奇跡! カッパとの遭遇⁉︎
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「森の中? 何言ってるの? さっきまでみんなで練習してたじゃない」
「みんなで……?」
「変なの」
「どうなってんだ……?」
「「…………?」」
自分たちは昨日の練習から離れて一日経っているのに、春奈たちは一緒に練習していたと言う。他のみんなも普通な目の前のおにぎりを食べている光景に、木暮も瑞貴もヒロトも驚く。
「ホントにおいしいっスよ、このおかかおにぎり!」
「えっ?」
「おかかおにぎり……」
「「あっ!」」
『ヒロトさーん! お昼には戻って来てくださいよ。今日は私たちの特製おかかおにぎりもありますから!』
壁山が言うおかかおにぎりに瑞貴とヒロトは思い出した。朝の練習終了後、ヒロトが別行動すると告げたとき春奈が言ったメニューと同じなのだ。
「こっちじゃ一日も経ってない……?」
「でも、まさかそんなこと……」
「木暮ぇ! 見つけたぞ!」
「まだ怒ってる!?」
「待ちやがれ! コラァ!」
うしろから現れたご立腹状態の染岡に木暮はヤバいと思い、慌てて反対の扉から逃げて行くと染岡は追いかける。
「……現実、受け止めるしかないね。実際に体験したし」
「……そうだね」
残った瑞貴とヒロトはもう一度顔を見合わせると、ヒロトは円堂のそばに行く。
「円堂くん」
「ん?」
「やっぱりカッパはいたんだよ」
「ハッ?」
「やっぱり、カッパはいたんだよ」
「…………?」
自分が言ったときは『カッパなんていない』と言うヒロトが急に考えを変えたことに、円堂は不思議そうに目をパチクリしてキョトンとした。
「ほら、瑞貴も食べようぜ」
「ありがとう」
おかかおにぎりを受け取った瑞貴は風丸の向かいとなる壁山の隣に座った。そして食べる瑞貴を見たヒロトはもう一度円堂に顔を向ける。
「あと、ごめんね。俺はあきらめないよ」
「えっ?」
ヒロトの言葉に円堂はますます意味がわからないでいると、ヒロトは空いてる豪炎寺の隣に向かいながら昨夜のことを思い返す。
☆☆☆☆☆
……昨夜。木暮と瑞貴が寝たあとヒロトは焚き火を眺めながら眠れずにいると、自分の肩に乗せた瑞貴の頭が動いたことに気づいて顔を向ける。
『ん~……ヒロト……?』
『あっ、ごめん。起こしたかな?』
『大丈夫……。ヒロトは眠れないの……?』
『う、うん。まあね……』
様子からして寝ぼけているとわかり、ほっとけば眠るだろうと思ったヒロトは瑞貴と逆方向に顔を向ける。だが急に肩の重みがなくなり、次いで……。
ナデナデ。
『えっ?』
頭を撫でられていることにヒロトは驚いて再び瑞貴に顔を向けると、瑞貴はうっすら目を開けながらも微笑んでいる。
『ヒロト…不安な顔してる……。でも大丈夫……』
『瑞貴ちゃん?』
『ヒロトのサッカー…エイリア学園のときより…輝いている……』
『っ!』
かつてヒロトが緑川リュウジに言った言葉と同じだ。緑川のサッカーは変わったことに気づいたが、自分のサッカーも変わったことには気づかなかった。だけど瑞貴はそれをちゃんと見ててくれたのだ。
『私…今のヒロトのサッカーも…ヒロト自身も好きだから……』
『おっと』
電池が切れたように再び目を閉じ、瑞貴は体の力が抜けて倒れる寸前にヒロトが抱き止めると完全に眠りに入った。
寝ぼけていたし自分とは違う気持ちの『好き』でも、ヒロトには瑞貴の言葉が嬉しくて、あきらめようとしたのに再び瑞貴への想いがよみがえった。
『ありがとう、瑞貴ちゃん』
ヒロトはもう一度瑞貴を自分の肩に乗せ、今度は自身も穏やかな眠りにつくことができたのだ。
☆☆☆☆☆
思い出し笑いをしたヒロトは豪炎寺の隣に座るとおかかおにぎりを取って食べる。それに洞察力が良い鬼道がすぐに気づいた。
「なんかスッキリした顔をしているな」
「わかる?」
ヒロトは微笑むと瑞貴たちがいるテーブルに顔を向ける。
「そういえば瑞貴、木暮と染岡のことはいいのか?」
「あっ、忘れてた! 追いかけてくる!」
無事に宿舎に帰れた感動で当初の目的を忘れていたらしい。円堂に言われて瑞貴は立ち上がると食堂を出て行った。
ヒロトはそれを見届けると改めて鬼道たちに顔を向けて挑戦的に笑う。
「俺、瑞貴ちゃんが好きだよ。絶対に彼女にするから」
「「「なっ!?」」」
「「「「「えぇっ!?」」」」」
同じテーブルにいる鬼道と立向居は驚き、それが聞こえた他のメンバーも声を上げる。堂々とした宣戦布告に一部から殺気が出る中、ヒロトは平然とおかかおにぎりを食べた。
「待ちやがれー!」
「うわー!」
「落ち着いて二人共ー!」
食堂でそんな会話があったとは露知らず、瑞貴は木暮と染岡を追いかけて行った。
☆副キャプテン 今日の格言☆
世の中には科学では解明されない不思議もいっぱいある
以上!!
「みんなで……?」
「変なの」
「どうなってんだ……?」
「「…………?」」
自分たちは昨日の練習から離れて一日経っているのに、春奈たちは一緒に練習していたと言う。他のみんなも普通な目の前のおにぎりを食べている光景に、木暮も瑞貴もヒロトも驚く。
「ホントにおいしいっスよ、このおかかおにぎり!」
「えっ?」
「おかかおにぎり……」
「「あっ!」」
『ヒロトさーん! お昼には戻って来てくださいよ。今日は私たちの特製おかかおにぎりもありますから!』
壁山が言うおかかおにぎりに瑞貴とヒロトは思い出した。朝の練習終了後、ヒロトが別行動すると告げたとき春奈が言ったメニューと同じなのだ。
「こっちじゃ一日も経ってない……?」
「でも、まさかそんなこと……」
「木暮ぇ! 見つけたぞ!」
「まだ怒ってる!?」
「待ちやがれ! コラァ!」
うしろから現れたご立腹状態の染岡に木暮はヤバいと思い、慌てて反対の扉から逃げて行くと染岡は追いかける。
「……現実、受け止めるしかないね。実際に体験したし」
「……そうだね」
残った瑞貴とヒロトはもう一度顔を見合わせると、ヒロトは円堂のそばに行く。
「円堂くん」
「ん?」
「やっぱりカッパはいたんだよ」
「ハッ?」
「やっぱり、カッパはいたんだよ」
「…………?」
自分が言ったときは『カッパなんていない』と言うヒロトが急に考えを変えたことに、円堂は不思議そうに目をパチクリしてキョトンとした。
「ほら、瑞貴も食べようぜ」
「ありがとう」
おかかおにぎりを受け取った瑞貴は風丸の向かいとなる壁山の隣に座った。そして食べる瑞貴を見たヒロトはもう一度円堂に顔を向ける。
「あと、ごめんね。俺はあきらめないよ」
「えっ?」
ヒロトの言葉に円堂はますます意味がわからないでいると、ヒロトは空いてる豪炎寺の隣に向かいながら昨夜のことを思い返す。
☆☆☆☆☆
……昨夜。木暮と瑞貴が寝たあとヒロトは焚き火を眺めながら眠れずにいると、自分の肩に乗せた瑞貴の頭が動いたことに気づいて顔を向ける。
『ん~……ヒロト……?』
『あっ、ごめん。起こしたかな?』
『大丈夫……。ヒロトは眠れないの……?』
『う、うん。まあね……』
様子からして寝ぼけているとわかり、ほっとけば眠るだろうと思ったヒロトは瑞貴と逆方向に顔を向ける。だが急に肩の重みがなくなり、次いで……。
ナデナデ。
『えっ?』
頭を撫でられていることにヒロトは驚いて再び瑞貴に顔を向けると、瑞貴はうっすら目を開けながらも微笑んでいる。
『ヒロト…不安な顔してる……。でも大丈夫……』
『瑞貴ちゃん?』
『ヒロトのサッカー…エイリア学園のときより…輝いている……』
『っ!』
かつてヒロトが緑川リュウジに言った言葉と同じだ。緑川のサッカーは変わったことに気づいたが、自分のサッカーも変わったことには気づかなかった。だけど瑞貴はそれをちゃんと見ててくれたのだ。
『私…今のヒロトのサッカーも…ヒロト自身も好きだから……』
『おっと』
電池が切れたように再び目を閉じ、瑞貴は体の力が抜けて倒れる寸前にヒロトが抱き止めると完全に眠りに入った。
寝ぼけていたし自分とは違う気持ちの『好き』でも、ヒロトには瑞貴の言葉が嬉しくて、あきらめようとしたのに再び瑞貴への想いがよみがえった。
『ありがとう、瑞貴ちゃん』
ヒロトはもう一度瑞貴を自分の肩に乗せ、今度は自身も穏やかな眠りにつくことができたのだ。
☆☆☆☆☆
思い出し笑いをしたヒロトは豪炎寺の隣に座るとおかかおにぎりを取って食べる。それに洞察力が良い鬼道がすぐに気づいた。
「なんかスッキリした顔をしているな」
「わかる?」
ヒロトは微笑むと瑞貴たちがいるテーブルに顔を向ける。
「そういえば瑞貴、木暮と染岡のことはいいのか?」
「あっ、忘れてた! 追いかけてくる!」
無事に宿舎に帰れた感動で当初の目的を忘れていたらしい。円堂に言われて瑞貴は立ち上がると食堂を出て行った。
ヒロトはそれを見届けると改めて鬼道たちに顔を向けて挑戦的に笑う。
「俺、瑞貴ちゃんが好きだよ。絶対に彼女にするから」
「「「なっ!?」」」
「「「「「えぇっ!?」」」」」
同じテーブルにいる鬼道と立向居は驚き、それが聞こえた他のメンバーも声を上げる。堂々とした宣戦布告に一部から殺気が出る中、ヒロトは平然とおかかおにぎりを食べた。
「待ちやがれー!」
「うわー!」
「落ち着いて二人共ー!」
食堂でそんな会話があったとは露知らず、瑞貴は木暮と染岡を追いかけて行った。
☆副キャプテン 今日の格言☆
世の中には科学では解明されない不思議もいっぱいある
以上!!
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