恐怖のサッカーサイボーグ!
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「私だって少しは礼儀があります。初対面のときから生意気な口調でしたね。ごめんなさい、下鶴くん」
「改でいい。敬語も使わないでくれ。その……調子が狂うから」
「はい!」
頬を朱に染める下鶴に、瑞貴は大きく頷いた。
「改……」
声がした方向に二人が振り向くと杉森がいた。下鶴は瑞貴に支えられながら上半身を起こす。
「キャプテン……」
「負けたな……」
「ああ……。でも楽しかった。こんなサッカーもあるんだな」
「キーパーがシュートするサッカー、か……」
負けたがどこか清々しい表情をする二人。それは他の御影専農中サッカー部も同じだった。
瑞貴は杉森たちがサッカーの楽しさを思い出したことに嬉しく思う。
「……井上瑞貴」
「あっ、はい!」
いきなり名前を呼ばれたので瑞貴は驚いて杉森を見ると、彼はいきなり頭を下げてきたのだ。突然のことに瑞貴は驚いた。
「ど、どうしたんですか!?」
「害虫と呼んですまなかった」
「えっ! そんな過ぎたことなんていいんですよ!?」
「しかし……」
なかなか食い下がらない杉森に瑞貴は慌てると、ふと頭に考えが思い浮かんだ。
「じゃあ、杉森さんのことを名前で呼んでいいですか?」
「えっ」
「先ほど改からも承諾を受けました。同じサッカー仲間じゃないですか。ねっ、――威」
そう言って瑞貴は杉森に手を差し出す。杉森は戸惑いながらも笑って瑞貴の手を握り、お互い微笑む。
瑞貴は当然友情の証としての行動だが、気に食わない半田と風丸と松野が二人を即刻引き離した。瑞貴は呆然とし、杉森は三人の気持ちがわかったので口の端を上げる。
「杉森!」
杉森がうしろを振り向くと、嬉しそうな顔をしている円堂の姿があった。
「円堂」
「また、サッカーやろうな。サッカー!」
「ああ。また」
今度は杉森が円堂に手を差し出し、円堂も「またな!」と言って握り返す。その途端にグラウンドは歓声の嵐に包まれた。
「バカだ。やっぱり奴らは大バカだと不思議だ」
面白そうに、または呆れるように鬼道はそう呟いて踵を返そうとする。だが――。
「あ――っ!! あいつ! 瑞貴先輩に介抱してもらってズルいっスー!」
「ハハハッ。成神落ち着け」
「そういう源田も目が笑っていないぞ」
「そーゆー佐久間先輩だって、口元が引きつってるっスよ」
……なんだかここにもバカがいる。鬼道はそう思って額に手を当てた。
――グラウンドではない別の場所では、冬海が携帯で連絡を取っていた。
「はい……。はい…必ずそれはなんとしても……――あっ!」
突然横から鬼瓦に携帯を取り上げられた。
「何をするんです!」
鬼瓦は通信を切って冬海の携帯をいじると、そこには『影山』という名前があった。冬海は慌てて鬼瓦から携帯を奪い返す。
「誰ですか!? あなたは!」
「……俺は、サッカーを汚したお前たちを許さん。いつか必ず、レッドカードを突きつけてやるからな!」
もともと小心者である冬海は鬼瓦の威圧に圧倒されてその場を逃げるように去って行った。
「改でいい。敬語も使わないでくれ。その……調子が狂うから」
「はい!」
頬を朱に染める下鶴に、瑞貴は大きく頷いた。
「改……」
声がした方向に二人が振り向くと杉森がいた。下鶴は瑞貴に支えられながら上半身を起こす。
「キャプテン……」
「負けたな……」
「ああ……。でも楽しかった。こんなサッカーもあるんだな」
「キーパーがシュートするサッカー、か……」
負けたがどこか清々しい表情をする二人。それは他の御影専農中サッカー部も同じだった。
瑞貴は杉森たちがサッカーの楽しさを思い出したことに嬉しく思う。
「……井上瑞貴」
「あっ、はい!」
いきなり名前を呼ばれたので瑞貴は驚いて杉森を見ると、彼はいきなり頭を下げてきたのだ。突然のことに瑞貴は驚いた。
「ど、どうしたんですか!?」
「害虫と呼んですまなかった」
「えっ! そんな過ぎたことなんていいんですよ!?」
「しかし……」
なかなか食い下がらない杉森に瑞貴は慌てると、ふと頭に考えが思い浮かんだ。
「じゃあ、杉森さんのことを名前で呼んでいいですか?」
「えっ」
「先ほど改からも承諾を受けました。同じサッカー仲間じゃないですか。ねっ、――威」
そう言って瑞貴は杉森に手を差し出す。杉森は戸惑いながらも笑って瑞貴の手を握り、お互い微笑む。
瑞貴は当然友情の証としての行動だが、気に食わない半田と風丸と松野が二人を即刻引き離した。瑞貴は呆然とし、杉森は三人の気持ちがわかったので口の端を上げる。
「杉森!」
杉森がうしろを振り向くと、嬉しそうな顔をしている円堂の姿があった。
「円堂」
「また、サッカーやろうな。サッカー!」
「ああ。また」
今度は杉森が円堂に手を差し出し、円堂も「またな!」と言って握り返す。その途端にグラウンドは歓声の嵐に包まれた。
「バカだ。やっぱり奴らは大バカだと不思議だ」
面白そうに、または呆れるように鬼道はそう呟いて踵を返そうとする。だが――。
「あ――っ!! あいつ! 瑞貴先輩に介抱してもらってズルいっスー!」
「ハハハッ。成神落ち着け」
「そういう源田も目が笑っていないぞ」
「そーゆー佐久間先輩だって、口元が引きつってるっスよ」
……なんだかここにもバカがいる。鬼道はそう思って額に手を当てた。
――グラウンドではない別の場所では、冬海が携帯で連絡を取っていた。
「はい……。はい…必ずそれはなんとしても……――あっ!」
突然横から鬼瓦に携帯を取り上げられた。
「何をするんです!」
鬼瓦は通信を切って冬海の携帯をいじると、そこには『影山』という名前があった。冬海は慌てて鬼瓦から携帯を奪い返す。
「誰ですか!? あなたは!」
「……俺は、サッカーを汚したお前たちを許さん。いつか必ず、レッドカードを突きつけてやるからな!」
もともと小心者である冬海は鬼瓦の威圧に圧倒されてその場を逃げるように去って行った。