ノリノリ! リズムサッカー!!
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「ちょっと事情があって結局出られなかったけどな」
綱海が言うには……地区予選決勝やっているときに村祭りがあり、ノリまくって踊っていた監督が試合のこと忘れていたらしい。
気がついたときには集合時間がとっくに過ぎてて不戦敗、という結果に陥ったのだ。
「マジっスか……」
あまりのしょうもない理由に壁山塀吾郎を始め、全員呆気に取られる。
「まっ、そういうこともあるわな!」
「「「「「「ありません!!」」」」」」
瑞貴と塔子とリカとマネージャーたちは一斉にツッコむ。そんなことがよくあったら困る。
「まあ、それより試合だ試合! なっ、やってくれんだろ?」
「いいですよね、監督!」
「「「「「監督!」」」」」
「……好きにすればいいわ」
瞳子はあきらめたように目を閉じ、許可を出し振り向いて去っていく。
「「「「「やった――っ!!」」」」」
「そんじゃあ行くか! みんな待ってるからよ!」
許可をもらえたことに喜び合い、そして綱海の案内で大海原中にキャラバンで向かうことになった。しかし……。
「俺、瑞貴の隣な! うぉ!?」
「ダメだ。お前は案内をするんだから俺と塔子の席だ。それに今日の瑞貴は円堂と立向居の席だ」
さっそく綱海は瑞貴に近づこうとしたが、鬼道に首根っこ引かれて一番前の塔子と鬼道の間に座った。瑞貴はそれに苦笑しつつ円堂と立向居勇気の間に座る。
だけど初めて瑞貴が隣に来たことに、立向居は顔を赤くして驚いた。
「な、なんで瑞貴さんがここに!?」
「ああ、立向居は知らなかったな。瑞貴は毎日席を移動しているんだぜ」
「なんなら私と守の席を変わるよ。勇気も守の隣のほうがいいでしょ?」
「いえいえ! 俺は全然大丈夫です!」
思いっきり首を横に振って否定する立向居。その前の席では綱海が両手を後頭部に当てて椅子にもたれかかっている。
「チェ。いーなー」
「あのね、瑞貴はあんたのこと兄貴みたいに思ってるんだよ。あきらめたら?」
「そんなんであきらめるほど、俺はちっぽけな男じゃねぇよ。瑞貴はさ、なんか沖縄に咲くハイビスカスみたいに綺麗に笑うんだ。俺、その笑顔に一目惚れしちまってよ、お前らと別れたあとも瑞貴のことを考えないことなんて一度もなかったんだ」
「かなり本気のようだな」
「オウッ。大好きだからな!」
「ノリとか言ったら承知しないとこだったけどね」
綱海が瑞貴に対して本気で真っ直ぐな恋をしているから、鬼道も塔子もそれ以上あきらめるように言うのはやめた。
忘れてはないかもしれないが、綱海たちが座っている席のうしろは、円堂と瑞貴と立向居が座っている。当然三人も綱海たちの会話は丸聞こえである。
相手の瑞貴も、恋愛事に慣れてない立向居は顔を真っ赤にし、円堂はモヤモヤする胸に手を当てて首を傾げた。
「それじゃ、出発するぞ!」
古株の合図でキャラバンは発進される。
その途中に道路が見える崖の上の森で、バーンとテスト試合したときもいた、フードを深く被った少年が走り行くキャラバンを見ていた。
☆☆☆☆☆
「ここが俺たちの、大海原中だ!!」
「これが学校――っ!?」
木暮が驚くのも無理はない。大海原中は海の上に建っており、一見学校には見えないだろう。
「きれーい!」
「海なんか真っ青だ!」
「ああ。これが大海原の海よ!」
秋や塔子たちは渡り橋の上から海を見ると、それはサンゴが見えるくらい綺麗に透き通っていた。
「リゾートみたいっス~」
「こんな所で毎日サッカーできるなんて幸せね」
「土方も来ればよかったのにな。兄弟の世話があるんじゃ、仕方ないけどさ」
ココナッツジュースを持つ壁山や、音無春奈や土門飛鳥は大海原中の施設に感激している。大海原中に行く前までいた土方雷電は、たくさんの弟妹の面倒を見るために帰ったのだ。
「うち昔から決めとったんや。新婚旅行に来るんやったら、絶対こんなとこやって! 覚えといてな、ダーリン!」
「えっ……」
「もぉ~! 大海原中サイコー!」
髪に赤いハイビスカスを付けたリカが一之瀬にそう言うと、ご機嫌で走っていく。
それを見た綱海は「あっ、そうだった!」と言って駆け出し、戻ってきたときは桃色のハイビスカスを手に持っていた。
綱海が言うには……地区予選決勝やっているときに村祭りがあり、ノリまくって踊っていた監督が試合のこと忘れていたらしい。
気がついたときには集合時間がとっくに過ぎてて不戦敗、という結果に陥ったのだ。
「マジっスか……」
あまりのしょうもない理由に壁山塀吾郎を始め、全員呆気に取られる。
「まっ、そういうこともあるわな!」
「「「「「「ありません!!」」」」」」
瑞貴と塔子とリカとマネージャーたちは一斉にツッコむ。そんなことがよくあったら困る。
「まあ、それより試合だ試合! なっ、やってくれんだろ?」
「いいですよね、監督!」
「「「「「監督!」」」」」
「……好きにすればいいわ」
瞳子はあきらめたように目を閉じ、許可を出し振り向いて去っていく。
「「「「「やった――っ!!」」」」」
「そんじゃあ行くか! みんな待ってるからよ!」
許可をもらえたことに喜び合い、そして綱海の案内で大海原中にキャラバンで向かうことになった。しかし……。
「俺、瑞貴の隣な! うぉ!?」
「ダメだ。お前は案内をするんだから俺と塔子の席だ。それに今日の瑞貴は円堂と立向居の席だ」
さっそく綱海は瑞貴に近づこうとしたが、鬼道に首根っこ引かれて一番前の塔子と鬼道の間に座った。瑞貴はそれに苦笑しつつ円堂と立向居勇気の間に座る。
だけど初めて瑞貴が隣に来たことに、立向居は顔を赤くして驚いた。
「な、なんで瑞貴さんがここに!?」
「ああ、立向居は知らなかったな。瑞貴は毎日席を移動しているんだぜ」
「なんなら私と守の席を変わるよ。勇気も守の隣のほうがいいでしょ?」
「いえいえ! 俺は全然大丈夫です!」
思いっきり首を横に振って否定する立向居。その前の席では綱海が両手を後頭部に当てて椅子にもたれかかっている。
「チェ。いーなー」
「あのね、瑞貴はあんたのこと兄貴みたいに思ってるんだよ。あきらめたら?」
「そんなんであきらめるほど、俺はちっぽけな男じゃねぇよ。瑞貴はさ、なんか沖縄に咲くハイビスカスみたいに綺麗に笑うんだ。俺、その笑顔に一目惚れしちまってよ、お前らと別れたあとも瑞貴のことを考えないことなんて一度もなかったんだ」
「かなり本気のようだな」
「オウッ。大好きだからな!」
「ノリとか言ったら承知しないとこだったけどね」
綱海が瑞貴に対して本気で真っ直ぐな恋をしているから、鬼道も塔子もそれ以上あきらめるように言うのはやめた。
忘れてはないかもしれないが、綱海たちが座っている席のうしろは、円堂と瑞貴と立向居が座っている。当然三人も綱海たちの会話は丸聞こえである。
相手の瑞貴も、恋愛事に慣れてない立向居は顔を真っ赤にし、円堂はモヤモヤする胸に手を当てて首を傾げた。
「それじゃ、出発するぞ!」
古株の合図でキャラバンは発進される。
その途中に道路が見える崖の上の森で、バーンとテスト試合したときもいた、フードを深く被った少年が走り行くキャラバンを見ていた。
☆☆☆☆☆
「ここが俺たちの、大海原中だ!!」
「これが学校――っ!?」
木暮が驚くのも無理はない。大海原中は海の上に建っており、一見学校には見えないだろう。
「きれーい!」
「海なんか真っ青だ!」
「ああ。これが大海原の海よ!」
秋や塔子たちは渡り橋の上から海を見ると、それはサンゴが見えるくらい綺麗に透き通っていた。
「リゾートみたいっス~」
「こんな所で毎日サッカーできるなんて幸せね」
「土方も来ればよかったのにな。兄弟の世話があるんじゃ、仕方ないけどさ」
ココナッツジュースを持つ壁山や、音無春奈や土門飛鳥は大海原中の施設に感激している。大海原中に行く前までいた土方雷電は、たくさんの弟妹の面倒を見るために帰ったのだ。
「うち昔から決めとったんや。新婚旅行に来るんやったら、絶対こんなとこやって! 覚えといてな、ダーリン!」
「えっ……」
「もぉ~! 大海原中サイコー!」
髪に赤いハイビスカスを付けたリカが一之瀬にそう言うと、ご機嫌で走っていく。
それを見た綱海は「あっ、そうだった!」と言って駆け出し、戻ってきたときは桃色のハイビスカスを手に持っていた。