フユッペの秘密
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ジャパンエリアの宿舎に戻り、瑞貴と冬花は先にグラウンドへ向かった。円堂を始め全員が二人に気づくと駆け寄る。
「フユッペ! もう大丈夫なのか?」
「マモルくん、昨日はありがとう。瑞貴ちゃんとお父さんから聞いた。病院に連れてってくれたこと」
「病院?」
「急に気分が悪くなって。そのあとはよく覚えてなくて」
秋が気になる単語について訊くと冬花はそう答えた。だけど円堂はまだ心配する。
「もう、いいのか?」
「うん。心配かけてごめんなさい」
「よかった……!」
そう答えた冬花はいつもの笑顔だったので、円堂も他のみんなも安心した。
それから久遠とシンが来たので、全員姿勢を正して鬼道と佐久間が声を上げる。
「久遠監督、昨日はすみませんでした」
「もう大丈夫です」
「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」
「それでは、今日の練習を始める」
「昨日中断した分、今日はさらにやることがあるらね」
「「「「「はい!!」」」」」
みんながピッチへ動く中、円堂と瑞貴は久遠に向けて頷いた。その二人の姿を久遠は見つめる。
(円堂と井上なら……。冬花が記憶を取り戻すとき、円堂守と井上瑞貴と一緒なら、戻れるかもしれない。本当の冬花に――!)
それからシンのメニューを元に練習を始めていく。
「いくよ、守!」
「オウッ!」
瑞貴が撃ったシュートを止めると、円堂はニカッと笑う。
「いいシュートだ!」
「次は決めるよ!」
楽しそうに笑い合う二人の様子を冬花と秋と春奈は見ていた。
「マモルくんって、小さい頃から変わってないんだ」
「えっ?」
「あっ、昨日見た夢の話です。今と同じ、明るい笑顔……。でもどうして小さい頃のマモルくんが夢に出てきたんだろ? 私、知らないのに」
未だに記憶が戻ってない冬花は不思議そうな顔をするが、ふともう一つのことを思い出す。
「あと、瑞貴ちゃんも夢に出たんです」
「瑞貴先輩の小さい頃も出たんですか?」
「いいえ、瑞貴ちゃんは今と同じ姿でした。でも、とても優しくて安心できて……やっぱり、お母さんにほしいです」
「「えぇっ!?」」
秋と春奈は驚いた。瑞貴を『お母さんにほしい』ということは、久遠と瑞貴が結婚するということだ。久遠が独身なのは秋も春奈も知っている。
「ちょっ、冬花さん!? それって瑞貴ちゃんと監督が……!」
「瑞貴先輩はお兄ちゃんと結婚して、私のお義姉ちゃんになるんです! だからダメです!」
「いいえ、私もこれだけは譲れません!」
「アハハハ……」
言い合う冬花と春奈に、秋は二人の間で苦笑していた。
☆☆☆☆☆
夕方に練習が終了して全員宿舎へと戻って行く。春奈がお知らせとして全員に向かった声を上げた。
「夕食前にミーティングがありますからねー!」
「「「「「ああ/うん/はい/っス!」」」」」
瑞貴も部屋に戻ってジャージに着替えると一息つく。
「フゥ……。それにしても連日でいろいろあったなぁ……」
脳裏に浮かぶのは吹雪の帰還、離脱した栗松、そして……円堂と冬花の姿。
幼馴染故に冬花を心配する円堂は、瑞貴が今まで見たことない表情をしていた。それに胸がチクチクと痛んでいく。
(ダメダメ!)
瑞貴は首を振って打ち消す。世宇子戦前の練習のときも、ファイアードラゴン戦前の休みのときも、ナイツオブクイーンとの親善パーティーのときも、円堂が雷門夏未や冬花や秋と一緒にいる姿を見る度に同じ気持ちになるので、その想いを気づく前に消し続けている。
♪ピリリリ、ピリリリ♪
「ん? あっ、一哉からだ!」
着信の一之瀬一哉の表示に、瑞貴は先ほどの気持ちが吹っ飛ぶほど久しぶりの連絡が嬉しかった。すぐに通信を入れる。
「もしもし、一哉?」
〈……久しぶりに会えないかな、瑞貴〉
「えっ?」
――この出来事が、瑞貴の気持ちをさらに大きく動かすことになる。
☆副キャプテン 今日の格言☆
一度身を持って経験したことがあるから厳しい言葉も言える
以上!!
「フユッペ! もう大丈夫なのか?」
「マモルくん、昨日はありがとう。瑞貴ちゃんとお父さんから聞いた。病院に連れてってくれたこと」
「病院?」
「急に気分が悪くなって。そのあとはよく覚えてなくて」
秋が気になる単語について訊くと冬花はそう答えた。だけど円堂はまだ心配する。
「もう、いいのか?」
「うん。心配かけてごめんなさい」
「よかった……!」
そう答えた冬花はいつもの笑顔だったので、円堂も他のみんなも安心した。
それから久遠とシンが来たので、全員姿勢を正して鬼道と佐久間が声を上げる。
「久遠監督、昨日はすみませんでした」
「もう大丈夫です」
「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」
「それでは、今日の練習を始める」
「昨日中断した分、今日はさらにやることがあるらね」
「「「「「はい!!」」」」」
みんながピッチへ動く中、円堂と瑞貴は久遠に向けて頷いた。その二人の姿を久遠は見つめる。
(円堂と井上なら……。冬花が記憶を取り戻すとき、円堂守と井上瑞貴と一緒なら、戻れるかもしれない。本当の冬花に――!)
それからシンのメニューを元に練習を始めていく。
「いくよ、守!」
「オウッ!」
瑞貴が撃ったシュートを止めると、円堂はニカッと笑う。
「いいシュートだ!」
「次は決めるよ!」
楽しそうに笑い合う二人の様子を冬花と秋と春奈は見ていた。
「マモルくんって、小さい頃から変わってないんだ」
「えっ?」
「あっ、昨日見た夢の話です。今と同じ、明るい笑顔……。でもどうして小さい頃のマモルくんが夢に出てきたんだろ? 私、知らないのに」
未だに記憶が戻ってない冬花は不思議そうな顔をするが、ふともう一つのことを思い出す。
「あと、瑞貴ちゃんも夢に出たんです」
「瑞貴先輩の小さい頃も出たんですか?」
「いいえ、瑞貴ちゃんは今と同じ姿でした。でも、とても優しくて安心できて……やっぱり、お母さんにほしいです」
「「えぇっ!?」」
秋と春奈は驚いた。瑞貴を『お母さんにほしい』ということは、久遠と瑞貴が結婚するということだ。久遠が独身なのは秋も春奈も知っている。
「ちょっ、冬花さん!? それって瑞貴ちゃんと監督が……!」
「瑞貴先輩はお兄ちゃんと結婚して、私のお義姉ちゃんになるんです! だからダメです!」
「いいえ、私もこれだけは譲れません!」
「アハハハ……」
言い合う冬花と春奈に、秋は二人の間で苦笑していた。
☆☆☆☆☆
夕方に練習が終了して全員宿舎へと戻って行く。春奈がお知らせとして全員に向かった声を上げた。
「夕食前にミーティングがありますからねー!」
「「「「「ああ/うん/はい/っス!」」」」」
瑞貴も部屋に戻ってジャージに着替えると一息つく。
「フゥ……。それにしても連日でいろいろあったなぁ……」
脳裏に浮かぶのは吹雪の帰還、離脱した栗松、そして……円堂と冬花の姿。
幼馴染故に冬花を心配する円堂は、瑞貴が今まで見たことない表情をしていた。それに胸がチクチクと痛んでいく。
(ダメダメ!)
瑞貴は首を振って打ち消す。世宇子戦前の練習のときも、ファイアードラゴン戦前の休みのときも、ナイツオブクイーンとの親善パーティーのときも、円堂が雷門夏未や冬花や秋と一緒にいる姿を見る度に同じ気持ちになるので、その想いを気づく前に消し続けている。
♪ピリリリ、ピリリリ♪
「ん? あっ、一哉からだ!」
着信の一之瀬一哉の表示に、瑞貴は先ほどの気持ちが吹っ飛ぶほど久しぶりの連絡が嬉しかった。すぐに通信を入れる。
「もしもし、一哉?」
〈……久しぶりに会えないかな、瑞貴〉
「えっ?」
――この出来事が、瑞貴の気持ちをさらに大きく動かすことになる。
☆副キャプテン 今日の格言☆
一度身を持って経験したことがあるから厳しい言葉も言える
以上!!