円堂・新たなる挑戦!
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まさか究極奥義まで託されるとは思っていなかったので、立向居は嬉しそうにノートを受け取って中身を見るが、「えーと……」と困ったように顔を上げた。
「円堂さん……」
「うん」
「読めません……」
「ありっ!?」
円堂は目を丸くして口の端を引きつらせる。
それはそうだろう。大介の字はメチャクチャで風丸一郎太が『おっそろしく汚い字』と言うほどだ。現在読めるのは円堂と瑞貴しかいない。
「ワリィ。これは――『ムゲン・ザ・ハンド』」
「ムゲン・ザ・ハンド……」
「じいちゃんの考えたキーパー技の究極奥義だ」
「えっ。いいんですか? 円堂さんは……」
円堂がまだ習得したことのない究極奥義。それを自分が先に習得していいのかと立向居は思った。
「今、俺が覚えないといけないのはリベロ技だ。だから、この奥義はお前に覚えてほしいんだ」
「はい、がんばります!」
そうしてそれぞれの特訓が開始された。
円堂の特訓には瑞貴とアフロディと鬼道と豪炎寺と土門が付き、綱海と塔子とリカは立向居の特訓な付き、残りのみんなは一緒に特訓している。だけど吹雪だけはベンチで見学していた。
瑞貴がボールを高く上げると、それを追ったアフロディが円堂に向かって撃つ。対して円堂は正義の鉄拳と同じように足を大きく振り上げ、額にパワーを集中して返そうとしたが、額より先に拳が出て撃ち返した。
「違う!」
「あれ?」
「お前はもうキーパーじゃないんだぞ!」
「だぁー! でもさー、ついついやっちゃうんだよなぁ~」
「まぁ、わからないわけじゃないんだけどな」
「キャプテン、昨日までずーっとキーパーだったんスからね」
「大丈夫なんですかね? こんな調子で」
壁山の蹴ったボールを目金がうまくトラップして返し円堂を見たが、それが仇(アダ)となって「目金先輩!」と壁山が叫ぶまで迫るボールに気づかず顔で受けてしまった。一之瀬はそれを注意する。
「二人共、余所見しない。……円堂、しっかりな」
「今度は俺がやろう」
豪炎寺が飛んだのを確認した瑞貴はアフロディと同じくボールを上げると、豪炎寺はそれを撃つ。だけどまた拳で返してしまった。
わかっているが繰り返しでやったので土門は呆れる。
「円堂~……」
「しょうがないだろ!?」
「なあ瑞貴ちゃん、なんかアドバイスない?」
「私はもともとフィールドプレーヤーだから、キーパーをやって次はリベロやれって言われても抵抗がないからムリだよ」
瑞貴からもアドバイスを求めたが、ムリだとわかった土門は肩を落とし、次に鬼道を見る。
「特訓のやり方、考え直さないか?」
「え――っ! せっかく考えたのにー!」
「大介さんのノートを読み解き、必殺技をモノにしてきた円堂のアイデアなんだ。俺は円堂を信じる」
「私も。それに体で覚えるという特訓はキーパーの頃からやってきたし、それが今度はリベロ用になっただけ。守なら大丈夫だよ」
この特訓を信じてくれる二人に、円堂は感謝してさらにやる気になる。
「ありがとう、鬼道! 瑞貴! 正義の鉄拳は進化する!」
「究極奥義に完成なし、だったな」
「とはいえ、長年のキーパー体質はそう簡単には変えられない、ということか」
「う~ん。リベロって難しい……」
「――仕方ない。これだけはやりたくなかったんだけど」
突然こめかみに指を当てて真剣な表情になった瑞貴に全員が注目すると、瑞貴は円堂に近寄って両肩に手を置いた。
「守、これはあんたのためだからね。重いし窮屈だろうけど我慢して」
「えっ? えっ? 何が?」
その言葉に円堂は若干不安を覚えた。
「円堂さん……」
「うん」
「読めません……」
「ありっ!?」
円堂は目を丸くして口の端を引きつらせる。
それはそうだろう。大介の字はメチャクチャで風丸一郎太が『おっそろしく汚い字』と言うほどだ。現在読めるのは円堂と瑞貴しかいない。
「ワリィ。これは――『ムゲン・ザ・ハンド』」
「ムゲン・ザ・ハンド……」
「じいちゃんの考えたキーパー技の究極奥義だ」
「えっ。いいんですか? 円堂さんは……」
円堂がまだ習得したことのない究極奥義。それを自分が先に習得していいのかと立向居は思った。
「今、俺が覚えないといけないのはリベロ技だ。だから、この奥義はお前に覚えてほしいんだ」
「はい、がんばります!」
そうしてそれぞれの特訓が開始された。
円堂の特訓には瑞貴とアフロディと鬼道と豪炎寺と土門が付き、綱海と塔子とリカは立向居の特訓な付き、残りのみんなは一緒に特訓している。だけど吹雪だけはベンチで見学していた。
瑞貴がボールを高く上げると、それを追ったアフロディが円堂に向かって撃つ。対して円堂は正義の鉄拳と同じように足を大きく振り上げ、額にパワーを集中して返そうとしたが、額より先に拳が出て撃ち返した。
「違う!」
「あれ?」
「お前はもうキーパーじゃないんだぞ!」
「だぁー! でもさー、ついついやっちゃうんだよなぁ~」
「まぁ、わからないわけじゃないんだけどな」
「キャプテン、昨日までずーっとキーパーだったんスからね」
「大丈夫なんですかね? こんな調子で」
壁山の蹴ったボールを目金がうまくトラップして返し円堂を見たが、それが仇(アダ)となって「目金先輩!」と壁山が叫ぶまで迫るボールに気づかず顔で受けてしまった。一之瀬はそれを注意する。
「二人共、余所見しない。……円堂、しっかりな」
「今度は俺がやろう」
豪炎寺が飛んだのを確認した瑞貴はアフロディと同じくボールを上げると、豪炎寺はそれを撃つ。だけどまた拳で返してしまった。
わかっているが繰り返しでやったので土門は呆れる。
「円堂~……」
「しょうがないだろ!?」
「なあ瑞貴ちゃん、なんかアドバイスない?」
「私はもともとフィールドプレーヤーだから、キーパーをやって次はリベロやれって言われても抵抗がないからムリだよ」
瑞貴からもアドバイスを求めたが、ムリだとわかった土門は肩を落とし、次に鬼道を見る。
「特訓のやり方、考え直さないか?」
「え――っ! せっかく考えたのにー!」
「大介さんのノートを読み解き、必殺技をモノにしてきた円堂のアイデアなんだ。俺は円堂を信じる」
「私も。それに体で覚えるという特訓はキーパーの頃からやってきたし、それが今度はリベロ用になっただけ。守なら大丈夫だよ」
この特訓を信じてくれる二人に、円堂は感謝してさらにやる気になる。
「ありがとう、鬼道! 瑞貴! 正義の鉄拳は進化する!」
「究極奥義に完成なし、だったな」
「とはいえ、長年のキーパー体質はそう簡単には変えられない、ということか」
「う~ん。リベロって難しい……」
「――仕方ない。これだけはやりたくなかったんだけど」
突然こめかみに指を当てて真剣な表情になった瑞貴に全員が注目すると、瑞貴は円堂に近寄って両肩に手を置いた。
「守、これはあんたのためだからね。重いし窮屈だろうけど我慢して」
「えっ? えっ? 何が?」
その言葉に円堂は若干不安を覚えた。