帝国の逆襲・前編!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「何故だ……何故だ!? 何故お前たちがあいつに従う!?」
「強さだよ」
鬼道の言葉に、源田はひと言で答えた。
「強さ? 強さだけを求めた結果が、あの影山のチームじゃなかったのかよ!?」
「俺たちは、そこから新たな一歩を踏み出したはずだろう!?」
「フンッ……」
「俺たちを見捨てて雷門に行ったお前に、何がわかる」
「っ……違う! お前たちを見捨てたわけじゃない!」
鬼道が帝国から雷門に行った本当の理由は、世宇子に敗れた仲間の仇を討ちたかったからだ。
「俺は…自分が許せなかった……チームメイトを助けられなかった自分が……だから――!」
「綺麗事を言うな! あの世宇子に勝ちたかっただけだろう。お前が欲しかったのも……強さだ!」
ゴーグル越しの鬼道の瞳に映る源田は、自分のことを完全に敵視していた。
「そのために……あの影山についてもいいのか!? 影山が何をやったか覚えているだろう!? 源田、俺たちと一緒に来い! なあ、佐久間もいっ――」
パンッ!
鬼道が伸ばした手を佐久間は払った。佐久間も、源田と同様に鬼道を敵視している。
「……あのとき、俺たちが病院のベッドの上でどれほど悔しい思いをしたか、お前にはわからないさ」
まだ二人が稲妻総合病院にいた頃だった……。
瑞貴がやってくるのはいつも夕方。それまでに佐久間と源田の脳裏に浮かぶのは、自分たちとチームメイトをボロボロにした世宇子中のことだった。
『クッ……!』
『世宇子め……!』
『――ざまあないねぇ』
突如聞こえた第三者の声に、源田も佐久間も警戒する。
『誰だ!?』
『誰だっていいじゃん』
窓から現れたのは不動だった。不動は病室に侵入した早々、見舞い品のバナナに目をつけて一つ取った。
『みっともねぇ。あの帝国が1点も取れずにボロ負け』
『『っつ!』』
『んで、どーすんの?また帝国に戻るの?』
『そのつもりだ。敗れたとはいえ、俺たち帝国学園サッカー部は――うっ!』
なんと不動は源田の顔面に向かって、バナナの皮を投げつけた。
『貴様!』
『そうだよ! 怒(イカ)れ! もっと怒るんだ! 怒れよ! お前らズタボロにやられたんだぜ。悔しいだろ?』
『うっ……』
『くっ……』
『その悔しさを胸に刻め! 血が逆流するほどに! そうすれば、お前らは強くなる!』
強くなる、その言葉に二人は反応した。そして不動は源田の右手を自分の胸に当てる。
『感じるか? 俺の鼓動……俺の熱い血の叫びを!』
惑わされてはならないと思っても、源田は不動の手から逃れることもできず、佐久間も聞き流すことができなかった。
『強くなりたい……。もっと…もっと…もっと! お前たちの胸にも、同じ血が流れてるはずだ! もっと強く、この世の誰よりも強くなりたいと思っている!』
ドクン――!
不動の胸から放たれた紫色の光が、源田と佐久間にとっては希望の光に見えた。
『あの鬼道よりも……。強くなるためならなんでもする……悪魔に魂を売ってもいい……だろう? だろう!?』
そうして二人は、不動についていき、影山に再び従うと決めた。強さを求めるために……。
「動けないベッドの上で、俺たちがどんな思いだったか……」
「雷門イレブンに入り、勝利をつかんだお前には絶対わからない」
「お前には勝利の喜びがあったろうが、俺たちには敗北の屈辱しかなかったんだよ!」
「そんな言い方ないだろ!? 鬼道は、お前たちのためにも世宇子を倒そうって――!」
源田と佐久間の言葉に円堂は反論しようとしたが、鬼道が前に腕を伸ばして制された。
「すまなかった……」
「有人……」
「鬼道……」
鬼道は源田と佐久間に向かって頭を下げた。
「プッ…アッハッハッハ! あの帝国の鬼道が、人に頭下げてるよ! アッハッハッハ!」
鬼道の行動を嘲笑う不動に瑞貴は睨む。不動はそれに気づくと「おお、怖い怖い」と今度は挑発するように瑞貴に向かって笑った。
「すまなかった……。お前たちの気持ちも考えず……自分だけの考えで行動してしまった……。何度でも謝る! だから、影山に従うのはやめてくれ!」
「遅いんだよぉ!」
「ぐっ!」
なんと佐久間は鬼道の腹に向かってシュートした。その衝撃で鬼道は倒れてしまう。
「強さだよ」
鬼道の言葉に、源田はひと言で答えた。
「強さ? 強さだけを求めた結果が、あの影山のチームじゃなかったのかよ!?」
「俺たちは、そこから新たな一歩を踏み出したはずだろう!?」
「フンッ……」
「俺たちを見捨てて雷門に行ったお前に、何がわかる」
「っ……違う! お前たちを見捨てたわけじゃない!」
鬼道が帝国から雷門に行った本当の理由は、世宇子に敗れた仲間の仇を討ちたかったからだ。
「俺は…自分が許せなかった……チームメイトを助けられなかった自分が……だから――!」
「綺麗事を言うな! あの世宇子に勝ちたかっただけだろう。お前が欲しかったのも……強さだ!」
ゴーグル越しの鬼道の瞳に映る源田は、自分のことを完全に敵視していた。
「そのために……あの影山についてもいいのか!? 影山が何をやったか覚えているだろう!? 源田、俺たちと一緒に来い! なあ、佐久間もいっ――」
パンッ!
鬼道が伸ばした手を佐久間は払った。佐久間も、源田と同様に鬼道を敵視している。
「……あのとき、俺たちが病院のベッドの上でどれほど悔しい思いをしたか、お前にはわからないさ」
まだ二人が稲妻総合病院にいた頃だった……。
瑞貴がやってくるのはいつも夕方。それまでに佐久間と源田の脳裏に浮かぶのは、自分たちとチームメイトをボロボロにした世宇子中のことだった。
『クッ……!』
『世宇子め……!』
『――ざまあないねぇ』
突如聞こえた第三者の声に、源田も佐久間も警戒する。
『誰だ!?』
『誰だっていいじゃん』
窓から現れたのは不動だった。不動は病室に侵入した早々、見舞い品のバナナに目をつけて一つ取った。
『みっともねぇ。あの帝国が1点も取れずにボロ負け』
『『っつ!』』
『んで、どーすんの?また帝国に戻るの?』
『そのつもりだ。敗れたとはいえ、俺たち帝国学園サッカー部は――うっ!』
なんと不動は源田の顔面に向かって、バナナの皮を投げつけた。
『貴様!』
『そうだよ! 怒(イカ)れ! もっと怒るんだ! 怒れよ! お前らズタボロにやられたんだぜ。悔しいだろ?』
『うっ……』
『くっ……』
『その悔しさを胸に刻め! 血が逆流するほどに! そうすれば、お前らは強くなる!』
強くなる、その言葉に二人は反応した。そして不動は源田の右手を自分の胸に当てる。
『感じるか? 俺の鼓動……俺の熱い血の叫びを!』
惑わされてはならないと思っても、源田は不動の手から逃れることもできず、佐久間も聞き流すことができなかった。
『強くなりたい……。もっと…もっと…もっと! お前たちの胸にも、同じ血が流れてるはずだ! もっと強く、この世の誰よりも強くなりたいと思っている!』
ドクン――!
不動の胸から放たれた紫色の光が、源田と佐久間にとっては希望の光に見えた。
『あの鬼道よりも……。強くなるためならなんでもする……悪魔に魂を売ってもいい……だろう? だろう!?』
そうして二人は、不動についていき、影山に再び従うと決めた。強さを求めるために……。
「動けないベッドの上で、俺たちがどんな思いだったか……」
「雷門イレブンに入り、勝利をつかんだお前には絶対わからない」
「お前には勝利の喜びがあったろうが、俺たちには敗北の屈辱しかなかったんだよ!」
「そんな言い方ないだろ!? 鬼道は、お前たちのためにも世宇子を倒そうって――!」
源田と佐久間の言葉に円堂は反論しようとしたが、鬼道が前に腕を伸ばして制された。
「すまなかった……」
「有人……」
「鬼道……」
鬼道は源田と佐久間に向かって頭を下げた。
「プッ…アッハッハッハ! あの帝国の鬼道が、人に頭下げてるよ! アッハッハッハ!」
鬼道の行動を嘲笑う不動に瑞貴は睨む。不動はそれに気づくと「おお、怖い怖い」と今度は挑発するように瑞貴に向かって笑った。
「すまなかった……。お前たちの気持ちも考えず……自分だけの考えで行動してしまった……。何度でも謝る! だから、影山に従うのはやめてくれ!」
「遅いんだよぉ!」
「ぐっ!」
なんと佐久間は鬼道の腹に向かってシュートした。その衝撃で鬼道は倒れてしまう。