灼熱の戦士! デザートライオン!!
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「あ、暑い……」
「走り込みって……」
「結構大変っス……」
吹雪士郎も基山ヒロトも壁山も相当疲れてている。瑞貴はみんなに向かって声を上げた。
「みんな、このあとしっかり水分補給と休息を取ってね! カタール戦まで走り込みを中心としたメニューを出すってシンも言ってたから!」
「「「「「オウッ!/オ~~……」」」」」
まだ余裕がある一部のメンバーは元気よく返事したが、反対にバテているメンバーは力なく返事する。暑さもあって相当疲れているようだ。
(雪国育ちの士郎はまだわかるけど、沖縄に住んでいた条介も雷電もバテるなんて……。これは試合も厳しくなりそう)
選手を見渡しながら瑞貴はそう思うと、一人足りないことに気づいた。
「あれ? リュウジは?」
「ん? 緑川! 特訓は終わりだぞ!」
(このチーム……仲間でありライバル! レギュラーの座は絶対に渡さない!)
円堂の言葉も聞いていない緑川リュウジは走り込みを続ける。継続するのはいいことだろうが、彼はレギュラーにこだわり続けていた。
「リュウジ! 自主練するのは構わないけど、ムリしちゃダメだよ!」
「…………」
瑞貴の呼びかけも答えず、緑川は走り続けていた。
☆☆☆☆☆
ジャージに着替えた瑞貴は買い出しから帰った冬花と共に雷門中を出る。今日は飛鷹征矢との特訓も休みなので、稲妻町に不慣れな冬花を買い出しに寄る店以外を案内をすることになったのだ。
「ごめんなさい、井上さん。練習が終わって疲れているのに」
「毎日の早朝トレーニングは走り込みが主だから、そのおかげで体力はあるから大丈夫ですよ。それで、どこに行きたいですか? 私のオススメでよければ案内します」
「あの……その前に一つお願いがあるんだけど、いいかな?」
「何ですか?」
「井上さんのことを、瑞貴ちゃんって呼んでいい?」
「えっ?」
まさか冬花からそんなことを言われるとは思わず、瑞貴は目をパチクリさせた。対して冬花は恥ずかしそうに顔を赤くしている。
「私、井上さんともっと仲良くなりたいなって思って……。同い年だし、敬語も使わなくていいから」
「いいよ。私も冬花ちゃんって呼んでいいかな?」
「うん!」
女友達が増えるのは瑞貴にとっても嬉しい。お互いが了承するとますます仲良くなって話しながら歩いて行く。
「秋さんから聞いたんだけど、瑞貴ちゃんとマモルくんって相棒なんだよね。昔から仲が良かったの?」
「ううん。守と出会ったのは今年に私が雷門中に転校したときからだよ」
「そうなんだ。でも、そんな短い間でお互いが信頼し合ってるなんてスゴいね」
「フフッ。ありがとう」
「――瑞貴! フユッペ!」
「マモルくん?」
「修也に秋ちゃんまで?」
声をかけられて振り向くと話の内容に出ていた円堂の他にも、秋と豪炎寺がいた。
「よっ!」
「みんな、どこか行くの?」
「虎丸の所」
「あっ、何かわかったんだ」
円堂の言葉で理由がわかった瑞貴は納得したが、そのとき冬花はいなかったので事情がわかっていない。
「虎丸くん?」
「うん。虎丸っていつも途中で帰っちゃうだろ? その訳が知りたくて……」
キキッ!
「お~! 可愛いじゃん、彼女たち~」
ブレーキ音と共に現れたのは派手なデコチャリに乗った黒いフードを被った少年だった。円堂は「なんだ?」と秋と冬花と共に驚き、瑞貴と豪炎寺は眉をしかめる。
「そんな奴らとつるんでねぇでさ、俺たちとかっ飛ばそうぜ? コイツでよ」
「「「ヘヘッ」」」
続いて別に三人の少年たちも現れ、よくない雰囲気と察した秋は円堂に声をかける。
「円堂くん。試合前に問題を起こしたりしたら……」
「わかってる。急いでいるんだ。行こうぜ、みんな」
円堂を始め全員そのまま通り過ぎることにした。だけど瑞貴はこの先の展開がわかってるので素早く冬花と少年の間に移動すると――。
「走り込みって……」
「結構大変っス……」
吹雪士郎も基山ヒロトも壁山も相当疲れてている。瑞貴はみんなに向かって声を上げた。
「みんな、このあとしっかり水分補給と休息を取ってね! カタール戦まで走り込みを中心としたメニューを出すってシンも言ってたから!」
「「「「「オウッ!/オ~~……」」」」」
まだ余裕がある一部のメンバーは元気よく返事したが、反対にバテているメンバーは力なく返事する。暑さもあって相当疲れているようだ。
(雪国育ちの士郎はまだわかるけど、沖縄に住んでいた条介も雷電もバテるなんて……。これは試合も厳しくなりそう)
選手を見渡しながら瑞貴はそう思うと、一人足りないことに気づいた。
「あれ? リュウジは?」
「ん? 緑川! 特訓は終わりだぞ!」
(このチーム……仲間でありライバル! レギュラーの座は絶対に渡さない!)
円堂の言葉も聞いていない緑川リュウジは走り込みを続ける。継続するのはいいことだろうが、彼はレギュラーにこだわり続けていた。
「リュウジ! 自主練するのは構わないけど、ムリしちゃダメだよ!」
「…………」
瑞貴の呼びかけも答えず、緑川は走り続けていた。
☆☆☆☆☆
ジャージに着替えた瑞貴は買い出しから帰った冬花と共に雷門中を出る。今日は飛鷹征矢との特訓も休みなので、稲妻町に不慣れな冬花を買い出しに寄る店以外を案内をすることになったのだ。
「ごめんなさい、井上さん。練習が終わって疲れているのに」
「毎日の早朝トレーニングは走り込みが主だから、そのおかげで体力はあるから大丈夫ですよ。それで、どこに行きたいですか? 私のオススメでよければ案内します」
「あの……その前に一つお願いがあるんだけど、いいかな?」
「何ですか?」
「井上さんのことを、瑞貴ちゃんって呼んでいい?」
「えっ?」
まさか冬花からそんなことを言われるとは思わず、瑞貴は目をパチクリさせた。対して冬花は恥ずかしそうに顔を赤くしている。
「私、井上さんともっと仲良くなりたいなって思って……。同い年だし、敬語も使わなくていいから」
「いいよ。私も冬花ちゃんって呼んでいいかな?」
「うん!」
女友達が増えるのは瑞貴にとっても嬉しい。お互いが了承するとますます仲良くなって話しながら歩いて行く。
「秋さんから聞いたんだけど、瑞貴ちゃんとマモルくんって相棒なんだよね。昔から仲が良かったの?」
「ううん。守と出会ったのは今年に私が雷門中に転校したときからだよ」
「そうなんだ。でも、そんな短い間でお互いが信頼し合ってるなんてスゴいね」
「フフッ。ありがとう」
「――瑞貴! フユッペ!」
「マモルくん?」
「修也に秋ちゃんまで?」
声をかけられて振り向くと話の内容に出ていた円堂の他にも、秋と豪炎寺がいた。
「よっ!」
「みんな、どこか行くの?」
「虎丸の所」
「あっ、何かわかったんだ」
円堂の言葉で理由がわかった瑞貴は納得したが、そのとき冬花はいなかったので事情がわかっていない。
「虎丸くん?」
「うん。虎丸っていつも途中で帰っちゃうだろ? その訳が知りたくて……」
キキッ!
「お~! 可愛いじゃん、彼女たち~」
ブレーキ音と共に現れたのは派手なデコチャリに乗った黒いフードを被った少年だった。円堂は「なんだ?」と秋と冬花と共に驚き、瑞貴と豪炎寺は眉をしかめる。
「そんな奴らとつるんでねぇでさ、俺たちとかっ飛ばそうぜ? コイツでよ」
「「「ヘヘッ」」」
続いて別に三人の少年たちも現れ、よくない雰囲気と察した秋は円堂に声をかける。
「円堂くん。試合前に問題を起こしたりしたら……」
「わかってる。急いでいるんだ。行こうぜ、みんな」
円堂を始め全員そのまま通り過ぎることにした。だけど瑞貴はこの先の展開がわかってるので素早く冬花と少年の間に移動すると――。