呪われた監督!
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全員グラウンドに出るとストレッチを始める。今日から大会へ向けて練習が始まるのでみんなワクワクしていた。
「いよいよ始まるんですね。世界への挑戦が!」
「ええ。……あっ」
春奈の言葉に答える秋だが、みんなの輪から外れている不動と飛鷹征矢を見つける。この二人は積極的に協調性を持たないのだ。
でも二人を入れても足りない人物がいることに気づく。
「あれ? 虎丸くんは?」
「虎丸くん……そういえばまだですね。あっ、来ましたよ」
春奈が見る方向に汗を流して慌てて駆け付ける宇都宮虎丸がいた。
「円堂さーん! 井上さーん!」
「虎丸!」
「おはよう!」
「おは…おはようございます……。す…すみません……。なんか信号という信号が……みんな赤信号で……」
全速力で走って来たのか虎丸は肩で息が上がっている。それを落ち着かせるために瑞貴は背中を撫でると「あ、ありがとうございます」とお礼を言われた。
「だーからそんなにムリしてうちから通わなくても、ここに泊まればいいのに」
「ここのご飯、スッゴくおいしいんスよ」
緑川と壁山はそう勧めるが、虎丸は気まずそうに言う。
「えっ……。あっ、でも俺、自分の部屋でないと眠れないもので……」
「えっ? そうなのか?」
「は……はい……」
「フッ。大方、ママに子守歌でも歌ってもらってんじゃねぇのか?」
不動の嫌みに虎丸は身を固めると、瑞貴は静かに溜息を吐き「気にしないで」と言って虎丸の肩をポンッと叩いて不動の元に向かう。
「もしかして不動くんには子守歌が必要なんですか?」
「俺はいらねぇっての!」
どうも不動は瑞貴がいると調子が狂い、らしくもない大声を上げてしまうようだ。
「なんであんな奴が代表に選ばれたんだろうな?」
「ってか、瑞貴もなんであいつのとこに行くんだ?」
風丸一郎太と綱海条介は、不動が代表に選ばれたことや瑞貴に構ってもらうことが気にくわないようだ。まあ、他のメンバーも一部は同じ気持ちだろう。
すると日本代表の監督の久遠道也と、コーチの神崎シン、久遠の娘が来たので選手は整列する。
「お前たちも顔は知っていると思うが、改めて紹介しておく。娘の冬花だ。今日からマネージャーとして参加させる」
「マネージャー?」
「久遠冬花です。みなさん、よろしくお願いします。私、マネージャーなんてやったことないから、ちゃんとできるかどうかわからないけど……」
「だーいじょうぶだって! わからないことがあったら、なんでも俺に訊いてくれ」
「よろしくお願いします。――マモルくん」
先日雷門中サッカー部の練習で会ったとき、久遠冬花は円堂のことを覚えていなかったので、名前を呼んでもらえたことに円堂は嬉しそうな顔をする。
「思い出したのか!? そうそう、そんな感じで昔俺のこと『マモルくん』って呼んでたんだぜ!」
「ずっと前のことはよくわからないけど、言いやすいからマモルくんって呼ぶことにしたの」
「あー…そうなのか……」
「ダメ、かしら?」
「いや、もちろんOKさ。よろしくな、フユッペ!」
(……なんだろう? この痛み)
今まで円堂のことを名前で呼ぶのは瑞貴しかいなかった。それがどこか特別のように思えたが今は冬花がいる。原作で知っているはずなのに心が少し痛かった。
「いよいよ始まるんですね。世界への挑戦が!」
「ええ。……あっ」
春奈の言葉に答える秋だが、みんなの輪から外れている不動と飛鷹征矢を見つける。この二人は積極的に協調性を持たないのだ。
でも二人を入れても足りない人物がいることに気づく。
「あれ? 虎丸くんは?」
「虎丸くん……そういえばまだですね。あっ、来ましたよ」
春奈が見る方向に汗を流して慌てて駆け付ける宇都宮虎丸がいた。
「円堂さーん! 井上さーん!」
「虎丸!」
「おはよう!」
「おは…おはようございます……。す…すみません……。なんか信号という信号が……みんな赤信号で……」
全速力で走って来たのか虎丸は肩で息が上がっている。それを落ち着かせるために瑞貴は背中を撫でると「あ、ありがとうございます」とお礼を言われた。
「だーからそんなにムリしてうちから通わなくても、ここに泊まればいいのに」
「ここのご飯、スッゴくおいしいんスよ」
緑川と壁山はそう勧めるが、虎丸は気まずそうに言う。
「えっ……。あっ、でも俺、自分の部屋でないと眠れないもので……」
「えっ? そうなのか?」
「は……はい……」
「フッ。大方、ママに子守歌でも歌ってもらってんじゃねぇのか?」
不動の嫌みに虎丸は身を固めると、瑞貴は静かに溜息を吐き「気にしないで」と言って虎丸の肩をポンッと叩いて不動の元に向かう。
「もしかして不動くんには子守歌が必要なんですか?」
「俺はいらねぇっての!」
どうも不動は瑞貴がいると調子が狂い、らしくもない大声を上げてしまうようだ。
「なんであんな奴が代表に選ばれたんだろうな?」
「ってか、瑞貴もなんであいつのとこに行くんだ?」
風丸一郎太と綱海条介は、不動が代表に選ばれたことや瑞貴に構ってもらうことが気にくわないようだ。まあ、他のメンバーも一部は同じ気持ちだろう。
すると日本代表の監督の久遠道也と、コーチの神崎シン、久遠の娘が来たので選手は整列する。
「お前たちも顔は知っていると思うが、改めて紹介しておく。娘の冬花だ。今日からマネージャーとして参加させる」
「マネージャー?」
「久遠冬花です。みなさん、よろしくお願いします。私、マネージャーなんてやったことないから、ちゃんとできるかどうかわからないけど……」
「だーいじょうぶだって! わからないことがあったら、なんでも俺に訊いてくれ」
「よろしくお願いします。――マモルくん」
先日雷門中サッカー部の練習で会ったとき、久遠冬花は円堂のことを覚えていなかったので、名前を呼んでもらえたことに円堂は嬉しそうな顔をする。
「思い出したのか!? そうそう、そんな感じで昔俺のこと『マモルくん』って呼んでたんだぜ!」
「ずっと前のことはよくわからないけど、言いやすいからマモルくんって呼ぶことにしたの」
「あー…そうなのか……」
「ダメ、かしら?」
「いや、もちろんOKさ。よろしくな、フユッペ!」
(……なんだろう? この痛み)
今まで円堂のことを名前で呼ぶのは瑞貴しかいなかった。それがどこか特別のように思えたが今は冬花がいる。原作で知っているはずなのに心が少し痛かった。