かくされた力!
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早朝――。雷門イレブンは漫遊寺中を去ることになった。
漫遊寺イレブンも見送りするためにおり、垣田と円堂、瑞貴と影田は握手を交わしている。
「いろいろとご迷惑をおかけしました。我々のために戦ってくれたこと、感謝しています」
「こちらこそ。いろいろありがとう!」
「井上さん、先日は申し訳ありませんでした。我々も、もっと修行します」
「ええ。次に会うときは一緒にサッカーをやりましょう」
瑞貴がニコッと微笑むと、影田は頬を朱に染める。今までそんな表情を見たことがなかったので不意を突かれたようだ。
「あの、木暮くんは……?」
「そういえば、姿が見えませんね」
木暮のことが気がかりだった春奈が垣田に訊いてみると、彼らもどこに行ったのかわからないらしい。
「あいつから、うちのユニフォーム返してもらってないでヤンスよ」
「まあいいわ。記念のプレゼントってことにしときましょ」
「漫遊寺のこれからが、思いやられますね」
栗松や夏未は試合後に木暮が逃げて以来会っていないので、ユニフォームは木暮が着たままだ。目金は木暮が今回の試合で調子に乗ったし補欠のままにしたら、漫遊寺イレブンはさらに木暮からイタズラされるだろうと察した。
「木暮に言っといてください。『サッカーがんばれ』って」
「あと、『私からも連絡するから』とも言っといてください」
「わかりました」
垣田は円堂と瑞貴の木暮への伝言を、快く了承した。
「これからどちらに?」
「ひとまず雷門に戻り、イプシロンとの再戦に向けて調整に入ります」
「ご武運を、勝利を願っております」
瞳子も監督との挨拶を終え、みんなをキャラバンに乗るよう促す。
漫遊寺中を去ったキャラバンの中は、木暮のことで話題になっている。今日の瑞貴の座席は一之瀬と土門の間だ。
「いやぁ~。なんだかんだ言って、木暮って奴は面白かったよなぁ~」
「チームに入れなくてよかったのかな?」
「いやいや、それでいいのです。あんな奴がいたら、宇宙人に勝てるものも勝てなくなっちゃいますからね」
「シビアだなぁ、目金くん」
「あ、あの~。お話中のところすみせんが……」
「なんだい?」
突然壁山が申し訳なさそうに言うので吹雪を始め、全員が最後部座席にいる壁山を見る。
「あ? ――マジかよ!?」
「どうしたの、竜……――ええっ!?」
染岡と同じく瑞貴も背もたれに身を上げて最後部座席を見ると、積んである荷物の隣で体育座りをしている木暮がいた。
「「「「「ええぇぇえええ!?」」」」」
「お前!?」
「夕弥!」
「瑞貴姉!」
木暮は走行中だというのに瑞貴に駆け寄って抱き付いた。円堂たちはその光景より、木暮がキャラバンにいる驚きが勝っていた。
「木暮くん!?」
「ウッシッシッシッ」
「「アハハハ……」」
瑞貴も春奈も、木暮の行動に最早苦笑する他なかった。
「なあ、瑞貴姉!」
「ん?」
「弟だって、姉を守ってやるんだからな!」
昨夜瑞貴が木暮に言ったことを逆に言われた。その気持ちが嬉しくなり、瑞貴は微笑んで木暮の頭を撫でる。
「ありがとう」
「ヘヘッ」
(((((いいなぁ、木暮/くん)))))
瑞貴に引っ付く木暮を、何人かの者がうらやましそうに見ていたのは、また別の話。
☆副キャプテン 今日の格言☆
地球を守ることは、みんなを守ることになる。
以上!!