「立向居、大丈夫か？」

「は、はい……。すみませんでした…止められなくて……」

「気にするな！」

「まだ試合は始まったばかりだから、大丈夫！」

「俺たちがすぐ追いついてやるからよ！」

「円堂さん……瑞貴さん……綱海さん……！」


三人の励ましとみんなの笑顔で、立向居もすぐ立ち直ることができた。


「よしみんな！　点を取っていくぞ！」

｢｢｢｢｢オウッ!!｣｣｣｣｣

「豪炎寺！」


円堂のパスを受けた豪炎寺が上がっていく。するとクララとゴッカがディフェンスに入る。


「アフロディ！」


豪炎寺はアフロディにうまく繋ぐことができた。しかし前方からネッパーが来る。


「いかせねぇ！」

「ヘブンズタイム！」


時を止めるアフロディの必殺技が発動した。動けるのはアフロディだけで余裕そうに歩きながらドリブルする。


「ついてこられるかな？」


アフロディがネッパーを抜いた頃、アフロディ以外動くはずがないネッパーが動いたのだ。そしてボールを奪うと同時に時が動いた。


《アフロディ、ボールが奪われたー！》


今まで破られたことがないヘブンズタイムが破られ、アフロディは驚きを隠せない。


「ヒート！」


ネッパーがヒートにパスをすると鬼道がうまくカットした。豪炎寺と瑞貴はマークされているため、鬼道はアフロディにパスをする。


「アフロディ！」

「ヘブンズタイム！」


もう一度アフロディはヘブンズタイムを発動し、確認のためネッパーを見るがみんなと同じように動いていない。

そのまま歩いていくと、やはり動き出したネッパーがボールを奪って時を動かした。


「ヘブンズタイムが通じない……！」