炎のストライカー!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
☆☆☆☆☆
瞳子も無事に合流したようで、土門と吹雪士郎を除くメンバーが集まった。
「よろしくな! 雷門イレブン!」
「なんで割烹着……?」
「炎のストライカーって、この人?」
「いや、そうじゃないんだけど土方はスゴいディフェンス技を持ってるんだ」
土方の姿を見て春奈と秋が言うと、円堂は否定して紹介を続ける。
「雷門の円堂にそう言ってもらえるとは嬉しいねぇ。ハッハッハッ!」
「それで、みんなに紹介しようと思ったんだ。俺たちのチームに入ってもらおうと思って」
「おっと、そいつはできない相談だ」
「えっ?」
「何故だ?」
申し訳なさそうに断る土方に、鬼道はその理由を問う。
「さっき見たろ? 俺には兄弟がいっぱいいる。あいつらの面倒をみなきゃいけねぇんだ。だけどもし、ここが襲われたら――俺は戦うぜ!」
「だから『力貸す』って言ったのか」
「地元なら雷電も試合に参加できるしね」
「お前の強さの秘密は『守りたいもの』がいっぱいあるからだったんだな!」
「みんなだって、そうだろ?」
「「ああ!」」
瑞貴と円堂は頷いた。ここにいる仲間たちは、それぞれ異なるものの、共通点は『守りたいもの』があるからだ。
「じゃあさ、練習一緒にやろうぜ!」
「オウッ。掃除が終わったらな」
「わかった!」
「――おーい!」
吹雪の声が聞こえたので振り向くと、土門と吹雪が階段を駆け上がってきた。
「炎のストライカー、見つけたぜ!」
「えっ!?」
しかし現れたのは豪炎寺ではなく、赤い髪が逆立っている見たことのない少年だ。
「豪炎寺さんじゃないっスよ……」
「なんや、違うの?」
「ああ……」
少年を見て壁山とリカと一之瀬が呟くと、土門は土方を見て「誰だ?」と訊く。
「あっ、彼は土方雷電。近くに住んでいて、いろいろ訊こうと思ってて」
「どうも」
「どうも~」
瑞貴が紹介し、土方が挨拶すると土門は笑顔で返す。
「でも、もうその必要はなくなったよ。炎のストライカーはこの南雲だ」
「「!?」」
吹雪が紹介した南雲という少年が炎のストライカーらしく、円堂と鬼道は反応する。
「つーわけだ。俺は南雲晴矢。キャプテンの円堂に、副キャプテンの井上だろ? よろしくな」
「ああ……よろしく」
「よろしくお願いします」
豪炎寺と確信していた円堂には少なからずショックだろう。戸惑いながらも南雲晴矢に笑顔で挨拶し、瑞貴もペコッと会釈した。
「こいつ、俺たちがあちこち探してるのを聞きつけて、自分から売り込んで来たんだぜ」
「この辺に住んでるの?」
「まあね」
「ホントかぁ?」
「いっ!?」
至近距離で疑いの眼差しで見る土方に、南雲は若干ビビったがすぐに元の表情に戻る。
「見ねぇ顔だな」
「俺もあんたを見たことねぇな」
すると瑞貴は腰に巻きつけたジャージが引っ張られた感触がしたので、下を見ると木暮が眉をしかめて南雲を見ていた。
「どうしたの?」
「匂う……嫌な感じの奴って匂い」
「……警戒したほうがよさそうだね」
瑞貴は彼のことを知っているが、木暮は人の感性に敏感だ。あえてそう言って南雲を見ると足の爪先にボールを乗せてキープしている。