もうひとつのマジン・ザ・ハンド!
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次の日。空の天気は昨日と違ってどんよりと曇っている。
昨夜円堂の話を聞き、試合に備えて雷門イレブンはストレッチし、陽花戸中サッカー部は見学も兼ねて応援に来た。
「そろそろだね」
「ああ」
「…………」
リフティングする一之瀬に土門が答えるが、瑞貴は顔をうつむかせていた。
「瑞貴、どうしたんだ?」
「朝からずっと元気ないでヤンス」
風丸と栗松が声をかけてきた。まるで図ったかのように、今心配している二人が来たのだ。
「ちょっと、悪い夢を見て……」
「悪い夢?」
「うん。またエイリア学園の新しいチームが来て……一郎太と鉄平がキャラバンからいなくなる夢……」
もちろんこれは嘘だ。だけど二人には新たなチームもあるという心構えをしてほしかった。
「ただの夢だろ? 気にするなよ」
「そうでヤンス。それに、俺たちがいなくなるわけないでヤンス!」
「そうだな」
風丸と栗松は顔を見合わせて笑うが、瑞貴はまだ安心できなかった。
「でもね、不安なことがあったら一人で抱え込まないで。助け合うためにいる。そのためにチームがいるんだから!」
「あ、ああ」
「わ、わかったでヤンス」
風丸と栗松は驚きつつ頷いた。
「12時になりました!」
時計を確認した音無春奈の声と同時に、グラウンド中に黒い霧が舞っている。
壁山を始め、特にこの霧に見覚えのある雷門イレブンは身構えた。
「これって、イプシロン!?」
「来た!」
鬼道の言葉でピッチを見ると眩しい白い光が放たれる。そして光と霧が治まったのと同時に、今までとは違うが、エイリア学園のようなユニフォームを来た十一人の男女がいた。
「やあ、円堂くん。瑞貴ちゃん」
「まさか……ヒロト!?」
「なんやこいつら、この前の奴らとちゃうやんか」
「本当にエイリア学園には、まだ他のチームがあったってことか……!?」
「瑞貴さんの夢が、当たったでヤンス……」
リカはただ驚くだけだが、風丸と栗松はまるで絶望する予兆の目をしていた。それに気づいた瑞貴は二人の手を握る。
それに二人は驚くが瑞貴の表情を見て押し黙った。風丸も栗松も、友達の正体がエイリア学園ということに瑞貴は悲しいのだろうと思った。……本当は二人の心配だと気づかずに。
「これが俺のチーム。エイリア学園、ザ・ジェネシスっていうんだ。よろしく」
「ジェネシス……お前、宇宙人だったのか?」
「どういうことだ? 円堂、瑞貴」
鬼道が二人に問いかけるが、円堂は「ヒロト……」と悲しそうに呟き、瑞貴は瞳を伏せて何も答えない。
「さあ、円堂くん。瑞貴ちゃん。――サッカーやろうよ」
それぞれの思いが交錯する中、エイリア学園の新たなチーム、ザ・ジェネシスと雷門中の試合が始まろうとしていた。
☆副キャプテン 今日の格言☆
不安なことがあったら一人で抱え込まないで。助け合うためにいる。そのためにチームがいるんだから!
以上!!