呪われた監督!
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……みんながそんなことを話しているとは知らず、瑞貴は響木正剛と一緒に空き地で飛鷹の練習を見ていた。練習と言っても地面に書いたボールの上に先ほどから足を振り上げているだけだが。
「飛鷹くん、だんだん足の動きにブレが出ています。そこを直すように意識してください」
「ウ、ウッス!」
そう言われて飛鷹は指摘された所を直しながら再び足を振り上げる。瑞貴は隣にいる響木に話しかけた。
「いいんですか? 私がここに来ちゃって」
「お前の『目』は信用できるからな。神崎がコーチに就任した理由と同じだ」
シンがコーチになったと知った日、瑞貴は会社や神の仕事はいいのかと訊いてみた。
『仕事は長くやってるからどうってことないよ。コーチの仕事も楽しいし。それに――君を見守っている間、僕もこの世界が好きになったんだ。だから「この世界の神崎シン」としてできることなら力になりたいって思ったから響木さんの頼みを引き受けたんだ』
そう言って瑞貴の頭をポンポンと優しく叩いた。なんだかんだ言っても瑞貴も兄のように思っているシンと一緒にいられることが嬉しかった。
――特訓が終わって響木と別れて飛鷹と宿舎に戻り、それぞれの部屋に戻るために飛鷹とも別れた瑞貴。すると前方に久遠がいた。
「井上、話がある」
「は、はい!」
そのまま久遠の部屋に来たが、相手が相手なので瑞貴は練習中に何かしてしまったかと緊張している。だけどそんな空気を壊すように久遠が言葉を発する。
「お前は、世界レベルとして認められた自分が、何故『正式代表選手』ではなく『特別代表選手』として選ばれたのかわかるか?」
「……それは私が『女』だからです」
日本という小国など敵と思わない国など多くいる。正式メンバーの十六人に一人増えて不満に思う声も上がるだろうに、それでも瑞貴が認められたのは女だからだ。良い意味ではなく悪い意味でだが。
「でも、実力に男も女も関係ありません。代表に選ばれた以上、私は私のプレーを……心を貫き通します!」
「そうだ。相手の考えを逆手に取ればいい。特別代表選手とはいえ、お前はもう私が認めたイナズマジャパンの一人だ。今更除外しろという声が出ても、大きな負傷したり代表にふさわしくないプレーをしない限り、私は断り続けるからな」
「はい! ありがとうございます!」
瑞貴は深々と頭を下げた。何はともあれ久遠が自分を認めてくれたのは嬉しく思うからだ。
「初戦について指示を出す。よく覚えておけ」
「はい」
☆☆☆☆☆
次の日も同じく実践形式で練習を始めている。円堂は鬼道に向かってボールを投げた。
「よーし繋いでいくぞ! 鬼道!」
「風丸!」
「いいぞ! 二人共!」
「……チッ。調子に乗りやがって」
調子のいい鬼道や風丸に円堂が褒めると、不動は舌打ちして走り出す。そして風丸の背後から思いっきりスライディングを仕掛けた。
「風丸!」
「大丈夫だ、円堂! っつ……」
「不動! 今のはわざと――」
「いいぞ、不動! ナイスチャージだ」
一歩間違えればケガをする不動のプレーに鬼道は注意しようとするが、久遠は逆に褒めた。
「飛鷹くん、だんだん足の動きにブレが出ています。そこを直すように意識してください」
「ウ、ウッス!」
そう言われて飛鷹は指摘された所を直しながら再び足を振り上げる。瑞貴は隣にいる響木に話しかけた。
「いいんですか? 私がここに来ちゃって」
「お前の『目』は信用できるからな。神崎がコーチに就任した理由と同じだ」
シンがコーチになったと知った日、瑞貴は会社や神の仕事はいいのかと訊いてみた。
『仕事は長くやってるからどうってことないよ。コーチの仕事も楽しいし。それに――君を見守っている間、僕もこの世界が好きになったんだ。だから「この世界の神崎シン」としてできることなら力になりたいって思ったから響木さんの頼みを引き受けたんだ』
そう言って瑞貴の頭をポンポンと優しく叩いた。なんだかんだ言っても瑞貴も兄のように思っているシンと一緒にいられることが嬉しかった。
――特訓が終わって響木と別れて飛鷹と宿舎に戻り、それぞれの部屋に戻るために飛鷹とも別れた瑞貴。すると前方に久遠がいた。
「井上、話がある」
「は、はい!」
そのまま久遠の部屋に来たが、相手が相手なので瑞貴は練習中に何かしてしまったかと緊張している。だけどそんな空気を壊すように久遠が言葉を発する。
「お前は、世界レベルとして認められた自分が、何故『正式代表選手』ではなく『特別代表選手』として選ばれたのかわかるか?」
「……それは私が『女』だからです」
日本という小国など敵と思わない国など多くいる。正式メンバーの十六人に一人増えて不満に思う声も上がるだろうに、それでも瑞貴が認められたのは女だからだ。良い意味ではなく悪い意味でだが。
「でも、実力に男も女も関係ありません。代表に選ばれた以上、私は私のプレーを……心を貫き通します!」
「そうだ。相手の考えを逆手に取ればいい。特別代表選手とはいえ、お前はもう私が認めたイナズマジャパンの一人だ。今更除外しろという声が出ても、大きな負傷したり代表にふさわしくないプレーをしない限り、私は断り続けるからな」
「はい! ありがとうございます!」
瑞貴は深々と頭を下げた。何はともあれ久遠が自分を認めてくれたのは嬉しく思うからだ。
「初戦について指示を出す。よく覚えておけ」
「はい」
☆☆☆☆☆
次の日も同じく実践形式で練習を始めている。円堂は鬼道に向かってボールを投げた。
「よーし繋いでいくぞ! 鬼道!」
「風丸!」
「いいぞ! 二人共!」
「……チッ。調子に乗りやがって」
調子のいい鬼道や風丸に円堂が褒めると、不動は舌打ちして走り出す。そして風丸の背後から思いっきりスライディングを仕掛けた。
「風丸!」
「大丈夫だ、円堂! っつ……」
「不動! 今のはわざと――」
「いいぞ、不動! ナイスチャージだ」
一歩間違えればケガをする不動のプレーに鬼道は注意しようとするが、久遠は逆に褒めた。