終わりなき脅威!
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「父さんが施設に来る日が楽しみでしょうがなかった。父さんの喜ぶ顔を見てるだけで……嬉しかった。たとえ存在を否定されようと、父さんがもう、俺たちのことを必要しなくなったとしても、それでも……父さんは、俺にはたった一人の父さんなんだ」
「ヒロト……お前はそこまで私を……。私は間違っていた。私にはもう、お前に父さんと呼んでもらう資格などない……」
吉良はボールをウルビダの前へ転がし、瑞貴と円堂とヒロトの前に立って両腕を広げる。
「さあ撃て! 私に向かって撃て! ウルビダ!」
「父さん!」
「こんなことで、許してもらおうなどと思っていない……だが少しでもお前の気が治まるのなら……さあ、撃て!」
「――うおおぉぉおおお!」
「ウルビダ!」
「ダメ!」
大きく足を振り上げるウルビダに円堂と瑞貴は声を上げる。だけどウルビダはそのままボールを蹴ることなく、両膝と両手を地に付けて涙を流していた。
「撃てない……撃てるわけない……! だって…だってあなたは……私にとっても大切な父さんなんだ!」
ウルビダに伴うようにジェネシスのみんなも涙を流している。ヒロトやウルビダと同じく、彼らにとっても吉良は大切な父なのだから。
「私は人として恥ずかしい……。こんなにも私を想ってくれる子供たちを……単なる復讐の道具に……」
尚も自分のことを父と大切に想ってくれる者たちがいたことに、吉良は今更気づいてその場に座り込んだ。
エイリア石の破壊と吉良を逮捕するために来た鬼瓦源五郎は、全ての真相を知るべく吉良のそばに寄る。
「話してもらえませんか吉良さん。何故ジェネシス計画などというモノを企てたのか、どこで道を誤ってしまったのか。巻き込んでしまった、あの子たちのためにも」
「……グランの言う通り、私にはヒロトという息子がいた。とてもサッカーの好きな子で、夢はプロの選手になることだった――」
だが、サッカー留学した海外の地で謎の死を遂げたのだ。吉良は真相の解明を求め、何度も警察に掛け合った。だが事件に政府要員の一人息子が関わっていたとかで、結局、吉良ヒロトは事故死として処理された。
あのときの悔しさは吉良にとって今でもハッキリ覚えている。息子に何もしてやれなかった悔しさ、そして喪失感。息子を失い、心に大きな穴が開いた吉良は生きる気力さえ失った。
そんなとき、瞳子が吉良に親を亡くした子供たちの施設・お日さま園を勧めてくれた。初めは娘の頼みと思い作ったお日さま園……子供たちの笑顔に吉良の心の傷は癒えていった。
「本当にお前たちには感謝している。お前たちだけが私の生きがいだった。そして、五年前……隕石の落下、それがエイリア石だった」
エイリア石の分析を始めた吉良は、すぐにその恐るべきエナジーに気づいた。
そして、吉良はエイリア石の魅力に取り憑かれていった……その素晴らしい力に。しかし同時に、それまで心の奥底に押し殺していた復讐心が、再び込み上げてきたのだ……。
『復讐!? 復讐ってどういうこと!?』
『エイリア石だ……。エイリア石さえあれば、私から息子を奪った連中に復讐できる。いや、それだけではない。私の思うがまま世界を支配できる!』
『お父さん……』
心まで復讐という名に染まった父親の計画を知った瞳子は、それを止めようとした。
「ヒロト……お前はそこまで私を……。私は間違っていた。私にはもう、お前に父さんと呼んでもらう資格などない……」
吉良はボールをウルビダの前へ転がし、瑞貴と円堂とヒロトの前に立って両腕を広げる。
「さあ撃て! 私に向かって撃て! ウルビダ!」
「父さん!」
「こんなことで、許してもらおうなどと思っていない……だが少しでもお前の気が治まるのなら……さあ、撃て!」
「――うおおぉぉおおお!」
「ウルビダ!」
「ダメ!」
大きく足を振り上げるウルビダに円堂と瑞貴は声を上げる。だけどウルビダはそのままボールを蹴ることなく、両膝と両手を地に付けて涙を流していた。
「撃てない……撃てるわけない……! だって…だってあなたは……私にとっても大切な父さんなんだ!」
ウルビダに伴うようにジェネシスのみんなも涙を流している。ヒロトやウルビダと同じく、彼らにとっても吉良は大切な父なのだから。
「私は人として恥ずかしい……。こんなにも私を想ってくれる子供たちを……単なる復讐の道具に……」
尚も自分のことを父と大切に想ってくれる者たちがいたことに、吉良は今更気づいてその場に座り込んだ。
エイリア石の破壊と吉良を逮捕するために来た鬼瓦源五郎は、全ての真相を知るべく吉良のそばに寄る。
「話してもらえませんか吉良さん。何故ジェネシス計画などというモノを企てたのか、どこで道を誤ってしまったのか。巻き込んでしまった、あの子たちのためにも」
「……グランの言う通り、私にはヒロトという息子がいた。とてもサッカーの好きな子で、夢はプロの選手になることだった――」
だが、サッカー留学した海外の地で謎の死を遂げたのだ。吉良は真相の解明を求め、何度も警察に掛け合った。だが事件に政府要員の一人息子が関わっていたとかで、結局、吉良ヒロトは事故死として処理された。
あのときの悔しさは吉良にとって今でもハッキリ覚えている。息子に何もしてやれなかった悔しさ、そして喪失感。息子を失い、心に大きな穴が開いた吉良は生きる気力さえ失った。
そんなとき、瞳子が吉良に親を亡くした子供たちの施設・お日さま園を勧めてくれた。初めは娘の頼みと思い作ったお日さま園……子供たちの笑顔に吉良の心の傷は癒えていった。
「本当にお前たちには感謝している。お前たちだけが私の生きがいだった。そして、五年前……隕石の落下、それがエイリア石だった」
エイリア石の分析を始めた吉良は、すぐにその恐るべきエナジーに気づいた。
そして、吉良はエイリア石の魅力に取り憑かれていった……その素晴らしい力に。しかし同時に、それまで心の奥底に押し殺していた復讐心が、再び込み上げてきたのだ……。
『復讐!? 復讐ってどういうこと!?』
『エイリア石だ……。エイリア石さえあれば、私から息子を奪った連中に復讐できる。いや、それだけではない。私の思うがまま世界を支配できる!』
『お父さん……』
心まで復讐という名に染まった父親の計画を知った瞳子は、それを止めようとした。