帝国の呪縛! 前編‼︎

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「鬼道、今のはまさか!」

「影山……!?」


車の追跡はムリと判断し、鬼道と佐久間は先に不動の元へと向かった。


「不動! 誰と会った!?」

「ハァ? なんのことだ?」

「さっき会っていたのは誰かと聞いているんだ!」


鬼道が不動の肩をつかんで問うが、不動はいつも通り笑うと鬼道の手を払いのける。


「離せよ。おいおい、何興奮してんだよ。らしくないぜ、鬼道クン」

「俺たちは見た! お前があいつといた所を!」

「ホォ……」


佐久間の言葉で先ほどのことと気づいた不動は少し眉をしかめる。


「何故、影山と!」

「……フッ」

「不動!」

「俺が誰と会っていようと、お前らには関係ねぇ」


そう言い捨てて不動は去って行った。そのうしろ姿を見ながら鬼道は歯を食いしばる。


「クッ……!」

「何故答えない……本当に影山だったからか? まさか不動は、また影山に就くつもりなのか?」

「っ! さっきの男を捜す。本当に影山なのか、確認しなければ!」

「うん!」


鬼道と佐久間は男の正体を確かめるために引き返し、先ほど車があった場所から二手に分かれて捜し始める。


(影山零治――元帝国サッカー部の監督。過去四十年に渡って帝国サッカー部を日本一に導いた名将。そして俺に才能を見出しサッカーの全てを教えた恩師……。だが、影山には裏の顔があった。自分の敵になると判断した相手は徹底的に潰す。そのために手段は選ばない……)


サッカー日本代表だった影山の父親は、円堂守の祖父・円堂大介を含む若手の加入により辞した。

それを機に荒れた生活を始めた父親のせいで家庭を崩壊された影山はそんな父を恨み、サッカーを恨み、大介をも恨み、そして――復讐を始めた。

最初の復讐の相手は大介だった。現役ん退き、雷門中サッカー部の監督となった大介はチームが日本一を争えるまでに成長していた。当時、雷門中の部員だった影山はフットボールフロンティア決勝当日、バスに細工し事故を起こさせた。

バス事故による不戦勝を手土産に影山は帝国学園に迎え入れられ、以来指導者として四十年間、帝国学園サッカー部を日本一にし続けた。サッカーを嫌う男がサッカー界に君臨している……それが影山のサッカーへの歪んだ思い。
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