手に入れろ! 世界への切符!!
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「みんなの全力で勝ったんだ!」
「いくぞ、世界に!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
ベンチに戻ったイナズマジャパンは、瑞貴と円堂を中心にもう一度全員で喜び合う。
「――瑞貴」
声をかけられた瑞貴が振り向くと、そこにはアフロディがいた。
「おめでとう。君たちの勝利を心から祝福するよ。僕の……僕たちの分までがんばってくれ」
「うん!」
瑞貴とアフロディは微笑み合って握手を交わした。アフロディも全力で戦ったから悔いはない。
するとアフロディはふと何かに気づいた顔をする。
「そういえば瑞貴。円堂くんの正義の鉄拳が、メガトンヘッドやいかりのてっついに進化させたように、君のフェアリーダンスを別の技に進化させてみないかい?」
「フェアリーダンスを別の技に進化……?」
「ディフェンスとドリブルに使えるんだから、シュートにだって可能のはずだ。美しい妖精が飛び立つのが惜しいと思ったんだ。だから自分に取り込んでパワーに変えるとか」
「なるほど……」
アフロディの言葉に瑞貴は顎に指を当てて考え込む。確かに可能かもしれない。
「考えたこともなかったかも。ありがとう、新しい必殺技のヒントになったよ」
「それはよかった。じゃ、お礼をもらうね」
「え――」
チュ。
瑞貴が反応する前にアフロディは瑞貴の腕を引いて頬にキスした。
「みぎゃ!?」
「フフッ」
まさかのアフロディからの二度目のキスに、瑞貴は真っ赤になって頬を抑える。
「アフロディ! てめぇ何やってんだ!」
「貴様! 抜け駆けか!」
「アハハッ。またね、瑞貴」
他のイナズマジャパンはチーム同士で喜び合っていたので、幸い見たのは南雲と涼野だけだったようだ。二人がそれぞれアフロディの腕をつかんで強制退場させたが、最後までアフロディは爽やかな笑顔で手を振っていた。
残された瑞貴は恥ずかしさと戸惑いで困惑していたが……。
「お兄ちゃーん!」
「あっ」
観客席から聞こえた夕香の声で瑞貴は我に返って振り向き、円堂の元へ行く。
「勝ったね! お兄ちゃん!」
「ああ」
「これで世界大会に行けるんだね!」
「…………」
夕香は豪炎寺と勝也の約束を知らないので、純粋に世界へ行けることに喜んでいる。だけどフクは顔をうつむけ、豪炎寺は何も言わずに寂しそうに微笑むだけだった。
「「……あっ」」
大人を除いてチームで豪炎寺の事情を知る瑞貴と円堂が並んで見つめていると、フィールドに入ってきた勝也が豪炎寺の元へ来たのに気づく。
「あっ、お父さん! 来てくれたんだね!」
夕香の呼びかけに勝也は答えず、厳しい表情で豪炎寺とただ顔を見合わせた。すると豪炎寺は弱々しく微笑む。
「父さん、ありがとう」
「これで彼らを世界に送り出すことができたな」
「…………」
これが豪炎寺にとって最後の試合で、このあと医者になるためにドイツへ留学するのだ。わかっていたとはいえ豪炎寺もやっぱりイナズマジャパンと共に世界へ行って戦いたかったので顔をうつむける。
「――しかし彼らにはまだ、お前の力が必要なようだ」
「えっ」
「修也……歩いていくがいい。お前は――お前自身の道をな」
「!」
それは豪炎寺のこれからを自分のやりたいようにさせてくれるということだ。サッカーを続けることだってできる。勝也は豪炎寺がサッカーを続けることを許してくれたのだ。
「…………」
「?」
勝也は瑞貴に顔を向けた。それに気づいた瑞貴はとりあえずペコッとお辞儀をすると、勝也は再び豪炎寺に向き合う。
「修也。――……」
先ほどまで聞こえていたが、勝也が豪炎寺に顔を少し近づけて小声で話したため、瑞貴には聞こえなかった。
だけど豪炎寺が目を見開いて勝也と小声で何事か話すと、突然顔をこちらに向け、瑞貴を確認すると優しい笑顔を浮かべた。何がなんだかわからない瑞貴は頭に「?」をたくさん浮かべた。
(修也と勝也さん、何話していたんだろう)
「いくぞ、世界に!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
ベンチに戻ったイナズマジャパンは、瑞貴と円堂を中心にもう一度全員で喜び合う。
「――瑞貴」
声をかけられた瑞貴が振り向くと、そこにはアフロディがいた。
「おめでとう。君たちの勝利を心から祝福するよ。僕の……僕たちの分までがんばってくれ」
「うん!」
瑞貴とアフロディは微笑み合って握手を交わした。アフロディも全力で戦ったから悔いはない。
するとアフロディはふと何かに気づいた顔をする。
「そういえば瑞貴。円堂くんの正義の鉄拳が、メガトンヘッドやいかりのてっついに進化させたように、君のフェアリーダンスを別の技に進化させてみないかい?」
「フェアリーダンスを別の技に進化……?」
「ディフェンスとドリブルに使えるんだから、シュートにだって可能のはずだ。美しい妖精が飛び立つのが惜しいと思ったんだ。だから自分に取り込んでパワーに変えるとか」
「なるほど……」
アフロディの言葉に瑞貴は顎に指を当てて考え込む。確かに可能かもしれない。
「考えたこともなかったかも。ありがとう、新しい必殺技のヒントになったよ」
「それはよかった。じゃ、お礼をもらうね」
「え――」
チュ。
瑞貴が反応する前にアフロディは瑞貴の腕を引いて頬にキスした。
「みぎゃ!?」
「フフッ」
まさかのアフロディからの二度目のキスに、瑞貴は真っ赤になって頬を抑える。
「アフロディ! てめぇ何やってんだ!」
「貴様! 抜け駆けか!」
「アハハッ。またね、瑞貴」
他のイナズマジャパンはチーム同士で喜び合っていたので、幸い見たのは南雲と涼野だけだったようだ。二人がそれぞれアフロディの腕をつかんで強制退場させたが、最後までアフロディは爽やかな笑顔で手を振っていた。
残された瑞貴は恥ずかしさと戸惑いで困惑していたが……。
「お兄ちゃーん!」
「あっ」
観客席から聞こえた夕香の声で瑞貴は我に返って振り向き、円堂の元へ行く。
「勝ったね! お兄ちゃん!」
「ああ」
「これで世界大会に行けるんだね!」
「…………」
夕香は豪炎寺と勝也の約束を知らないので、純粋に世界へ行けることに喜んでいる。だけどフクは顔をうつむけ、豪炎寺は何も言わずに寂しそうに微笑むだけだった。
「「……あっ」」
大人を除いてチームで豪炎寺の事情を知る瑞貴と円堂が並んで見つめていると、フィールドに入ってきた勝也が豪炎寺の元へ来たのに気づく。
「あっ、お父さん! 来てくれたんだね!」
夕香の呼びかけに勝也は答えず、厳しい表情で豪炎寺とただ顔を見合わせた。すると豪炎寺は弱々しく微笑む。
「父さん、ありがとう」
「これで彼らを世界に送り出すことができたな」
「…………」
これが豪炎寺にとって最後の試合で、このあと医者になるためにドイツへ留学するのだ。わかっていたとはいえ豪炎寺もやっぱりイナズマジャパンと共に世界へ行って戦いたかったので顔をうつむける。
「――しかし彼らにはまだ、お前の力が必要なようだ」
「えっ」
「修也……歩いていくがいい。お前は――お前自身の道をな」
「!」
それは豪炎寺のこれからを自分のやりたいようにさせてくれるということだ。サッカーを続けることだってできる。勝也は豪炎寺がサッカーを続けることを許してくれたのだ。
「…………」
「?」
勝也は瑞貴に顔を向けた。それに気づいた瑞貴はとりあえずペコッとお辞儀をすると、勝也は再び豪炎寺に向き合う。
「修也。――……」
先ほどまで聞こえていたが、勝也が豪炎寺に顔を少し近づけて小声で話したため、瑞貴には聞こえなかった。
だけど豪炎寺が目を見開いて勝也と小声で何事か話すと、突然顔をこちらに向け、瑞貴を確認すると優しい笑顔を浮かべた。何がなんだかわからない瑞貴は頭に「?」をたくさん浮かべた。
(修也と勝也さん、何話していたんだろう)