開幕! 世界への挑戦!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そういえば秋ちゃん、ドリンクもらっていい?」
「えっ? いいけど」
ありがとう、と瑞貴は言うとテキパキと手際よくドリンクを作っていく。
「あれ? 瑞貴、なんで二人分作ってるんだ?」
「私がドリンク持ってくるって言ったから」
「ハニー!? それって彼氏か!? ダーリンとうちというものがありながら浮気か!?」
「浮気以前につき合ってないでしょ!」
このやりとりも懐かしいが、一之瀬一哉がアメリカに行ってリカのアプローチが全て自分に来ていると瑞貴は思った。
ドリンクを持って食堂を出ると久遠が見張りを兼ねて本を読んでいる。そのまま素通りするわけにもいかないので瑞貴はペコッと会釈して階段を上がっていくと、綱海がやってきた。
「あれ? 条介、また抜け出すの?」
「ああ。小細工なんか性に合わねぇ。俺は堂々と出て行くぜ!」
言葉通り足音も立てて正々堂々と突き進む綱海を、壁山と円堂と風丸と木暮がハラハラと見ている。
「そんな。正々堂々過ぎっス。うまくいくわけ……」
瑞貴以外の誰もがムリだ、そう思っていたら……。
「ヒャッホォ!」
外から声が聞こえたので全員が円堂の部屋から窓の外を見ると、綱海が脱出成功して嬉しそうに宿舎から出て行った。
「嘘っス!?」
「ひょっとして今なら!」
「ちょっとみんな! ムリに決まって――」
「「「「わぁ!」」」」
「やっぱりね……」
瑞貴が止める間もなく円堂たちも綱海に続こうとするが、全員久遠に見つかって引き返して来た。
四人が部屋に戻ると瑞貴は自分の部屋でタオルを取って、本来の目的である不動の部屋にノックして入る。
「お待たせしまし――おっと!」
「おせぇ!」
「ごめんなさい……」
扉を開けた途端に枕が飛んできたので空いた手で受け止めれば、不動は不機嫌な顔だったことに気づいた。これはさすがに話し込んだ瑞貴に非があるので素直に謝ってドリンクを渡す。
「さっき綱海の声が外から聞こえたが、あいつ抜け出したのか?」
「監督がいなかったんです。シンに見張りを交代をした様子がなかったということは、きっとワザとでしょうね」
「――飛鷹さーん! いるんでしょー!?」
今日は来客がよく来る日だ。窓の外を見れば見知らぬ四人組の少年がいた。リーゼントの髪型をしているオレンジ頭の少年が飛鷹の名を呼び、そのそばで秋が掃除用のホウキを取られて困った顔をしていた。
「ったく、うるせぇな」
「あっ、飛鷹くんが出てきた」
宿舎から出てきた飛鷹が少年たちと話すと一緒に去って行く。
「秋、あの連中は?」
「飛鷹くんに話があるって……」
「なんだって!?」
別の窓から円堂が秋と会話している。心配にしろ、外出したいにしろ、久遠が許可しない限り宿舎を出ることは許されない。飛鷹を追うこともできないのだ。
瑞貴と不動はそれからも部屋で特訓をしていたので、お互いジャージもボロボロで汗だくになった。
「お前はもう部屋に戻れ。俺は昼寝する」
「わかりました。あっ、でも……」
不動の部屋は壁にボールのあとがあちこちできている。瑞貴もこの部屋で特訓したので掃除すると申し出るが……。
「えっ? いいけど」
ありがとう、と瑞貴は言うとテキパキと手際よくドリンクを作っていく。
「あれ? 瑞貴、なんで二人分作ってるんだ?」
「私がドリンク持ってくるって言ったから」
「ハニー!? それって彼氏か!? ダーリンとうちというものがありながら浮気か!?」
「浮気以前につき合ってないでしょ!」
このやりとりも懐かしいが、一之瀬一哉がアメリカに行ってリカのアプローチが全て自分に来ていると瑞貴は思った。
ドリンクを持って食堂を出ると久遠が見張りを兼ねて本を読んでいる。そのまま素通りするわけにもいかないので瑞貴はペコッと会釈して階段を上がっていくと、綱海がやってきた。
「あれ? 条介、また抜け出すの?」
「ああ。小細工なんか性に合わねぇ。俺は堂々と出て行くぜ!」
言葉通り足音も立てて正々堂々と突き進む綱海を、壁山と円堂と風丸と木暮がハラハラと見ている。
「そんな。正々堂々過ぎっス。うまくいくわけ……」
瑞貴以外の誰もがムリだ、そう思っていたら……。
「ヒャッホォ!」
外から声が聞こえたので全員が円堂の部屋から窓の外を見ると、綱海が脱出成功して嬉しそうに宿舎から出て行った。
「嘘っス!?」
「ひょっとして今なら!」
「ちょっとみんな! ムリに決まって――」
「「「「わぁ!」」」」
「やっぱりね……」
瑞貴が止める間もなく円堂たちも綱海に続こうとするが、全員久遠に見つかって引き返して来た。
四人が部屋に戻ると瑞貴は自分の部屋でタオルを取って、本来の目的である不動の部屋にノックして入る。
「お待たせしまし――おっと!」
「おせぇ!」
「ごめんなさい……」
扉を開けた途端に枕が飛んできたので空いた手で受け止めれば、不動は不機嫌な顔だったことに気づいた。これはさすがに話し込んだ瑞貴に非があるので素直に謝ってドリンクを渡す。
「さっき綱海の声が外から聞こえたが、あいつ抜け出したのか?」
「監督がいなかったんです。シンに見張りを交代をした様子がなかったということは、きっとワザとでしょうね」
「――飛鷹さーん! いるんでしょー!?」
今日は来客がよく来る日だ。窓の外を見れば見知らぬ四人組の少年がいた。リーゼントの髪型をしているオレンジ頭の少年が飛鷹の名を呼び、そのそばで秋が掃除用のホウキを取られて困った顔をしていた。
「ったく、うるせぇな」
「あっ、飛鷹くんが出てきた」
宿舎から出てきた飛鷹が少年たちと話すと一緒に去って行く。
「秋、あの連中は?」
「飛鷹くんに話があるって……」
「なんだって!?」
別の窓から円堂が秋と会話している。心配にしろ、外出したいにしろ、久遠が許可しない限り宿舎を出ることは許されない。飛鷹を追うこともできないのだ。
瑞貴と不動はそれからも部屋で特訓をしていたので、お互いジャージもボロボロで汗だくになった。
「お前はもう部屋に戻れ。俺は昼寝する」
「わかりました。あっ、でも……」
不動の部屋は壁にボールのあとがあちこちできている。瑞貴もこの部屋で特訓したので掃除すると申し出るが……。