なんとかカバーしようと円堂が出ると、ネッパーはバーンにパスをした。ゴール前でフリー状態である。


「ジェネシスの称号は、俺たちにこそふさわしい！　それを証明してやるぜ！　アトミックフレア！」

「今度こそ！　マジン・ザ・ハンド！」


バーンの必殺技・アトミックフレアにも、立向居のマジン・ザ・ハンドは敵わずゴールを入れられてしまった。



――それからガゼルのノーザンインパクトとバーンのアトミックフレアの連続攻撃、カオスイレブンのシュートでさえ止められず、得点は10点も差がついてしまった。


「ダメだ……これじゃ立向居が保(ﾓ)たない……！」

「どうにかしなきゃ……！」

「クソッ……！」

「っつ……！」


塔子や瑞貴や円堂や吹雪も悔しがっているが、一方的な試合にフィールドにいるみんなも疲労が溜まっていく。


《カオスの勢いが止まらない！　またパスが通ったー！》

「これで終わりだ！　紅蓮の炎で焼き尽くしてやる！」

「立向居！」


迫るバーンに円堂は立向居を見るが、肩で息をしている立向居にマジン・ザ・ハンドすら出す気力もないかもしれない。すぐそれを察して走り出した。


「アトミックフレア！」

「メガトンヘッド！」


なんと円堂はメガトンヘッドでアトミックフレアを弾き返した。だがその反動で円堂もゴール前に倒れてしまう。


「円堂くん！」

「大丈夫か!?　円堂！」

「キャプテン！」

「守、しっかりして！」


秋が声を上げ、綱海や壁山や瑞貴を始め駆け寄ると、円堂はなんとか立ち上がった。


「大丈夫だ……。これぐらい…なんでもない！」

「円堂さん……」


そんな中ベンチにいる吹雪は体を震わせながら顔をしかめる。何もできない自分が歯痒くて仕方ないのだ。


「みんな、相手は確かに強い。だけど私たちは地上最強のサッカーチームを名乗るため、ポジションを変え、必殺技を習得し、それを強化させると強くなってきた。まだまだ私たちの実力はこんなモノじゃない。相手が最強というなら、勝って私たちが最強になってやろう！」

｢｢｢｢｢オウッ!!｣｣｣｣｣