帝国の逆襲・前編!!
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さらに潜水艦の屋根が開くと、そこにはサッカーコートが現れた。そして側面の一部が開き、階段が円堂たちの前に降りると、入口にいたのは……。
「か、影山……!」
「…………」
「久しぶりだな、円堂、井上。それに鬼道」
「影山ぁ!」
「もう総帥とは呼んでくれんのか……」
「今度は何を企んでるんだ!?」
「私の計画はお前たちには理解できん。この真・帝国学園の意味さえもな。私から逃げ出したりしなければ、お前にはわかったはずだ」
「俺は逃げたんじゃない! あんたと決別したんだ!」
久しぶりの師弟の再会だが、鬼道にとって影山はもはや師とも思ってはいない。
「影山零治! あなたはエイリア学園と何か関係あるの!?」
「吉良瞳子監督だね。さて、どうかな……? ただ、エイリア皇帝陛下のお力を借りてるのは事実だ」
影山が瞳子に告げた『エイリア皇帝陛下』という言葉に、円堂も染岡も反応する。
「エイリア皇帝陛下……」
「誰だよそいつは」
「宇宙人の親玉っスかねぇ?」
(あながち間違いじゃないような……)
壁山の言葉に瑞貴は密かに思った。
「さあ、鬼道。昔の仲間に会わせてあげよう」
「待て影山!」
潜水艦の奥へ進んだ影山を追って、鬼道は階段を上がって行く。
「鬼道! 俺も行く!」
「おい!」
「円堂が行くならあたしも!」
「お前野暮だなぁ」
搭子も円堂に続こうとしたが、不動に立ち塞がれた。
「感動の再会にゾロゾロついてってどうすんだよ。デリカシーがあるなら、ここで待ってるんだな」
搭子にそう言うと、不動は瑞貴の手を取った。
「えっ……」
「あんたは一緒に来てもらうぜ」
「あっ、ちょ」
有無を言わせないまま不動は瑞貴を引っ張って行く。瑞貴も最初は驚いて転びかけたが、立て直して不動に引かれる形で歩く。
「瑞貴ちゃん!」
「瑞貴姉!」
「大丈夫。みんなはちょっと待ってて」
瑞貴は今にもついて行かんとばかりの吹雪と木暮にそう言い、不動に黙ってついていく。もちろん手は引かれたままで。
「逃げたりしませんから、とりあえず手を離してください」
「なんだ? 俺に手を引かれるのが嫌な訳?」
「そういう問題じゃありませんが」
「まっ、いいけど」
意外にも不動は手をアッサリ離して再び歩き出した。一瞬瑞貴も呆気に取られたが、すぐに不動に付いて行く。
四人がフィールドのセンターサークルに着くと、先頭を歩いていた影山が立ち止まった。
「鬼道。自分の愚かさを悔い、再び私の足元に跪いた仲間を紹介しよう!」
影山が示した先の二本の柱には、誰かが立っていた。それは瑞貴にとってもよく知っている人物である。
「次郎! 幸次郎!」
帝国学園サッカー部で、参謀と呼ばれる佐久間次郎。KOGと呼ばれる源田幸次郎だった。二人共帝国学園のときとは雰囲気も姿も変わっている。
佐久間と源田は柱から飛び立ち、鬼道の前に着地する。
「久しぶりだな、鬼道」
「フンッ……」
パン! パン!
「感動の再会ってやつだねぇ」
「では、元チームメイト同士……仲良く話したまえ。またあとで会おう」
拍手をしながら言う不動にも、この場から去っていく影山にも、鬼道も円堂も何も言わなかった……いや、言えなかった。特に瑞貴は、目の前に起こったことに悲しく思う。
(やっぱり……私は二人を救うことができなかった……!)
入院当時から定期的に佐久間と源田に会い、話したり励まし合ったり、また一緒にサッカーをしようと誓い合った。この悲劇を回避するため、二人が実力でない強さを欲さないために、瑞貴はなんとしてでも防ぎたかったのだ。
「か、影山……!」
「…………」
「久しぶりだな、円堂、井上。それに鬼道」
「影山ぁ!」
「もう総帥とは呼んでくれんのか……」
「今度は何を企んでるんだ!?」
「私の計画はお前たちには理解できん。この真・帝国学園の意味さえもな。私から逃げ出したりしなければ、お前にはわかったはずだ」
「俺は逃げたんじゃない! あんたと決別したんだ!」
久しぶりの師弟の再会だが、鬼道にとって影山はもはや師とも思ってはいない。
「影山零治! あなたはエイリア学園と何か関係あるの!?」
「吉良瞳子監督だね。さて、どうかな……? ただ、エイリア皇帝陛下のお力を借りてるのは事実だ」
影山が瞳子に告げた『エイリア皇帝陛下』という言葉に、円堂も染岡も反応する。
「エイリア皇帝陛下……」
「誰だよそいつは」
「宇宙人の親玉っスかねぇ?」
(あながち間違いじゃないような……)
壁山の言葉に瑞貴は密かに思った。
「さあ、鬼道。昔の仲間に会わせてあげよう」
「待て影山!」
潜水艦の奥へ進んだ影山を追って、鬼道は階段を上がって行く。
「鬼道! 俺も行く!」
「おい!」
「円堂が行くならあたしも!」
「お前野暮だなぁ」
搭子も円堂に続こうとしたが、不動に立ち塞がれた。
「感動の再会にゾロゾロついてってどうすんだよ。デリカシーがあるなら、ここで待ってるんだな」
搭子にそう言うと、不動は瑞貴の手を取った。
「えっ……」
「あんたは一緒に来てもらうぜ」
「あっ、ちょ」
有無を言わせないまま不動は瑞貴を引っ張って行く。瑞貴も最初は驚いて転びかけたが、立て直して不動に引かれる形で歩く。
「瑞貴ちゃん!」
「瑞貴姉!」
「大丈夫。みんなはちょっと待ってて」
瑞貴は今にもついて行かんとばかりの吹雪と木暮にそう言い、不動に黙ってついていく。もちろん手は引かれたままで。
「逃げたりしませんから、とりあえず手を離してください」
「なんだ? 俺に手を引かれるのが嫌な訳?」
「そういう問題じゃありませんが」
「まっ、いいけど」
意外にも不動は手をアッサリ離して再び歩き出した。一瞬瑞貴も呆気に取られたが、すぐに不動に付いて行く。
四人がフィールドのセンターサークルに着くと、先頭を歩いていた影山が立ち止まった。
「鬼道。自分の愚かさを悔い、再び私の足元に跪いた仲間を紹介しよう!」
影山が示した先の二本の柱には、誰かが立っていた。それは瑞貴にとってもよく知っている人物である。
「次郎! 幸次郎!」
帝国学園サッカー部で、参謀と呼ばれる佐久間次郎。KOGと呼ばれる源田幸次郎だった。二人共帝国学園のときとは雰囲気も姿も変わっている。
佐久間と源田は柱から飛び立ち、鬼道の前に着地する。
「久しぶりだな、鬼道」
「フンッ……」
パン! パン!
「感動の再会ってやつだねぇ」
「では、元チームメイト同士……仲良く話したまえ。またあとで会おう」
拍手をしながら言う不動にも、この場から去っていく影山にも、鬼道も円堂も何も言わなかった……いや、言えなかった。特に瑞貴は、目の前に起こったことに悲しく思う。
(やっぱり……私は二人を救うことができなかった……!)
入院当時から定期的に佐久間と源田に会い、話したり励まし合ったり、また一緒にサッカーをしようと誓い合った。この悲劇を回避するため、二人が実力でない強さを欲さないために、瑞貴はなんとしてでも防ぎたかったのだ。