ビッグウェイブを乗り越えろ!
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「何故あのとき、自分でシュートを撃たなかった? スライディングタックルが届く前に撃てたはずだ」
「……俺よりも、豪炎寺さんのほうが確実に決めてくれると思ったので。それじゃあ、失礼します」
虎丸は豪炎寺に礼をしてその場を去った。
☆☆☆☆☆
宿舎に帰り、家に帰った虎丸以外は食堂で初戦突破のお祝いをしていたイナズマジャパン。だが、瑞貴はみんなの前で正座をしていた。
目の前で両腕を組んで立っている鬼道が特に怖いので、瑞貴は冷や汗をダラダラ流している。
「瑞貴。何故自分が正座させられているかわかるか?」
「わ、わかりませ――」
ギロッ!
「ヒィッ!」
ゴーグル越しからでも鬼道が物凄い目で睨んでいることがわかり、瑞貴は悲鳴を上げる。
円堂たちに助けを求めようとするも全員鬼道の迫力に圧倒されて声をかけれない。不動に至ってはガン無視の状態だ。
「お前がチームプレーを大事にしているのはわかる。だが、ここぞというときだけしか実力を出さないのは困る。それはわかるな?」
「はい……」
「だから――もう俺たちに遠慮するな」
「えっ?」
今度は優しく肩をポンッと叩かれたので顔を上げると、鬼道はさっきと違って微笑んでいた。
「今度は、俺たちがお前のプレーに並ぶ番だ」
「有人……」
「そうだぜ瑞貴! 俺、あんなスゴいプレーできるお前に感動したんだ! それに俺も負けていられないって思った!」
「「「「「ああ/うん!」」」」」
「守……。みんな……」
他のみんなも笑顔で頷いている。怒っているのではなく遠慮しているのが悲しかった。だけど瑞貴ももう遠慮する必要はない。瑞貴が自分たちより実力が上なのは今日の試合でハッキリわかった。なら、それに負けない実力を身につけるまでだから。
円堂は瑞貴の手を取って立ち上がらせ、いつもの太陽のような笑顔で言う。
「一緒に世界一になろうぜ!」
「うん……!」
瑞貴は力強く頷いたのと同時に誓った。
(守と……イナズマジャパンと一緒に世界一になるために、私ができることを精一杯やるんだ!)
――あれから解散になって瑞貴が部屋に戻ろうとすると、前方に不動が両腕を組んで壁にもたれかかっていた。
「お前も悲しい奴だな。長く一緒にいるくせに実力を見抜けなかった鬼道クンたちが悪いのに、逆に責められるなんてさ」
「不動くんは心配してくれるんですか?」
「ハァ!?」
嫌味を言ったはずなのに逆に『心配してくれる』なんて言う瑞貴に、不動は柄にもなく声を上げる。その反応が面白くて瑞貴は笑った。
「だって私には慰めの言葉にしか聞こえません。それに不動くんは私の実力を見抜いたから練習に誘ってくれたんでしょう?」
「あの状況でマトモに練習相手になる奴がお前だけだったからだ。第一俺が自分の目でお前のプレーを見たのは愛媛と選考試合だけ。短い間でお前のことを理解できるかっての」
「人を理解するのに時間の長さなど関係ありません。むしろ、短い間で私の実力をわかってくれた不動くんがいて嬉しいですよ」
「なっ! 変なこと言ってんじゃねぇよ、このバカ女!」
不意を突かれて不動は顔が赤くなって吐き捨てるように言ってその場を去った。だけど自覚がない瑞貴は「変なことを言ったかな?」と首を傾げる。
「……不動くんが私だけじゃなく、みんなの実力をちゃんと見てるのは事実なのに」
ヒュー……カーン!
「みぎゃ!」
突然飛んできた缶ジュースが瑞貴の額にクリーンヒットした。痛む額を抑えつつ取ると、缶ジュースには『二度と変なことを言うな! バカ女』と書かれたメモが貼っている。
不動の地獄耳を恐るべしと思ったのと同時に、彼からの思わぬ差し入れに瑞貴は嬉しく思って静かに微笑んで部屋に戻ったのだった。
☆副キャプテン 今日の格言☆
人を理解するのに時間の長さなど関係ありません
以上!!
「……俺よりも、豪炎寺さんのほうが確実に決めてくれると思ったので。それじゃあ、失礼します」
虎丸は豪炎寺に礼をしてその場を去った。
☆☆☆☆☆
宿舎に帰り、家に帰った虎丸以外は食堂で初戦突破のお祝いをしていたイナズマジャパン。だが、瑞貴はみんなの前で正座をしていた。
目の前で両腕を組んで立っている鬼道が特に怖いので、瑞貴は冷や汗をダラダラ流している。
「瑞貴。何故自分が正座させられているかわかるか?」
「わ、わかりませ――」
ギロッ!
「ヒィッ!」
ゴーグル越しからでも鬼道が物凄い目で睨んでいることがわかり、瑞貴は悲鳴を上げる。
円堂たちに助けを求めようとするも全員鬼道の迫力に圧倒されて声をかけれない。不動に至ってはガン無視の状態だ。
「お前がチームプレーを大事にしているのはわかる。だが、ここぞというときだけしか実力を出さないのは困る。それはわかるな?」
「はい……」
「だから――もう俺たちに遠慮するな」
「えっ?」
今度は優しく肩をポンッと叩かれたので顔を上げると、鬼道はさっきと違って微笑んでいた。
「今度は、俺たちがお前のプレーに並ぶ番だ」
「有人……」
「そうだぜ瑞貴! 俺、あんなスゴいプレーできるお前に感動したんだ! それに俺も負けていられないって思った!」
「「「「「ああ/うん!」」」」」
「守……。みんな……」
他のみんなも笑顔で頷いている。怒っているのではなく遠慮しているのが悲しかった。だけど瑞貴ももう遠慮する必要はない。瑞貴が自分たちより実力が上なのは今日の試合でハッキリわかった。なら、それに負けない実力を身につけるまでだから。
円堂は瑞貴の手を取って立ち上がらせ、いつもの太陽のような笑顔で言う。
「一緒に世界一になろうぜ!」
「うん……!」
瑞貴は力強く頷いたのと同時に誓った。
(守と……イナズマジャパンと一緒に世界一になるために、私ができることを精一杯やるんだ!)
――あれから解散になって瑞貴が部屋に戻ろうとすると、前方に不動が両腕を組んで壁にもたれかかっていた。
「お前も悲しい奴だな。長く一緒にいるくせに実力を見抜けなかった鬼道クンたちが悪いのに、逆に責められるなんてさ」
「不動くんは心配してくれるんですか?」
「ハァ!?」
嫌味を言ったはずなのに逆に『心配してくれる』なんて言う瑞貴に、不動は柄にもなく声を上げる。その反応が面白くて瑞貴は笑った。
「だって私には慰めの言葉にしか聞こえません。それに不動くんは私の実力を見抜いたから練習に誘ってくれたんでしょう?」
「あの状況でマトモに練習相手になる奴がお前だけだったからだ。第一俺が自分の目でお前のプレーを見たのは愛媛と選考試合だけ。短い間でお前のことを理解できるかっての」
「人を理解するのに時間の長さなど関係ありません。むしろ、短い間で私の実力をわかってくれた不動くんがいて嬉しいですよ」
「なっ! 変なこと言ってんじゃねぇよ、このバカ女!」
不意を突かれて不動は顔が赤くなって吐き捨てるように言ってその場を去った。だけど自覚がない瑞貴は「変なことを言ったかな?」と首を傾げる。
「……不動くんが私だけじゃなく、みんなの実力をちゃんと見てるのは事実なのに」
ヒュー……カーン!
「みぎゃ!」
突然飛んできた缶ジュースが瑞貴の額にクリーンヒットした。痛む額を抑えつつ取ると、缶ジュースには『二度と変なことを言うな! バカ女』と書かれたメモが貼っている。
不動の地獄耳を恐るべしと思ったのと同時に、彼からの思わぬ差し入れに瑞貴は嬉しく思って静かに微笑んで部屋に戻ったのだった。
☆副キャプテン 今日の格言☆
人を理解するのに時間の長さなど関係ありません
以上!!