じいちゃんの究極奥義!
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「おいしいですね。おかわりしてもいいですか?」
「立向居、お前……」
「か、辛くないんスか?」
「ああ、俺辛いの平気なんですよ」
土門と壁山が驚く中、瑞貴は目金に水をあげながら、彼の味覚は大丈夫なのだろうか、と思った。
ちなみに木暮は自業自得だし、夕方にも注意したばかりなのにイタズラをしたから罰も兼ねてあげていない。木暮が反省して「ごめんなさい~!」と泣いて謝ってきたらあげた。
☆☆☆☆☆
夜空に星が出てくる中、瑞貴はキャラバンの屋根にいる円堂と吹雪と立向居を発見した。
円堂と立向居は何か考え事をしてて気づいていないが、寝転がっている吹雪は瑞貴に気づいたため、コッソリキャラバンを降りて瑞貴のそばに駆け寄る。
「瑞貴ちゃん。こんな夜にどうしたの?」
「ちょっと散歩。士郎こそ、何かあった?」
「えっ?」
「浮かない顔をしてるよ」
吹雪は目を見開いたが、次いで悲しげに顔をうつむく。瑞貴は場所を変えようと提案して、校舎の中庭にあるベンチに座った。
「キャプテンにも聞いたんだけど……イプシロン戦での僕、変じゃなかった?」
「そうだね。いつもと様子が違っていた」
「瑞貴ちゃん……」
瑞貴は再度周りに人がいないかを確認すると、吹雪に話しかける。
「ストッパーになっていた竜吾が離脱したせいかな。士郎とアツヤも冷静さを欠いていた。『完璧』っていう言葉な捕らわれすぎだよ」
「でも、僕とアツヤは二人で完璧になろうって決めてて……」
「だけど、『竜吾と完璧になる』っていう方法を見つけたでしょ? それ以外の完璧はないかな?」
「それ以外の完璧……」
今まで考えたことがなかったのか、吹雪は考え始めた。
「まあ、その答えは士郎自身が見つけなくちゃね。そろそろ戻ろうか。明日試合なのに風邪引くわけにはいかないし」
「あっ、うん」
吹雪と別れた瑞貴は空を見上げる。星がたくさん煌めいているが、あちこち巡っているので星の高さや位置が少し違うことに気づいた。
「あっ、井上さん」
「立向居くん。守との話はすんだの?」
「はい。究極奥義のことに――あぁっ!」
急に声を上げるや否や、立向居は冷や汗をかきながらキョロキョロと顔を巡らす。彼の不可解な行動に瑞貴は目をパチクリする。
「どうしたの?」
「あっ、いや、その……」
周りに人がいないことを確認した立向居は改めて向かい合う。対して瑞貴は首を傾げると、立向居は赤面する。
「あ、あの、実は俺……円堂さんだけじゃなく、井上さんにも憧れているんです!」
「私に?」
「はい! フットボールフロンティアの雷門の試合をずっと見ていたんですが……井上さんは女子なのに男子と同等に戦えるし、FW以外の必殺技も使えて、本当にスゴいなぁって思ってて……」
実は瑞貴は女子ということもあって、陽花戸中サッカー部全員から注目を浴びていた。その中で特に感動していたのは戸田と立向居だった。
戸田は瑞貴に一目惚れして、それは陽花戸中サッカー部全員がわかるほどだった。尊敬する先輩でキャプテンの戸田を前に、立向居も一目惚れしたなど言えず、いつの間にか胸に秘めて遠慮していた。
しかし、いざ本人を前にすると円堂のときと同様、嬉しさが込み上げていく。
「立向居、お前……」
「か、辛くないんスか?」
「ああ、俺辛いの平気なんですよ」
土門と壁山が驚く中、瑞貴は目金に水をあげながら、彼の味覚は大丈夫なのだろうか、と思った。
ちなみに木暮は自業自得だし、夕方にも注意したばかりなのにイタズラをしたから罰も兼ねてあげていない。木暮が反省して「ごめんなさい~!」と泣いて謝ってきたらあげた。
☆☆☆☆☆
夜空に星が出てくる中、瑞貴はキャラバンの屋根にいる円堂と吹雪と立向居を発見した。
円堂と立向居は何か考え事をしてて気づいていないが、寝転がっている吹雪は瑞貴に気づいたため、コッソリキャラバンを降りて瑞貴のそばに駆け寄る。
「瑞貴ちゃん。こんな夜にどうしたの?」
「ちょっと散歩。士郎こそ、何かあった?」
「えっ?」
「浮かない顔をしてるよ」
吹雪は目を見開いたが、次いで悲しげに顔をうつむく。瑞貴は場所を変えようと提案して、校舎の中庭にあるベンチに座った。
「キャプテンにも聞いたんだけど……イプシロン戦での僕、変じゃなかった?」
「そうだね。いつもと様子が違っていた」
「瑞貴ちゃん……」
瑞貴は再度周りに人がいないかを確認すると、吹雪に話しかける。
「ストッパーになっていた竜吾が離脱したせいかな。士郎とアツヤも冷静さを欠いていた。『完璧』っていう言葉な捕らわれすぎだよ」
「でも、僕とアツヤは二人で完璧になろうって決めてて……」
「だけど、『竜吾と完璧になる』っていう方法を見つけたでしょ? それ以外の完璧はないかな?」
「それ以外の完璧……」
今まで考えたことがなかったのか、吹雪は考え始めた。
「まあ、その答えは士郎自身が見つけなくちゃね。そろそろ戻ろうか。明日試合なのに風邪引くわけにはいかないし」
「あっ、うん」
吹雪と別れた瑞貴は空を見上げる。星がたくさん煌めいているが、あちこち巡っているので星の高さや位置が少し違うことに気づいた。
「あっ、井上さん」
「立向居くん。守との話はすんだの?」
「はい。究極奥義のことに――あぁっ!」
急に声を上げるや否や、立向居は冷や汗をかきながらキョロキョロと顔を巡らす。彼の不可解な行動に瑞貴は目をパチクリする。
「どうしたの?」
「あっ、いや、その……」
周りに人がいないことを確認した立向居は改めて向かい合う。対して瑞貴は首を傾げると、立向居は赤面する。
「あ、あの、実は俺……円堂さんだけじゃなく、井上さんにも憧れているんです!」
「私に?」
「はい! フットボールフロンティアの雷門の試合をずっと見ていたんですが……井上さんは女子なのに男子と同等に戦えるし、FW以外の必殺技も使えて、本当にスゴいなぁって思ってて……」
実は瑞貴は女子ということもあって、陽花戸中サッカー部全員から注目を浴びていた。その中で特に感動していたのは戸田と立向居だった。
戸田は瑞貴に一目惚れして、それは陽花戸中サッカー部全員がわかるほどだった。尊敬する先輩でキャプテンの戸田を前に、立向居も一目惚れしたなど言えず、いつの間にか胸に秘めて遠慮していた。
しかし、いざ本人を前にすると円堂のときと同様、嬉しさが込み上げていく。