サッカーやろうぜ!
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「それで、こっちは豪炎寺修也くん。前は木戸川清修中学に居たんだよな?」
「はい……」
その後、瑞貴と豪炎寺は先生に指摘された席についた。二人とも窓側の席で、瑞貴は豪炎寺の前。そして隣にいるのは――。
「よろしく。俺は風丸一郎太だ」
「あっ、井上瑞貴です。これからよろしくお願いします」
まさかお気に入りキャラの一人である風丸一郎太と隣同士だったと思わず、緊張してしまってどもりながら深々と頭を下げてしまった。すると上からクスッと言う声が聞こえてきた。
「そんなに緊張するなよ。ここの教科書、まだ持ってないだろ。一緒に見ようぜ」
そう言ってくれる風丸の優しさに瑞貴は感激した。
「ありがとうございます」
「っ!」
「…………」
ニコッと笑うと風丸は急に顔を赤くしてすぐに反らされた。もしかしておかしなことを言ってしまったのだろうかと瑞貴は内心焦った。――そのうしろで豪炎寺が密かに眉を顰めているとは知らずに。
――あのあと休み時間に風丸に校内を案内してもらったりクラスメイトに質問攻めに合われていたら、いつの間にか昼休みになった。瑞貴は少しお手洗いに行って教室に戻る。
「――サッカーは、もうやめたんだ」
豪炎寺の声が耳に届く。そばに円堂と秋がいる所を見ると、サッカー部に勧誘されてるようだ。
「やめたって、どうして……?」
「俺に構うな」
至って淡々と話す豪炎寺に円堂は眉下げる。
「あっ、井上さん」
「何っ!?」
秋が瑞貴に気づくと、円堂が勢いよくこっちに振り向いた。さっきまでの表情はどこにいったんだ、と瑞貴は内心思った。
「井上! お前もサッカー部に入らないか!?」
「ええと…あの……」
「あっ、自己紹介がまだだったな。俺、円堂守。サッカー部のキャプテンやってるんだ。ポジションはキーパー。よろしくな!」
(知ってますとも!何度も何度も見てきたアニメの主人公ですから!)
瑞貴がそう思っていることを円堂は知らない。もちろんこの場にいる全員知らないが。
「昨日のキック、スゴかったな! コントロールもよかったし!」
「あ、ありがとうございます……。ええと――」
「円堂!」
円堂が構わず話しかけようとするとサッカー部の一人である半田真一が円堂に呼びかけた。
「冬海先生がお前を呼んでいる。校長室に来いってさ」
「校長室?」
「大事な話があるらしい」
(あの話か!)
それを聞いた瑞貴は話の内容を察した。きっと帝国学園との試合のことだろう。しかし半田は別のことを予想する。
「俺、嫌な予感がするんだ。例えば、廃部の話とかさ」
「廃部!?」
廃部の話に驚く円堂。先ほどまで窓の外を見ていた豪炎寺が円堂たちを見ていることは瑞貴しか知らない。
「私もそんな噂聞いたけど……」
「冗談じゃないぞ。廃部になんかさせるもんか!」
怒りながら教室を出て行く円堂を見送る秋と半田と豪炎寺と瑞貴。
「……サッカー部、廃部になっちゃ嫌だな」
先を知っているとはいえ瑞貴が内心の不安の言葉をポツリと呟くと半田が振り向いた。
「木野、この子は?」
半田は瑞貴のことを秋に訪ねる。彼は別のクラスだから今日来たばかりの瑞貴の存在を知らなくて当然だろう。
秋は「ああ」と言って瑞貴と半田の間に入る。
「今日からこのクラスに転入してきた井上瑞貴さんよ」
「初めまして。井上瑞貴といいます」
「あっ、どうも」
ペコリと頭を下げるとつられて半田も頭を下げる。
「俺は隣のクラスの半田真一。サッカー部に入ってる。よろしくな」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
すると半田は首を少し傾げた。
「なぁ、井上っていつもその言葉遣いなのか?」
「えっ?」
同級生なのに敬語を使うのが珍しいのだろう。隣で秋もうんうんと頷いている。
「いえ、初対面の人……年下以外は敬語を使うように心掛けているんです。いきなりタメで話すのは失礼かと思いまして」
「そんなの気にしなくていいぜ。同級生なんだし普通に話してくれ」
その方が俺も気が楽だし、という半田に瑞貴は嬉しくて思わず微笑む。
「ありがとう、半田くん」
「っ!」
「?」
ニコッと笑いかけると半田はボッと顔が赤くなった。その様子に少し小首を傾げるとさらに赤くなった。
「な、名前で呼んでいいぜ。せ、せっかく友達になったんだし」
「じゃあ私も名前で良いよ。――改めてよろしく、真一!」
「よ、よろしく。瑞貴!」
初めましてと仲良くなろうという証として握手をしようと手を差し出すと、半田はさらに赤くしてどもりながら手を重ねる。――豪炎寺はその様子にムッとまた眉を寄せていた。
「だったら私のことも名前で呼んで。私は木野秋。よろしくね」
「うん。よろしく秋ちゃん」
秋とも握手を交わした。すると秋は何かを思い出したように言う。
「はい……」
その後、瑞貴と豪炎寺は先生に指摘された席についた。二人とも窓側の席で、瑞貴は豪炎寺の前。そして隣にいるのは――。
「よろしく。俺は風丸一郎太だ」
「あっ、井上瑞貴です。これからよろしくお願いします」
まさかお気に入りキャラの一人である風丸一郎太と隣同士だったと思わず、緊張してしまってどもりながら深々と頭を下げてしまった。すると上からクスッと言う声が聞こえてきた。
「そんなに緊張するなよ。ここの教科書、まだ持ってないだろ。一緒に見ようぜ」
そう言ってくれる風丸の優しさに瑞貴は感激した。
「ありがとうございます」
「っ!」
「…………」
ニコッと笑うと風丸は急に顔を赤くしてすぐに反らされた。もしかしておかしなことを言ってしまったのだろうかと瑞貴は内心焦った。――そのうしろで豪炎寺が密かに眉を顰めているとは知らずに。
――あのあと休み時間に風丸に校内を案内してもらったりクラスメイトに質問攻めに合われていたら、いつの間にか昼休みになった。瑞貴は少しお手洗いに行って教室に戻る。
「――サッカーは、もうやめたんだ」
豪炎寺の声が耳に届く。そばに円堂と秋がいる所を見ると、サッカー部に勧誘されてるようだ。
「やめたって、どうして……?」
「俺に構うな」
至って淡々と話す豪炎寺に円堂は眉下げる。
「あっ、井上さん」
「何っ!?」
秋が瑞貴に気づくと、円堂が勢いよくこっちに振り向いた。さっきまでの表情はどこにいったんだ、と瑞貴は内心思った。
「井上! お前もサッカー部に入らないか!?」
「ええと…あの……」
「あっ、自己紹介がまだだったな。俺、円堂守。サッカー部のキャプテンやってるんだ。ポジションはキーパー。よろしくな!」
(知ってますとも!何度も何度も見てきたアニメの主人公ですから!)
瑞貴がそう思っていることを円堂は知らない。もちろんこの場にいる全員知らないが。
「昨日のキック、スゴかったな! コントロールもよかったし!」
「あ、ありがとうございます……。ええと――」
「円堂!」
円堂が構わず話しかけようとするとサッカー部の一人である半田真一が円堂に呼びかけた。
「冬海先生がお前を呼んでいる。校長室に来いってさ」
「校長室?」
「大事な話があるらしい」
(あの話か!)
それを聞いた瑞貴は話の内容を察した。きっと帝国学園との試合のことだろう。しかし半田は別のことを予想する。
「俺、嫌な予感がするんだ。例えば、廃部の話とかさ」
「廃部!?」
廃部の話に驚く円堂。先ほどまで窓の外を見ていた豪炎寺が円堂たちを見ていることは瑞貴しか知らない。
「私もそんな噂聞いたけど……」
「冗談じゃないぞ。廃部になんかさせるもんか!」
怒りながら教室を出て行く円堂を見送る秋と半田と豪炎寺と瑞貴。
「……サッカー部、廃部になっちゃ嫌だな」
先を知っているとはいえ瑞貴が内心の不安の言葉をポツリと呟くと半田が振り向いた。
「木野、この子は?」
半田は瑞貴のことを秋に訪ねる。彼は別のクラスだから今日来たばかりの瑞貴の存在を知らなくて当然だろう。
秋は「ああ」と言って瑞貴と半田の間に入る。
「今日からこのクラスに転入してきた井上瑞貴さんよ」
「初めまして。井上瑞貴といいます」
「あっ、どうも」
ペコリと頭を下げるとつられて半田も頭を下げる。
「俺は隣のクラスの半田真一。サッカー部に入ってる。よろしくな」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
すると半田は首を少し傾げた。
「なぁ、井上っていつもその言葉遣いなのか?」
「えっ?」
同級生なのに敬語を使うのが珍しいのだろう。隣で秋もうんうんと頷いている。
「いえ、初対面の人……年下以外は敬語を使うように心掛けているんです。いきなりタメで話すのは失礼かと思いまして」
「そんなの気にしなくていいぜ。同級生なんだし普通に話してくれ」
その方が俺も気が楽だし、という半田に瑞貴は嬉しくて思わず微笑む。
「ありがとう、半田くん」
「っ!」
「?」
ニコッと笑いかけると半田はボッと顔が赤くなった。その様子に少し小首を傾げるとさらに赤くなった。
「な、名前で呼んでいいぜ。せ、せっかく友達になったんだし」
「じゃあ私も名前で良いよ。――改めてよろしく、真一!」
「よ、よろしく。瑞貴!」
初めましてと仲良くなろうという証として握手をしようと手を差し出すと、半田はさらに赤くしてどもりながら手を重ねる。――豪炎寺はその様子にムッとまた眉を寄せていた。
「だったら私のことも名前で呼んで。私は木野秋。よろしくね」
「うん。よろしく秋ちゃん」
秋とも握手を交わした。すると秋は何かを思い出したように言う。