最強のライバル!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
☆☆☆☆☆
夕方。練習が終わると瑞貴はクールダウンがてら浜辺でランニングをしていた。
(結局修也と明王との必殺技はうまくいかなかったなぁ……。明日こそは――)
ドガ――ンッ!!
「ん? タイヤ特訓の音だ。でも……」
ドガ――ンッ!!
「守じゃない……いったい誰が?」
不思議に思った瑞貴はタイヤを吊している浜辺に向かうと、そこにはなんとロココがタイヤ特訓をしていた。彼も瑞貴の気配に気づいたのか振り向くとニコッと笑った。
「ロココ=ウルパさん……!」
「ロココでいいよ、敬語も使わないで。君のことはナツミからよく聞いてるよ」
「夏未ちゃんから?」
「うん。ねえ――今、キーパー用のグローブ持ってる?」
「へっ? う、うん。一応」
「じゃあちょうどいいや。付けてくれる?」
瑞貴はポケットからキーパー用のグローブを取り出した。ランニングを終えたら集中力を上げる特訓の予定だったので、今日は忘れなかった。意図はわからないがとりあえず付けると、それを確認したロココはタイヤに手を当てた。
「君も使えるんだろ? ――あの技を!」
「なっ!」
なんとロココは瑞貴に向かってタイヤを投げて来た。驚いたもののすぐに構えた瑞貴は右手にパワーを溜めて大きく光る手を空中に出した。
「ゴッドハンド!」
「!」
緑のゴッドハンドが現れ見事タイヤを完全に止めた。その一挙一動を全て見たロココは目を見開くほど驚いた。
「フゥ……」
「ナツミから聞いたときは半信半疑だったけど……でも、実際にこの目で見てわかった。君のゴッドハンドも本物だって!」
「ありがとう。大介さんの弟子からそう言われると嬉しいな」
ロココはタイヤを振り上げると受け止め、その繰り返しをしていく。
「ゴッドハンドを会得したってことは、君もダイスケを目標にしているの?」
「ううん、私はオールプレーヤーとしてGKの力も身に付けただけ。最初は受け止めるしかイメージがなくて、まずは身近をお手本にして自分らしさを出すと決めたら、いつの間にかゴッドハンドを出す守の姿を思い浮かべていたの」
「…………」
ドガ――ンッ!!
キーパー用のグローブを外しながら昔を懐かしむ瑞貴を、ロココはタイヤを止めて見つめる。
「君はマモルが好きなんだね」
「うえっ!?」
「わかるよ。……ミズキは今、マモルのことを話すナツミと同じ目をしている」
「……夏未ちゃんも、守のことが好きだからね」
夏未だけじゃなく瑞貴には恋のライバルが他にまいる。それほど円堂は人を惹きつける魅力があるので、瑞貴もその一人だからこそわかる。
「それに、ここに来た本当の理由はマモルじゃない誰かがこの特訓をしてたから気になった……そんな感じでしょ?」
「ウッ! わ、わかるの?」
「わかるさ。だって――僕は君をずっと見てきたから」
グイッ、ギュッ。
その言葉に瑞貴は目を見開くと、ロココは優しく――でもどこか寂しそうに笑うと瑞貴の腕を引いて抱きしめた。突然のことで瑞貴は驚いてしまう。