決戦! 帝国学園・前編!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「グラウンドに行ってみよう」
「グラウンド?」
「影山さんが私たちに何かするつもりなら、グラウンドに仕掛けられていると思うから。そこからだと何かわかるかもしれない」
「オウッ!」
☆☆☆☆☆
観客席が大勢の人で埋め尽くされ、壁山は緊張していた。
「スゴい……! こんなにたくさんの観客っス! き、緊張してきたっス……」
「リラックスさせてやるよ」
「えっ? アハハハッ! アハハハハッ!」
宍戸はうしろから壁山をくすぐる。その反動で壁山はボールを上に蹴り飛ばし、帰ってきたボールは宍戸の頭に落ちてきた。
先にグラウンドに着いた瑞貴は、呆れながら宍戸に手を伸ばす。
「大丈夫? 佐吉――」
キラーン……。
音が聞こえたかと思うと、宍戸が真っ青な顔をする。
「先輩! 危な――ぎゃああぁぁあああ!!」
「「「「「!?」」」」」
宍戸の悲鳴がグラウンド中に響き渡る。話し合いをしていた豪炎寺たちも、反対のエリアにいる源田たちも、ベンチにいる響木たちも顔を向ける。
「何があった!?」
あとでグラウンドについた円堂が見た光景は、瑞貴と宍戸の周りに何かが突き刺さっており、その周りに駆けつけた染岡たちがいた。
「もうイタズラしませぇ~ん!」
壁山に手を引き取られ、宍戸はよほど怖かったのか壁山に抱きついて泣いている。
瑞貴は宍戸に手をとる形で固まっており、松野空介がツンツンと肩をつつくと我に返った。
「マ、マックス!? 私、生きてるよね!?」
「うん」
松野が頷くと、瑞貴は目尻に涙が溜まって松野に抱きついた。
「びっくりしたよ~! 怖かった~!」
さすがに怖い思いをした瑞貴が泣きつくと、松野は落ち着かせるように抱きしめ返して背中をポンポンと叩く。一部から黒いオーラが出ると、松野はニヤッと笑った。
((((こいつ確信犯だな……!))))
半田と風丸と豪炎寺と土門は同時に顔を引きつらせながら思った。
円堂は染岡から二人に落ちてきた物を見せてもらう。
「ボルト?」
「落ちてきたのか。ったく危ねぇな、瑞貴と宍戸に当たってたらどうすんだよ。帝国はちゃんと整備してんのかぁ?」
(なんでこんな物が……?)
円堂が不審に思うと、別の出入口から来た鬼道は天井を見上げた。
「大丈夫ですか? 先輩」
「平気だよ。ありがとう、歩」
「でも……。スゴく怖かったっていう顔をしていました」
瑞貴は少林寺の言葉に驚きつつ、次いでニコッと笑う。
「じゃあ久々に歩を抱っこしていいかな?」
少林寺と目線を合わせるために腰を落としてそう言うと、少林寺は「先輩なら喜んで!」と言って抱きついてきた。瑞貴もそれを受け止めてギュッと抱きしめる。
「瑞貴!」
「守?」
「俺、このボルトを刑事さんに届けてくる!」
松野から離れた瑞貴に円堂が走りながら声をかけた。――とうとう証拠を見つけた。チラリ、と鬼道を見れば彼もボルトが落ちてきたことに気になったようだ。
再び鬼道はグラウンドを出ようとすると、瑞貴は少林寺を下ろし、みんなから離れて鬼道のあとを追った。
「鬼道くん!」
「井上か。何の用だ」
「実は、影山さんから気になることを言われました」
「っ! 総帥から!?」
鬼道はゴーグル越しに目を見開いた。瑞貴は頷いて影山との接触のことを話した。もちろん、自分が異世界の人物であることや影山の二つ目の忠告は話していない。
「グラウンド?」
「影山さんが私たちに何かするつもりなら、グラウンドに仕掛けられていると思うから。そこからだと何かわかるかもしれない」
「オウッ!」
☆☆☆☆☆
観客席が大勢の人で埋め尽くされ、壁山は緊張していた。
「スゴい……! こんなにたくさんの観客っス! き、緊張してきたっス……」
「リラックスさせてやるよ」
「えっ? アハハハッ! アハハハハッ!」
宍戸はうしろから壁山をくすぐる。その反動で壁山はボールを上に蹴り飛ばし、帰ってきたボールは宍戸の頭に落ちてきた。
先にグラウンドに着いた瑞貴は、呆れながら宍戸に手を伸ばす。
「大丈夫? 佐吉――」
キラーン……。
音が聞こえたかと思うと、宍戸が真っ青な顔をする。
「先輩! 危な――ぎゃああぁぁあああ!!」
「「「「「!?」」」」」
宍戸の悲鳴がグラウンド中に響き渡る。話し合いをしていた豪炎寺たちも、反対のエリアにいる源田たちも、ベンチにいる響木たちも顔を向ける。
「何があった!?」
あとでグラウンドについた円堂が見た光景は、瑞貴と宍戸の周りに何かが突き刺さっており、その周りに駆けつけた染岡たちがいた。
「もうイタズラしませぇ~ん!」
壁山に手を引き取られ、宍戸はよほど怖かったのか壁山に抱きついて泣いている。
瑞貴は宍戸に手をとる形で固まっており、松野空介がツンツンと肩をつつくと我に返った。
「マ、マックス!? 私、生きてるよね!?」
「うん」
松野が頷くと、瑞貴は目尻に涙が溜まって松野に抱きついた。
「びっくりしたよ~! 怖かった~!」
さすがに怖い思いをした瑞貴が泣きつくと、松野は落ち着かせるように抱きしめ返して背中をポンポンと叩く。一部から黒いオーラが出ると、松野はニヤッと笑った。
((((こいつ確信犯だな……!))))
半田と風丸と豪炎寺と土門は同時に顔を引きつらせながら思った。
円堂は染岡から二人に落ちてきた物を見せてもらう。
「ボルト?」
「落ちてきたのか。ったく危ねぇな、瑞貴と宍戸に当たってたらどうすんだよ。帝国はちゃんと整備してんのかぁ?」
(なんでこんな物が……?)
円堂が不審に思うと、別の出入口から来た鬼道は天井を見上げた。
「大丈夫ですか? 先輩」
「平気だよ。ありがとう、歩」
「でも……。スゴく怖かったっていう顔をしていました」
瑞貴は少林寺の言葉に驚きつつ、次いでニコッと笑う。
「じゃあ久々に歩を抱っこしていいかな?」
少林寺と目線を合わせるために腰を落としてそう言うと、少林寺は「先輩なら喜んで!」と言って抱きついてきた。瑞貴もそれを受け止めてギュッと抱きしめる。
「瑞貴!」
「守?」
「俺、このボルトを刑事さんに届けてくる!」
松野から離れた瑞貴に円堂が走りながら声をかけた。――とうとう証拠を見つけた。チラリ、と鬼道を見れば彼もボルトが落ちてきたことに気になったようだ。
再び鬼道はグラウンドを出ようとすると、瑞貴は少林寺を下ろし、みんなから離れて鬼道のあとを追った。
「鬼道くん!」
「井上か。何の用だ」
「実は、影山さんから気になることを言われました」
「っ! 総帥から!?」
鬼道はゴーグル越しに目を見開いた。瑞貴は頷いて影山との接触のことを話した。もちろん、自分が異世界の人物であることや影山の二つ目の忠告は話していない。