じいちゃんの究極奥義!

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初めての帝国学園との試合前から――いや、それ以上前からタイヤの特訓をしていた。ムチャクチャで危険な特訓だが、円堂はあきらめず続けてきたのだ。


(習得するの結構大変だったもんね。さすが大介さんの必殺技)


瑞貴も自分の手を見る。女の子らしくない傷や痣だらけの手だが、瑞貴は構わなかった。仲間を助けれる、支えれる必殺技を身につけることができたのだから。


「立向居、手を見せてくれないか?」

「あっ、はい」


立向居はグローブを取って円堂に手を差し出すと、それは円堂や瑞貴と同じく傷や痣がたくさんある努力の勲章だった。


「やっぱりな……。相当特訓したな!」

「いえ、それほどでも……」

「努力は、必ず結果に繋がる!」

「はい!」


円堂は振り向いて瑞貴を見る。それに気づいた瑞貴は目をキョトンとした。


瑞貴ー! お前も来てくれー!」

「あっ。わかった!」


円堂の意図がわかった瑞貴は二人の元へ行き、立ち位置が三角形の状態になった。


「え、円堂さん。もしかして井上さんも……?」

「ああ!」


円堂と瑞貴は立向居から背を向ける。


「いくぞ!」

「オッケー!」

「はい!」


立向居も背を向けて、三人は一斉に構えた。


「「「ゴッド、ハンド!」」」


ドッカ――ンッ!!


一気に三人は振り向いて手を前に向けると、強力な三人のゴッドハンドのパワーが陽花戸中のグラウンドに衝撃が渡り砂煙が起きる。

瑞貴と円堂のはもちろん、立向居のその威力は土門も唾を飲み込んで「本物だ……!」と呟くほどだった。


「スゴいよ立向居。お前のゴッドハンドは本物だ!」

「あ、ありがとうございます! でもまさか、井上さんもゴッドハンドが使えるなんて……。フットボールフロンティアで使った必殺技は違いましたし」

「私も君たちと同じく、結構努力したから」


ニコッと瑞貴が笑うと、立向居は頬を赤らめつつ背筋を伸ばす。


「俺、もっともっと強くなります!」

「ああ。そのためにはもっともっと特訓だ!」

「お互いがんばろうね!」


三人が笑い合っていると、戸田がこちらに来た。


「よかったな、立向居」

「はい!」

「どうだい? 俺たちと合同練習しないか?」


戸田の誘いに乗り、雷門イレブンと陽花戸中サッカー部は共に練習を始めた。みんな純粋にサッカーを楽しんでいる。こんな練習は久しぶりかもしれない。


「もういっちょ!」


シュートを受け止めた円堂が投げると、手に目を落とす。


(どうやったら正義の鉄拳が出せるんだ? 『パッと開かずグッと握って、ダン、ギューン、ドカーン』って……)


その間に戸田がシュートを撃つと、ゴールを見た瑞貴は円堂が上の空ということに気づき、焦って叫ぶ。


「守! 前! 前見て!」

「えっ? ブッ!」


しかしすでに遅く、円堂はマトモに顔面でボールを受けてしまった。

円堂はベンチに運ばれて秋の手当てを受ける。究極奥義のことを考えて上の空だったため、集中できていなかった。
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