ビッグウェイブを乗り越えろ!
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「俺が説明しよう。――十年も前のことだ。桜咲中サッカー部はフットボールフロンティア地区予選の優勝候補の一環だった。だが、最強のチームとの決勝前日、部員たちは対戦相手とケンカし、怪我をさせてしまった」
「っ!? 最強のチームとはまさか!」
「そう……帝国学園だ。恐らく影山が仕組んでいたのだろう」
この場でも出た影山零治の名に鬼道は顔をうつむける。
「事件が公(オオヤケ)となればサッカー部は無期限活動停止となり、部員たちはサッカーする場を奪われてしまう。久遠は自分が問題を起こしたことにして決勝を棄権。そのことで指導者資格が停止された」
そのことは記述になかったため、久遠に『呪われた監督』などという噂が立った。だけど真実は久遠が桜咲中サッカー部のためを想っていたからこその行動だったのだ。
「あれから十年……ようやく資格停止処分が解け、俺は監督就任を要請した。何故なら、久遠のサッカーへの情熱は衰えず研究を続けていた。彼の素晴らしい指導力こそ、この代表チームに必要だと思ったらからだ」
するとビッグウェイブスがマットとシュリーマンに代わり、クライブ=シザースとブルース=マリンを投入してきた。
試合が再開された途端、クライブは綱海に、ブルースは瑞貴にマンツーマンマークをしてきた。これ以上得点をさせないために交代したので、おかげで二人は思うように動けない。
「まさか君のようなshila(シーラ)がここまでやるとはね。でももう好きにはさせないよ」
「だから……男女差別反対ですって!」
「なっ!?」
隙を突いて瑞貴はブルースのマークを突破した。
「瑞貴さん!」
「撃たせるな!」
「遅い! 塀吾郎!」
虎丸のパスを受け取った瑞貴に、ニースの合図でクラークとサーフとブルースが囲もうとするが、ボックスロックディフェンスが完成する前に四人を突破して壁山にパスを送る。
「えっ!?」
受け取って驚く壁山は誰かにパスしようとしたが、全員がビッグウェイブスにマークされていた。フリーの選手がいないので困惑する中、ジョーがボールを奪いに来たので慌てて壁山はドリブルして逃げる。
「どうすればいいんス!?」
「一人で持ち込め!」
そんな壁山に久遠が指示を出すと、追いついたジョーがタックルをかましてきた。
「負けないっスー!」
なんと壁山はドリブルで振り切った。それと同時に以前の久遠の言葉を思い出す。
『守ることだけしか考えていないディフェンスなど、私のチームには必要ない!』
「あれは、自分で持って上がって行くことも必要だっていう意味だったんスね! 虎丸くん!」
意味を理解した壁山は顔を綻(ホコロ)ばせてパスを出すと、クラークとニースのマークを振り切った虎丸はパスを受ける。
そのままドリブルで持ち込みシュート体勢に入る。そこへカーメイが豪炎寺のマークを外れてスライディングをかけるが、それを読んでいた虎丸はジャンプでかわした。
「豪炎寺さん!」
《虎丸から豪炎寺へのラストパス!》
「でやあ!」
豪炎寺が腕を上から横に振り下ろすと炎の竜巻が自分を包み、そのままボールごとジャンプして回転しながらシュートを撃った。
「グレートバリアリーフ!」
豪炎寺の炎は大波も敵わず、凄まじい回転をして突破しジーンごとゴールに入れる。綱海のザ・タイフーンから学んだ新必殺技で、イナズマジャパンに追加点が入った。
「爆熱スクリュー!」
目金が豪炎寺の新必殺技にも命名する。同時に試合終了のホイッスルが鳴り響き、3対1でイナズマジャパンが勝利した。
《ここで長い笛! 試合終了――っ!! イナズマジャパン、初戦突破――っ!!》
「「やったー!」」
瑞貴と円堂はハイタッチをかわして拳を高々と上げる。
「見事な采配だったな」
(久遠監督なら、世界に連れて行ってくれるかもしれない……)
響木が久遠の采配を褒め、鬼道は久遠に対して信頼を寄せ始めた。
「日本か。面白い。……だが、まだまだ問題の多いチームのようだな」
ヒデが面白そうに笑いながらイナズマジャパンを見てそう言った。
「虎丸」
「はい、豪炎寺さん! ――ん?」
虎丸は自分を呼んだ豪炎寺が険しい顔をしていることに気づく。
「っ!? 最強のチームとはまさか!」
「そう……帝国学園だ。恐らく影山が仕組んでいたのだろう」
この場でも出た影山零治の名に鬼道は顔をうつむける。
「事件が公(オオヤケ)となればサッカー部は無期限活動停止となり、部員たちはサッカーする場を奪われてしまう。久遠は自分が問題を起こしたことにして決勝を棄権。そのことで指導者資格が停止された」
そのことは記述になかったため、久遠に『呪われた監督』などという噂が立った。だけど真実は久遠が桜咲中サッカー部のためを想っていたからこその行動だったのだ。
「あれから十年……ようやく資格停止処分が解け、俺は監督就任を要請した。何故なら、久遠のサッカーへの情熱は衰えず研究を続けていた。彼の素晴らしい指導力こそ、この代表チームに必要だと思ったらからだ」
するとビッグウェイブスがマットとシュリーマンに代わり、クライブ=シザースとブルース=マリンを投入してきた。
試合が再開された途端、クライブは綱海に、ブルースは瑞貴にマンツーマンマークをしてきた。これ以上得点をさせないために交代したので、おかげで二人は思うように動けない。
「まさか君のようなshila(シーラ)がここまでやるとはね。でももう好きにはさせないよ」
「だから……男女差別反対ですって!」
「なっ!?」
隙を突いて瑞貴はブルースのマークを突破した。
「瑞貴さん!」
「撃たせるな!」
「遅い! 塀吾郎!」
虎丸のパスを受け取った瑞貴に、ニースの合図でクラークとサーフとブルースが囲もうとするが、ボックスロックディフェンスが完成する前に四人を突破して壁山にパスを送る。
「えっ!?」
受け取って驚く壁山は誰かにパスしようとしたが、全員がビッグウェイブスにマークされていた。フリーの選手がいないので困惑する中、ジョーがボールを奪いに来たので慌てて壁山はドリブルして逃げる。
「どうすればいいんス!?」
「一人で持ち込め!」
そんな壁山に久遠が指示を出すと、追いついたジョーがタックルをかましてきた。
「負けないっスー!」
なんと壁山はドリブルで振り切った。それと同時に以前の久遠の言葉を思い出す。
『守ることだけしか考えていないディフェンスなど、私のチームには必要ない!』
「あれは、自分で持って上がって行くことも必要だっていう意味だったんスね! 虎丸くん!」
意味を理解した壁山は顔を綻(ホコロ)ばせてパスを出すと、クラークとニースのマークを振り切った虎丸はパスを受ける。
そのままドリブルで持ち込みシュート体勢に入る。そこへカーメイが豪炎寺のマークを外れてスライディングをかけるが、それを読んでいた虎丸はジャンプでかわした。
「豪炎寺さん!」
《虎丸から豪炎寺へのラストパス!》
「でやあ!」
豪炎寺が腕を上から横に振り下ろすと炎の竜巻が自分を包み、そのままボールごとジャンプして回転しながらシュートを撃った。
「グレートバリアリーフ!」
豪炎寺の炎は大波も敵わず、凄まじい回転をして突破しジーンごとゴールに入れる。綱海のザ・タイフーンから学んだ新必殺技で、イナズマジャパンに追加点が入った。
「爆熱スクリュー!」
目金が豪炎寺の新必殺技にも命名する。同時に試合終了のホイッスルが鳴り響き、3対1でイナズマジャパンが勝利した。
《ここで長い笛! 試合終了――っ!! イナズマジャパン、初戦突破――っ!!》
「「やったー!」」
瑞貴と円堂はハイタッチをかわして拳を高々と上げる。
「見事な采配だったな」
(久遠監督なら、世界に連れて行ってくれるかもしれない……)
響木が久遠の采配を褒め、鬼道は久遠に対して信頼を寄せ始めた。
「日本か。面白い。……だが、まだまだ問題の多いチームのようだな」
ヒデが面白そうに笑いながらイナズマジャパンを見てそう言った。
「虎丸」
「はい、豪炎寺さん! ――ん?」
虎丸は自分を呼んだ豪炎寺が険しい顔をしていることに気づく。