開幕! 世界への挑戦!!
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そうして全員部屋の中で個人練習を始めた。あちこちからボールがぶつかる音が聞こえる。練習に集中しているみんなは、久遠が宿舎の外で音を聞いていることに気づいていない。
「みんな始めたんですね」
「神崎か」
声に気づいた久遠は振り向くと、肩をグルグル回しているシンが疲れた顔でやってきた。
「見張りがあるからって、ここぞとばかりによくも僕に仕事を押し付けましたね。おかげでこんな時間になってしまいましたよ」
「お前は一部を除いてあいつらと知り合いだからな。人望に付け込まれる可能性がある」
「やだなぁ。僕だって仕事と私情の区別くらいつきます」
やれやれと溜息を吐くシンだが、結局久遠は気にも留めなかった。
☆☆☆☆☆
フットボールフロンティアインターナショナル・アジア予選の開会式が始まった。フットボールフロンティアスタジアムの会場で試合は全てここで行うことになる。超満員の観客が見守る中、出場する八チームは整列していた。
試合に先立ち、塔子の父で総理大臣である財前宗助が開会宣言を行う。
《少年たちの祭典……世界最強のサッカーチームはどこなのか、それを決める夢の大会・フットボールフロンティアインターナショナル。それぞれの国の維新を懸けた熱く燃える試合……素晴らしいプレーを期待します!》
そして開会式は終わり、さっそく日本代表イナズマジャパン対オーストラリア代表ビッグウェイブスの試合を行う。他のチームは会場を出て、両チームはそれぞれのベンチでミーティングを始める。
「スターティングイレブンを発表する。FW・豪炎寺、吹雪、基山。MF・鬼道、風丸、緑川、兼副キャプテンは井上。DF・壁山、綱海、木暮。そしてGK兼ゲームキャプテンは円堂」
「「はい!」」
左手首に副キャプテンマークを付けた瑞貴と、左腕にキャプテンマークを付けた円堂が返事をする。
ベンチは不動、栗松、虎丸、飛鷹、土方雷電、立向居勇気となった。
「フッ。わかってねぇな」
「っ!」
「がんばるでヤンスよ、壁山!」
「オウッス!」
呼ばれなかったことに不動が嫌味たらしく言うと鬼道は睨み付け、逆に栗松は壁山を応援する。まだまだ前途多難なチームである。
円堂と瑞貴はピッチに入る前にストレッチしていると、誰かが近づいてくる気配がしたので振り向いた。
「やあ、俺はビッグウェイブスのキャプテン、ニース=ドルフィンだ。今日はいい試合にしよう」
「俺はイナズマジャパンのキャプテン、円堂守だ。よろしくな!」
「初めまして。副キャプテンの井上瑞貴です」
ニース=ドルフィンに挨拶されたので、円堂もキャプテン同士として握手を交わす。ふとニースは瑞貴の挨拶に首を傾げる。
「彼女が副キャプテンなのかい?」
「ああ。瑞貴はイナズマジャパンの副キャプテンであり、俺の相棒なんだ!」
「恥ずかしいから堂々と宣言しないで!」
「えっ? 本当のことだろ?」
キョトンとした顔の円堂を見ると怒る気にもなれない。ニースはクスッと笑う。
「可愛いSheila(シーラ)が相棒なんてうらやましいよ。そうそう、その可愛い顔に傷を付けたくなければ早くフィールドから出るんだね」
そう言ってニースはビッグウェイブスのベンチに戻って行く。その言葉に瑞貴は顔をしかめた。
「シーラって?」
「女の子って意味」
円堂の疑問に瑞貴は顔を見合わせずに答えた。最初から覚悟していたがニースの態度で改めて『女』ということで差別されると思い知らされる。
となれば実力で相手にわかってもらうしかない。それに優勝候補の一つであるチームに勝てば、その目も少しは変わっていくだろう。
「みんな始めたんですね」
「神崎か」
声に気づいた久遠は振り向くと、肩をグルグル回しているシンが疲れた顔でやってきた。
「見張りがあるからって、ここぞとばかりによくも僕に仕事を押し付けましたね。おかげでこんな時間になってしまいましたよ」
「お前は一部を除いてあいつらと知り合いだからな。人望に付け込まれる可能性がある」
「やだなぁ。僕だって仕事と私情の区別くらいつきます」
やれやれと溜息を吐くシンだが、結局久遠は気にも留めなかった。
☆☆☆☆☆
フットボールフロンティアインターナショナル・アジア予選の開会式が始まった。フットボールフロンティアスタジアムの会場で試合は全てここで行うことになる。超満員の観客が見守る中、出場する八チームは整列していた。
試合に先立ち、塔子の父で総理大臣である財前宗助が開会宣言を行う。
《少年たちの祭典……世界最強のサッカーチームはどこなのか、それを決める夢の大会・フットボールフロンティアインターナショナル。それぞれの国の維新を懸けた熱く燃える試合……素晴らしいプレーを期待します!》
そして開会式は終わり、さっそく日本代表イナズマジャパン対オーストラリア代表ビッグウェイブスの試合を行う。他のチームは会場を出て、両チームはそれぞれのベンチでミーティングを始める。
「スターティングイレブンを発表する。FW・豪炎寺、吹雪、基山。MF・鬼道、風丸、緑川、兼副キャプテンは井上。DF・壁山、綱海、木暮。そしてGK兼ゲームキャプテンは円堂」
「「はい!」」
左手首に副キャプテンマークを付けた瑞貴と、左腕にキャプテンマークを付けた円堂が返事をする。
ベンチは不動、栗松、虎丸、飛鷹、土方雷電、立向居勇気となった。
「フッ。わかってねぇな」
「っ!」
「がんばるでヤンスよ、壁山!」
「オウッス!」
呼ばれなかったことに不動が嫌味たらしく言うと鬼道は睨み付け、逆に栗松は壁山を応援する。まだまだ前途多難なチームである。
円堂と瑞貴はピッチに入る前にストレッチしていると、誰かが近づいてくる気配がしたので振り向いた。
「やあ、俺はビッグウェイブスのキャプテン、ニース=ドルフィンだ。今日はいい試合にしよう」
「俺はイナズマジャパンのキャプテン、円堂守だ。よろしくな!」
「初めまして。副キャプテンの井上瑞貴です」
ニース=ドルフィンに挨拶されたので、円堂もキャプテン同士として握手を交わす。ふとニースは瑞貴の挨拶に首を傾げる。
「彼女が副キャプテンなのかい?」
「ああ。瑞貴はイナズマジャパンの副キャプテンであり、俺の相棒なんだ!」
「恥ずかしいから堂々と宣言しないで!」
「えっ? 本当のことだろ?」
キョトンとした顔の円堂を見ると怒る気にもなれない。ニースはクスッと笑う。
「可愛いSheila(シーラ)が相棒なんてうらやましいよ。そうそう、その可愛い顔に傷を付けたくなければ早くフィールドから出るんだね」
そう言ってニースはビッグウェイブスのベンチに戻って行く。その言葉に瑞貴は顔をしかめた。
「シーラって?」
「女の子って意味」
円堂の疑問に瑞貴は顔を見合わせずに答えた。最初から覚悟していたがニースの態度で改めて『女』ということで差別されると思い知らされる。
となれば実力で相手にわかってもらうしかない。それに優勝候補の一つであるチームに勝てば、その目も少しは変わっていくだろう。