絶体絶命! イナズマジャパン敗北⁉︎
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FFI大会本部の会議室のテレビで、シンと響木と久遠は試合を見守っている。
「最悪の状況ですね」
「本当にこれでよかったのか?」
「ええ。今までのイナズマジャパンは、鬼道が作戦を立案し、円堂と井上が精神的支柱となることで強くなってきた。だがそのことで、無意識の内に三人に頼ってしまっている。三人に頼っている限り、たとえこの試合に勝てたとしても……」
「イナズマジャパンは世界の頂点に立つことはできない」
「ええ。彼らが自らの力でこの窮地を乗り越え、あの必殺タクティクスを破らぬ限り」
「彼らはこの大きな壁を、どう乗り越えていくのでしょうか……」
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虎丸がなんとかアンデスのありじごくを脱出しようとするが、ゴルドがボールをラインの外へクリアした。
攻め続けるイナズマジャパンだがジ・エンパイアのゴールが破れず、観客席からブーイングが沸き起こり、冬花は立ち上がる。
「やっぱりムリだったんですよ……。監督もキャプテンも副キャプテンもなしに戦うなんて……」
「えっ……」
目金を始めベンチもピッチのみんなも落胆してあきらめている顔をしていた。いてもたってもいられなくなった冬花は走り出してライン際で止まる。
「みんなどうしたんですか!」
「「「「「!?」」」」」
突然叫んだ冬花に全員が顔を向ける。いつも大人しい彼女がここまで来るのは初めてだ。
「まだ試合は終わってないんですよ。なのに、あきらめてしまうんですか!?」
「でも、あのディフェンスが崩せないんじゃ……」
「だったらなんなんです! 『何があってもあきらめない』――それがイナズマジャパンのサッカーじゃなかったんですか!?」
「「あっ!」」
木暮に対しての冬花の言葉に、秋と春奈はハッと気づく。
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「何してるんだ?」
「冬花ちゃん……」
瑞貴たちはテレビ越しなので冬花が何を言っているのかわからない。
彼女の行動に円堂も驚くが、原作で知る瑞貴は嬉しそうに微笑む。
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「だから予選大会にも勝てて、ナイツオブクイーンにも勝てたんじゃないんですか!?」
冬花の姿に春奈と秋も顔を見合わせて頷き、立ち上がって冬花の元へ向かう。
「そうですよ! 冬花さんの言う通りです!」
「やりましょう、最後まで! イナズマジャパンのサッカーを!」
「秋さん……! 春奈さん……!」
同じように落胆していた春奈と秋が復活して、冬花は嬉しく思う。
「何があってもあきらめない……!」
「だからこれまでも勝ってこれた……!」
冬花の言葉に胸を打たれた栗松や木暮たち。DF陣と立向居は顔を見合わせる。その表情にはもう迷いがない。
「ヒロトさん! 俺たちに任せて欲しいでヤンス!」
「お前たちに?」
突然の栗松からの申し出に、土方たちは驚くと、木暮と壁山が言葉を続ける。
「ようするに、あのテレスが取れない所からシュートを撃てればいいんだろ?」
「豪炎寺さんたちは、そこで待っててくださいっス。俺たちがそこまで持っていくっスから!」
しかし、自らアンデスのありじごくを体験した染岡が言う。
「持って行くってなぁ、あれはそんなに簡単に破れる必殺タクティクスじゃねぇんだぞ? それにお前らが上がったら、ディフェンスがガラ空きになって、カウンター受けたら終わりじゃねぇか」
「――大丈夫です!」
「「「「「!」」」」」
「ゴールは俺が守ります!」
「立向居……!」
立向居がペナルティエリアから出てきて告げる。自信が出て表情がよくなったことに綱海も気づいた。