キャプテンの試練!
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ジェネシスとの試合の翌日、雷門イレブンに風丸一郎太が離脱したことを知った。
「そんな……信じられないっス……」
「風丸くんが、イナズマキャラバンを降りた……」
「風丸さん……!」
エイリア学園を倒す前から一緒に戦ってきた風丸が降りたことに、壁山塀吾郎も木野秋も驚き、栗松鉄平は泣くのをこらえる。鬼道有人は事実を確認しようと、吉良瞳子に問いかける。
「監督、本当なんですか?」
「ええ。既に東京に戻ったわ」
「どうして止めなかったんですか!? ここまで一緒に戦ってきた仲間なんですよ!?」
「サッカーへの意欲を失くした人を、引き止めるつもりはないわ」
瞳子の言葉は、風丸とずっと一緒にいたみんなにとって残酷だった。
「私はエイリア学園を倒すために、このチームの監督になったの。戦力にならなければ、出て行って結構」
「ああそうだったな! あんたは勝つためならどんなことでもする奴だもんな! 吹雪が二つの人格に悩んでいるのを知りながら、支えようとしていた瑞貴と違って試合に使い続けるくらいにな!」
珍しく声を荒げる土門飛鳥。吹雪士郎の真相を知ったから尚、瞳子に対して嫌悪感を抱く。
「……練習を始めなさい。空いたポジションをどうするか考えるの」
「へいへい! 女王様!」
反論するわけもなく静かに言って去っていく瞳子に、土門は腰に手を当てて苛立っていた。
「こんなんじゃ、練習できっこないっスよ……」
壁山の言う通り。みんな風丸の離脱のショックや瞳子の冷酷に練習する気が起こらなかった。その空気をなんとかしようと、秋は顔を引き締めて声を上げる。
「私、風丸くんは帰ってくるって信じてる!」
「私もです!」
秋の言葉に音無春奈も賛同すると、鬼道はグラウンドへ続く道に歩き始める。その行動に土門と春奈は気づいた。
「鬼道……」
「お兄ちゃん……」
「――始めるぞ。練習」
「でも……」
いつもの声音で言った鬼道に、壁山は躊躇うが鬼道は言葉を続ける。
「俺たちがサッカーをするのは、監督のためじゃない。円堂がいつも言ってるだろ。――『サッカーが好き』だからだ。サッカーを守るためにも、エイリア学園に勝たないとな」
「お兄ちゃん!」
鬼道のおかげで雰囲気は和らぎ、みんな練習しようと続いてグラウンドへ向かう。……だが、円堂守だけは動かなかった。
秋は励ますようにボールを持ち、円堂の前に立つ。
「円堂くん!」
円堂は秋が持つボールを見て、一つ目を閉じると……そのボールを押し返した。
「えっ?」
「練習…できない……」
「「「「「えっ?」」」」」
サッカーバカと言われる円堂の口から出た言葉に、全員耳を疑って円堂を見る。
「どういうこと?」
「今の俺は、サッカーと真正面から向き合えない。ボールを蹴る資格がないんだ。だから、それまでボールを預かっておいてくれ……」
空耳じゃなかった。円堂は秋にそう言って去っていく。サッカーから離れようとしているのだ。
「あいつ……」
「円堂くん……」
鬼道も秋も、円堂の行動に信じられなかった。
――円堂は陽花戸中の校舎の屋上に行くと、端にただ座って思い返す。
「何も…見えてなかった……」
京都の漫遊寺中で出会った基山ヒロト。
『サッカー、やろうよ』
「友達だと思っていたヒロトが、エイリア学園だったなんて……」
吹雪のこともだ。円堂は吹雪を、ディフェンスもできるストライカーだと思っていた。試合になると熱くなって感じが変わる奴なんだと。
「そんな……信じられないっス……」
「風丸くんが、イナズマキャラバンを降りた……」
「風丸さん……!」
エイリア学園を倒す前から一緒に戦ってきた風丸が降りたことに、壁山塀吾郎も木野秋も驚き、栗松鉄平は泣くのをこらえる。鬼道有人は事実を確認しようと、吉良瞳子に問いかける。
「監督、本当なんですか?」
「ええ。既に東京に戻ったわ」
「どうして止めなかったんですか!? ここまで一緒に戦ってきた仲間なんですよ!?」
「サッカーへの意欲を失くした人を、引き止めるつもりはないわ」
瞳子の言葉は、風丸とずっと一緒にいたみんなにとって残酷だった。
「私はエイリア学園を倒すために、このチームの監督になったの。戦力にならなければ、出て行って結構」
「ああそうだったな! あんたは勝つためならどんなことでもする奴だもんな! 吹雪が二つの人格に悩んでいるのを知りながら、支えようとしていた瑞貴と違って試合に使い続けるくらいにな!」
珍しく声を荒げる土門飛鳥。吹雪士郎の真相を知ったから尚、瞳子に対して嫌悪感を抱く。
「……練習を始めなさい。空いたポジションをどうするか考えるの」
「へいへい! 女王様!」
反論するわけもなく静かに言って去っていく瞳子に、土門は腰に手を当てて苛立っていた。
「こんなんじゃ、練習できっこないっスよ……」
壁山の言う通り。みんな風丸の離脱のショックや瞳子の冷酷に練習する気が起こらなかった。その空気をなんとかしようと、秋は顔を引き締めて声を上げる。
「私、風丸くんは帰ってくるって信じてる!」
「私もです!」
秋の言葉に音無春奈も賛同すると、鬼道はグラウンドへ続く道に歩き始める。その行動に土門と春奈は気づいた。
「鬼道……」
「お兄ちゃん……」
「――始めるぞ。練習」
「でも……」
いつもの声音で言った鬼道に、壁山は躊躇うが鬼道は言葉を続ける。
「俺たちがサッカーをするのは、監督のためじゃない。円堂がいつも言ってるだろ。――『サッカーが好き』だからだ。サッカーを守るためにも、エイリア学園に勝たないとな」
「お兄ちゃん!」
鬼道のおかげで雰囲気は和らぎ、みんな練習しようと続いてグラウンドへ向かう。……だが、円堂守だけは動かなかった。
秋は励ますようにボールを持ち、円堂の前に立つ。
「円堂くん!」
円堂は秋が持つボールを見て、一つ目を閉じると……そのボールを押し返した。
「えっ?」
「練習…できない……」
「「「「「えっ?」」」」」
サッカーバカと言われる円堂の口から出た言葉に、全員耳を疑って円堂を見る。
「どういうこと?」
「今の俺は、サッカーと真正面から向き合えない。ボールを蹴る資格がないんだ。だから、それまでボールを預かっておいてくれ……」
空耳じゃなかった。円堂は秋にそう言って去っていく。サッカーから離れようとしているのだ。
「あいつ……」
「円堂くん……」
鬼道も秋も、円堂の行動に信じられなかった。
――円堂は陽花戸中の校舎の屋上に行くと、端にただ座って思い返す。
「何も…見えてなかった……」
京都の漫遊寺中で出会った基山ヒロト。
『サッカー、やろうよ』
「友達だと思っていたヒロトが、エイリア学園だったなんて……」
吹雪のこともだ。円堂は吹雪を、ディフェンスもできるストライカーだと思っていた。試合になると熱くなって感じが変わる奴なんだと。