驚愕! これが世界レベルだ!!
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このあとは自由時間になり、瑞貴はグラウンドに残って必殺技の練習をやっていた。
「ふんっ!」
何度撃っても光も妖精も消えてノーマルシュートになってしまう。ボールにフェアリーダンスの力を全て注ぎ込むようにやっているが、うまくいかない。
「シューティングアローや獅子王雷は特訓中で自然とできたのに、なんで考えてやろうとするとこうなるんだろう……?」
「瑞貴――っ!!」
「ん?」
名前を呼ばれたので振り向くと、そこには浜辺でタイヤ特訓をしていたはずの円堂と、イタリア代表オルフェウスのキャプテン・フィディオ=アルデナがやってきた。
「こんにちは、フィディオ」
「こんにちは。エンドウとサッカーやろうと思ったんだけど、練習の邪魔だったかな?」
「いえ、構いませんよ。もしよろしければ見学してもいいですか?」
「うん。エンドウもいいかな?」
「ああ!」
フィディオは足元にボールを置き、円堂もゴール前で構える。瑞貴は二人から離れた場所で見学だ。
「よし、来い!」
「じゃあいくよ!」
フィディオがドリブルしてシュートを撃つと、円堂はガッチリとキャッチする。その威力はノーマルシュートとはいえ凄まじいものだ。
(思った通りだ……。あの力強いキャッチングなら、タイヤを受け止められたのも納得できる)
(なんてシュートなんだ……。ボールが跳ね上がってくるみたいだ!)
(これが世界レベルのシュート……。私なんてまだまだだと思い知らされる。)
たった一本のプレーでフィディオも円堂も瑞貴も、それぞれ思うところがあった。
「よし、もう一本だ!」
「オウッ!」
それからフィディオが何度かシュートして円堂は止めていく。
「やるじゃないか!」
「フィディオもな!」
「もう一本だ!」
「ああ!」
円堂からボールを受け取ったフィディオがシュートを撃つが……突如の乱入者によりボールが奪われた。
「探したぜ、フィディオ」
「テレス=トルーエ!」
「知り合いか?」
「ちょ、何言ってんの!?」
テレス=トルーエの乱入により瑞貴も駆け寄ったが、円堂の言葉でズッコケた。
「開会式でも紹介されたでしょ。アルゼンチン代表ジ・エンパイアのキャプテンのテレス=トルーエさん。予選を失点ゼロで勝ち抜いたアンデスの不落の要塞と呼ばれているDFだよ」
「失点ゼロって……スッゲー!」
「ハァ……」
瑞貴が溜息を吐くが、それに構わず円堂はテレスの元へ向かう。
「俺、イナズマジャパンの円堂守! よろしくな!」
円堂が握手するために手を差し出すが、テレスはそれを一度見ただけで返さず瑞貴に顔を向けた。
「お前、イノウエ=ミズキだな?」
「えっ? そうですけど……」
「俺と勝負しないか?」
「勝負?」
原作ではフィディオに申し込むテレスだが、今は瑞貴に向けられたので自身も驚いた。
「なに、ほんの遊びさ。本当はフィディオとやるつもりだったが、ちょうどいい。唯一の女子選手とやらの実力を見てみたくてな。俺のディフェンスを抜くことができたらお前の勝ちだ」
「でも、今グラウンドは守とフィディオが使って……」
「構わないさ! 俺も、見てみたいしな、世界レベルのスゲーディフェンスを!」
「俺もいいよ。君のプレーに興味があるんだ」
円堂とフィディオは了承したし、断ってバカにされるのも嫌だし、ここはやるしかないようだ。
「わかりました。勝負は一本でよろしいですか?」
「ああ」
こうして始まった瑞貴とテレスの勝負――瑞貴はセンターラインに立ってボールを足元に構えると、テレスもディフェンスラインに立つ。
瑞貴がドリブルで上がって行くとテレスが即座に立ち塞がった。瑞貴にとって予想内だったしヒールリフトやフェイントを使ってかわそうとするが、なかなか突破できない。対してテレスも瑞貴のテクニックにボールに触れることもままならない状態だ。
(テレスのあんな動き、見たことない……! これが世界レベルの実力か……!)
「ミズキ、スゴい……!」
「フィディオ?」
円堂はテレスの動きに注目していたが、フィディオは瑞貴の動きを見ていたのだ。
「遊びと言ってたけど、テレスもだんだん本気になり始めている。なのにミズキは少しもボールを触れさせず、男子にはできない女子特有の動きを存分に使っているよ。おかげでテレスも動きがつかめないようだ」
フィディオは初めて見る瑞貴のプレーに感心していた円堂はいつも一緒にいるからあまり感じられなかったが、それほどの実力をつけたことに驚いた。
(クッ……遊びのつもりが本気にさせやがって!)
(さすがアンデスの不落の要塞……! 一瞬たりとも気が抜けない!)
ヒートアップしていくと、だんだん瑞貴はテレスの動きや癖が読めてきた。そのまま瑞貴はボールにスピンをかけ、俊敏なフットワークでテレスを抜いた。
「ふっ!」
「なっ!?」
スピンがかかったボールを操る予測不能の動きをテレスは読めず、そのまま抜いた瑞貴はシュートを撃った。
「私の勝ち、ですね」
瑞貴がニコッと笑ったのを合図に、円堂もフィディオも緊張して溜めていた息を吐いた。次いで二人は瑞貴の元へ走り出す。
「スッゲー! 瑞貴、お前スゲーよ!」
「あんなプレーができるなんて驚いた! 君と試合で戦うのがますます楽しみになったよ!」
「二人共、少し離れて……」
キラキラした顔を近づける円堂とフィディオに、瑞貴は苦笑しながら距離を置くために一歩下がる。
すると呆然としていたテレスがハッと我に返って三人の元へ向かった。瑞貴たちも動きを止めてテレスを見る。
「ふんっ!」
何度撃っても光も妖精も消えてノーマルシュートになってしまう。ボールにフェアリーダンスの力を全て注ぎ込むようにやっているが、うまくいかない。
「シューティングアローや獅子王雷は特訓中で自然とできたのに、なんで考えてやろうとするとこうなるんだろう……?」
「瑞貴――っ!!」
「ん?」
名前を呼ばれたので振り向くと、そこには浜辺でタイヤ特訓をしていたはずの円堂と、イタリア代表オルフェウスのキャプテン・フィディオ=アルデナがやってきた。
「こんにちは、フィディオ」
「こんにちは。エンドウとサッカーやろうと思ったんだけど、練習の邪魔だったかな?」
「いえ、構いませんよ。もしよろしければ見学してもいいですか?」
「うん。エンドウもいいかな?」
「ああ!」
フィディオは足元にボールを置き、円堂もゴール前で構える。瑞貴は二人から離れた場所で見学だ。
「よし、来い!」
「じゃあいくよ!」
フィディオがドリブルしてシュートを撃つと、円堂はガッチリとキャッチする。その威力はノーマルシュートとはいえ凄まじいものだ。
(思った通りだ……。あの力強いキャッチングなら、タイヤを受け止められたのも納得できる)
(なんてシュートなんだ……。ボールが跳ね上がってくるみたいだ!)
(これが世界レベルのシュート……。私なんてまだまだだと思い知らされる。)
たった一本のプレーでフィディオも円堂も瑞貴も、それぞれ思うところがあった。
「よし、もう一本だ!」
「オウッ!」
それからフィディオが何度かシュートして円堂は止めていく。
「やるじゃないか!」
「フィディオもな!」
「もう一本だ!」
「ああ!」
円堂からボールを受け取ったフィディオがシュートを撃つが……突如の乱入者によりボールが奪われた。
「探したぜ、フィディオ」
「テレス=トルーエ!」
「知り合いか?」
「ちょ、何言ってんの!?」
テレス=トルーエの乱入により瑞貴も駆け寄ったが、円堂の言葉でズッコケた。
「開会式でも紹介されたでしょ。アルゼンチン代表ジ・エンパイアのキャプテンのテレス=トルーエさん。予選を失点ゼロで勝ち抜いたアンデスの不落の要塞と呼ばれているDFだよ」
「失点ゼロって……スッゲー!」
「ハァ……」
瑞貴が溜息を吐くが、それに構わず円堂はテレスの元へ向かう。
「俺、イナズマジャパンの円堂守! よろしくな!」
円堂が握手するために手を差し出すが、テレスはそれを一度見ただけで返さず瑞貴に顔を向けた。
「お前、イノウエ=ミズキだな?」
「えっ? そうですけど……」
「俺と勝負しないか?」
「勝負?」
原作ではフィディオに申し込むテレスだが、今は瑞貴に向けられたので自身も驚いた。
「なに、ほんの遊びさ。本当はフィディオとやるつもりだったが、ちょうどいい。唯一の女子選手とやらの実力を見てみたくてな。俺のディフェンスを抜くことができたらお前の勝ちだ」
「でも、今グラウンドは守とフィディオが使って……」
「構わないさ! 俺も、見てみたいしな、世界レベルのスゲーディフェンスを!」
「俺もいいよ。君のプレーに興味があるんだ」
円堂とフィディオは了承したし、断ってバカにされるのも嫌だし、ここはやるしかないようだ。
「わかりました。勝負は一本でよろしいですか?」
「ああ」
こうして始まった瑞貴とテレスの勝負――瑞貴はセンターラインに立ってボールを足元に構えると、テレスもディフェンスラインに立つ。
瑞貴がドリブルで上がって行くとテレスが即座に立ち塞がった。瑞貴にとって予想内だったしヒールリフトやフェイントを使ってかわそうとするが、なかなか突破できない。対してテレスも瑞貴のテクニックにボールに触れることもままならない状態だ。
(テレスのあんな動き、見たことない……! これが世界レベルの実力か……!)
「ミズキ、スゴい……!」
「フィディオ?」
円堂はテレスの動きに注目していたが、フィディオは瑞貴の動きを見ていたのだ。
「遊びと言ってたけど、テレスもだんだん本気になり始めている。なのにミズキは少しもボールを触れさせず、男子にはできない女子特有の動きを存分に使っているよ。おかげでテレスも動きがつかめないようだ」
フィディオは初めて見る瑞貴のプレーに感心していた円堂はいつも一緒にいるからあまり感じられなかったが、それほどの実力をつけたことに驚いた。
(クッ……遊びのつもりが本気にさせやがって!)
(さすがアンデスの不落の要塞……! 一瞬たりとも気が抜けない!)
ヒートアップしていくと、だんだん瑞貴はテレスの動きや癖が読めてきた。そのまま瑞貴はボールにスピンをかけ、俊敏なフットワークでテレスを抜いた。
「ふっ!」
「なっ!?」
スピンがかかったボールを操る予測不能の動きをテレスは読めず、そのまま抜いた瑞貴はシュートを撃った。
「私の勝ち、ですね」
瑞貴がニコッと笑ったのを合図に、円堂もフィディオも緊張して溜めていた息を吐いた。次いで二人は瑞貴の元へ走り出す。
「スッゲー! 瑞貴、お前スゲーよ!」
「あんなプレーができるなんて驚いた! 君と試合で戦うのがますます楽しみになったよ!」
「二人共、少し離れて……」
キラキラした顔を近づける円堂とフィディオに、瑞貴は苦笑しながら距離を置くために一歩下がる。
すると呆然としていたテレスがハッと我に返って三人の元へ向かった。瑞貴たちも動きを止めてテレスを見る。