円堂・新たなる挑戦!
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瑞貴が考えたのは二つのタイヤをロープで固定し円堂の体に付ける、ということだ。確かに重くて窮屈で、しかも手が出せない。最初は同じく不安だった鬼道も効率がいいと言ってくれた。
「だからって……なんでこうなるんだ!?」
「これなら頭にパワーが集中しやすくなるでしょ」
「えー」
「これでいくぞ!」
「……わかったよ」
有無を言わさない鬼道に円堂は渋々と了承したが、これも必殺技の完成のためである。
「今度こそ、おでこにパワーを集中だ!」
円堂もやる気を出し、ふと周りを見ると反対側のゴールにいる立向居もムゲン・ザ・ハンド習得するためにがんばっているし、綱海たちも協力している。吹雪もまだボールは怖いだろうに、見学という形でここに残っている。
みんな変わろうとがんばっているのだ。
――その夜。合宿も兼ねて雷門イレブンは今まで通りキャラバンで泊まることになり、瑞貴は木暮と一緒に雷門中の敷地内を散歩していた。
「瑞貴姉と一緒に散歩するの久しぶりだなぁ」
「そうだね。漫遊寺中では少しだけだったし、夕弥と回れて私も嬉しいよ」
瑞貴の言葉に木暮は嬉しそうに「えへへ」と笑う。彼が少し幼い笑顔を見せるのは瑞貴だけだろう。
「なんか、前に来たときより工事が進んでいるね」
「うん。旅立つ前はグラウンドも使えないほどメチャクチャだったから。早く新しい校舎を見てみたいな」
角を曲がってキャラバンを見ると、円堂と壁山が一緒にいる。なんか面白そうと思った木暮は瑞貴を引っ張ってキャラバンのトランク側に身を潜め、静かに二人の話を聞く。
「俺、やっぱり不安っス……」
「まーだそんなこと言ってるのか?」
「だって、俺が今までがんばってこれたのって、キャプテンがうしろで俺たちみんなを見守ってくれたからだって。でも、今日わかっちゃったんス……。今はもう、うしろには立向居くんがいて、キャプテンがいるのは隣っス……」
円堂はGKとしてうしろにいるのではなく、これからはリベロとして隣にいるのだ。
「それがちょっと、違和感というか……キャプテンがゴールにいないのってやっぱり緊張するっス……」
確かに壁山は入学のときからGKの円堂しか知らない。雷門中サッカー部が始動したときもずっと円堂はゴールにいたが、今はリベロになった。ずっと雷門イレブンだった壁山には戸惑う部分もあるのだろう。
「しっかりしろよ壁山! 新しいモノを認めて、人は進化していくんだ!」
「進化っスか?」
「そうだ。今度は進化したお前が、立向居を安心させてやってくれよ!」
「俺が?」
「ああ。お前も、立向居と同じ一年だけど、雷門イレブンって意味じゃお前のほうが先輩じゃいか。だから頼むぜ、先輩!」
「先輩っスかぁ……。いい響きっスね。わかったっス! 立向居くんのことは俺に任せてほしいっス!」
「ああ! 任せた!」
これなら壁山も大丈夫だろう。いろいろ気づかなかったことで風丸が離脱したことに悔やんでいた円堂も、言葉と相手の気持ちを選んで考えて励ましている。心も成長したなと瑞貴は思った。
「お前こそ任されて大丈夫なのかな? ウッシッシッシッ」
感動の場面を台無しにした木暮に、瑞貴は無言でペシッと頭を叩いた。
「だからって……なんでこうなるんだ!?」
「これなら頭にパワーが集中しやすくなるでしょ」
「えー」
「これでいくぞ!」
「……わかったよ」
有無を言わさない鬼道に円堂は渋々と了承したが、これも必殺技の完成のためである。
「今度こそ、おでこにパワーを集中だ!」
円堂もやる気を出し、ふと周りを見ると反対側のゴールにいる立向居もムゲン・ザ・ハンド習得するためにがんばっているし、綱海たちも協力している。吹雪もまだボールは怖いだろうに、見学という形でここに残っている。
みんな変わろうとがんばっているのだ。
――その夜。合宿も兼ねて雷門イレブンは今まで通りキャラバンで泊まることになり、瑞貴は木暮と一緒に雷門中の敷地内を散歩していた。
「瑞貴姉と一緒に散歩するの久しぶりだなぁ」
「そうだね。漫遊寺中では少しだけだったし、夕弥と回れて私も嬉しいよ」
瑞貴の言葉に木暮は嬉しそうに「えへへ」と笑う。彼が少し幼い笑顔を見せるのは瑞貴だけだろう。
「なんか、前に来たときより工事が進んでいるね」
「うん。旅立つ前はグラウンドも使えないほどメチャクチャだったから。早く新しい校舎を見てみたいな」
角を曲がってキャラバンを見ると、円堂と壁山が一緒にいる。なんか面白そうと思った木暮は瑞貴を引っ張ってキャラバンのトランク側に身を潜め、静かに二人の話を聞く。
「俺、やっぱり不安っス……」
「まーだそんなこと言ってるのか?」
「だって、俺が今までがんばってこれたのって、キャプテンがうしろで俺たちみんなを見守ってくれたからだって。でも、今日わかっちゃったんス……。今はもう、うしろには立向居くんがいて、キャプテンがいるのは隣っス……」
円堂はGKとしてうしろにいるのではなく、これからはリベロとして隣にいるのだ。
「それがちょっと、違和感というか……キャプテンがゴールにいないのってやっぱり緊張するっス……」
確かに壁山は入学のときからGKの円堂しか知らない。雷門中サッカー部が始動したときもずっと円堂はゴールにいたが、今はリベロになった。ずっと雷門イレブンだった壁山には戸惑う部分もあるのだろう。
「しっかりしろよ壁山! 新しいモノを認めて、人は進化していくんだ!」
「進化っスか?」
「そうだ。今度は進化したお前が、立向居を安心させてやってくれよ!」
「俺が?」
「ああ。お前も、立向居と同じ一年だけど、雷門イレブンって意味じゃお前のほうが先輩じゃいか。だから頼むぜ、先輩!」
「先輩っスかぁ……。いい響きっスね。わかったっス! 立向居くんのことは俺に任せてほしいっス!」
「ああ! 任せた!」
これなら壁山も大丈夫だろう。いろいろ気づかなかったことで風丸が離脱したことに悔やんでいた円堂も、言葉と相手の気持ちを選んで考えて励ましている。心も成長したなと瑞貴は思った。
「お前こそ任されて大丈夫なのかな? ウッシッシッシッ」
感動の場面を台無しにした木暮に、瑞貴は無言でペシッと頭を叩いた。