終わりなき脅威!
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「塔子さんはどうするの?」
「あたし? んー……リカんちの隣で円堂とたこ焼き屋さんやろうかな~」
「「えっ!?」」
「冗談だよ冗談。アハハハッ!」
塔子の言葉に過剰に反応した秋と夏未は冗談だと知ると顔が赤くなってうつむける。当の円堂は頭に「?」が付かんばかりポカンとしていた。
ボンッ!
するとボンネットから音が聞こえたので振り向くと、顔が煤(スス)だらけになっている古株と響木が申し訳なさそうな顔をしていた。
「ダメだ。こりゃ、もう少し時間がかかりそうだ……」
「じゃあ終わるまでに、みんなでサッカーやろうよ!」
「ああ!」
瑞貴が提案すると円堂たちは賛成した。キャラバンから離れた草原でサッカーしていると、夏未も春奈も加わる。二人共みんながサッカーをやっている姿をずっと見ているせいか、なかなか上手だ。
すると秋の元へドリンクを飲みに行っていた円堂が戻ってきたので、入れ替わるように今度は瑞貴が向かう。
「瑞貴ちゃんもドリンク飲みにきたの? はい、どうぞ」
「ありがとう、秋ちゃん」
秋からドリンクを受け取った瑞貴はそれを飲むと、土手が草原から離れて斜面になってその上にいるせいか、みんなの姿がよく見える。もう少しそれを見たいので、しばらくいるために瑞貴はその場に座り込んだ。
「ねぇ、瑞貴ちゃん」
「何?」
「円堂くんがね、『エイリア学園とは誰かが戦わなくちゃいけなかった。それが、俺たちでよかった』って言ってたの。瑞貴ちゃんは?」
「私は……やっぱり守と同じかな。いろんな場所に行っていろんなことを経験してきた。この旅は辛いこともあったけど得たモノが大きいと感じるよ」
日本中を巡ったことでたくさんの仲間や、たくさんの思い出ができた。それは画面越しで見て感じていた頃とは、同じで少し違う感情だ。
「また改めて、この世界に来てよかったって思ってる」
「そっか……。私もそう思うよ」
二人が顔を見合わせて笑うと、ふと秋が尋ねる。
「瑞貴ちゃんは今でも好きな人はいない?」
「好きな人って恋愛感情で?」
「うん。北海道に向かう途中のキャンプでは『いない』って言ってたけど、吹雪くんや立向居くんや綱海くんにも出会えたし、一之瀬くんたちもこの戦いで大きく成長したしね」
「そうだなぁ……」
瑞貴にとって……吹雪はほんわか癒し系、立向居はがんばり屋のワンコ、綱海はノリのいい兄貴分、他のメンバーは今まで通り良き仲間。ドキドキすることもあるが気持ちの変化があまりない。
だけど円堂には少し特別な部分もある。それは唯一無二の相棒だからだろうと思った。
「まだわかんないや」
「そっか」
「でも、いつか秋ちゃんや夏未ちゃんやリカちゃんみたいに、一途に想いを寄せる人ができたらいいなって思うよ」
「えっ!?」
不意打ちに自分のことを言われた秋は顔が赤くなったので、瑞貴はしてやったりと笑う。まさか彼女がこんなイタズラをすると思わなかったが、それも心を許してくれるからだろう。
すでに瑞貴はみんなのほうへ顔を向けて優しく微笑んでいるが、秋はその視線の先にいるのが円堂だとわかった。
瑞貴のことだから無意識だろうけど、いずれ『もしかしたら』という日が来るかもしれない。
「あたし? んー……リカんちの隣で円堂とたこ焼き屋さんやろうかな~」
「「えっ!?」」
「冗談だよ冗談。アハハハッ!」
塔子の言葉に過剰に反応した秋と夏未は冗談だと知ると顔が赤くなってうつむける。当の円堂は頭に「?」が付かんばかりポカンとしていた。
ボンッ!
するとボンネットから音が聞こえたので振り向くと、顔が煤(スス)だらけになっている古株と響木が申し訳なさそうな顔をしていた。
「ダメだ。こりゃ、もう少し時間がかかりそうだ……」
「じゃあ終わるまでに、みんなでサッカーやろうよ!」
「ああ!」
瑞貴が提案すると円堂たちは賛成した。キャラバンから離れた草原でサッカーしていると、夏未も春奈も加わる。二人共みんながサッカーをやっている姿をずっと見ているせいか、なかなか上手だ。
すると秋の元へドリンクを飲みに行っていた円堂が戻ってきたので、入れ替わるように今度は瑞貴が向かう。
「瑞貴ちゃんもドリンク飲みにきたの? はい、どうぞ」
「ありがとう、秋ちゃん」
秋からドリンクを受け取った瑞貴はそれを飲むと、土手が草原から離れて斜面になってその上にいるせいか、みんなの姿がよく見える。もう少しそれを見たいので、しばらくいるために瑞貴はその場に座り込んだ。
「ねぇ、瑞貴ちゃん」
「何?」
「円堂くんがね、『エイリア学園とは誰かが戦わなくちゃいけなかった。それが、俺たちでよかった』って言ってたの。瑞貴ちゃんは?」
「私は……やっぱり守と同じかな。いろんな場所に行っていろんなことを経験してきた。この旅は辛いこともあったけど得たモノが大きいと感じるよ」
日本中を巡ったことでたくさんの仲間や、たくさんの思い出ができた。それは画面越しで見て感じていた頃とは、同じで少し違う感情だ。
「また改めて、この世界に来てよかったって思ってる」
「そっか……。私もそう思うよ」
二人が顔を見合わせて笑うと、ふと秋が尋ねる。
「瑞貴ちゃんは今でも好きな人はいない?」
「好きな人って恋愛感情で?」
「うん。北海道に向かう途中のキャンプでは『いない』って言ってたけど、吹雪くんや立向居くんや綱海くんにも出会えたし、一之瀬くんたちもこの戦いで大きく成長したしね」
「そうだなぁ……」
瑞貴にとって……吹雪はほんわか癒し系、立向居はがんばり屋のワンコ、綱海はノリのいい兄貴分、他のメンバーは今まで通り良き仲間。ドキドキすることもあるが気持ちの変化があまりない。
だけど円堂には少し特別な部分もある。それは唯一無二の相棒だからだろうと思った。
「まだわかんないや」
「そっか」
「でも、いつか秋ちゃんや夏未ちゃんやリカちゃんみたいに、一途に想いを寄せる人ができたらいいなって思うよ」
「えっ!?」
不意打ちに自分のことを言われた秋は顔が赤くなったので、瑞貴はしてやったりと笑う。まさか彼女がこんなイタズラをすると思わなかったが、それも心を許してくれるからだろう。
すでに瑞貴はみんなのほうへ顔を向けて優しく微笑んでいるが、秋はその視線の先にいるのが円堂だとわかった。
瑞貴のことだから無意識だろうけど、いずれ『もしかしたら』という日が来るかもしれない。