かくされた力!
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雷門イレブンは、イプシロンから襲撃予告があったという京都の漫遊寺中へやってきた。最初漫遊寺中サッカー部は戦う気はなかったが、イプシロンが学校を破壊したことで試合をすることに決めた。だが、彼らの圧倒的な力に為す術もなかった。
観戦していた雷門イレブンも、イプシロンの力に恐れていたが、円堂守と井上瑞貴が彼らに試合をすると宣言した。しかし、栗松鉄平と目金欠流が負傷したことで、十一人そろっていない。そこで音無春奈が漫遊寺中サッカー部の問題児・木暮夕弥を推薦した。
果たして、木暮を加入した雷門イレブンはイプシロンに勝てるのだろうか……。
「がんばってね、木暮君」
雷門のユニフォームをまとった木暮は、春奈に応援されても嬉しそうな顔をしなかった。
「木暮くん。君にはDFをお願いするわ」
「俺がDF……」
「適任だと思うけど、不服かしら?」
「別に。地味だなあって思って」
「じゃあどこがいいって言うの?」
「こだわっていないので、DFでいいです」
木暮は吉良瞳子にも雷門夏未にも態度が悪かった。
「まっ、せいぜいケガしないことですね」
目金欠流が挑発気味に言うと木暮は睨んだ。もちろん目金は物ともしていない。
「大丈夫。木暮くんならやれるよ! 私、信じてるから!」
「……あのさ、『信じてる』って、そんな簡単に言うなよ」
木暮は春奈にそう言うとピッチに入る。
彼は幼い頃に親に裏切られたことがあるので、それ以来人を信じることができなくなったのだ。現在唯一信じられるのは、同じようにチームメイトに裏切られた過去を、精神を傷つけてまで自分に話してくれて、義姉となってくれた瑞貴だけ。
「どうなんですかねぇ、あの態度!」
「ムカツクでヤンス!」
「ちょっと心配かな……」
「木暮くんはやればできるんです!」
目金や栗松や木野秋が心配の声を上げる中、春奈だけは違った。彼女と瑞貴と古株はイプシロンが来る前、木暮の実力を知ったのだ。他のみんなはそれを知らない。
「ねぇ、あんたホントに大丈夫なわけ?」
「どう思う?」
「俺は春奈の言うあいつを信じる……」
「そんなこと言って、実力には疑問を持ってるんだろ?」
「まあな」
「実力のわからない奴が入るってのは、意外性があって面白いかもよ」
「確か、漫遊寺の補欠っスよね。宇宙人相手の試合なのに、そんな奴に頼っていいんスか?」
財前搭子も土門飛鳥も鬼道有人も風丸一郎太も壁山塀吾郎も、木暮の実力に疑わしく思っている。一之瀬一哉は意外性がありそうで面白がっていた。
「木暮く~ん。楽しんでいこうよ~」
「お前そればっかりだな」
「木暮ー! 楽しんでいこうぜー!」
吹雪士郎の言葉に染岡竜吾がツッコミ、円堂も木暮を励ますが、木暮は唇を噛みしめていた。
「夕弥」
「瑞貴姉……」
「うしろは任せたよ。私も前線でがんばるから」
瑞貴は木暮の頭を撫でるとポジションに着く。とはいえ木暮も不安な表情は変わらなかった。
「雷門中――ジェミニストームを撃ち破った唯一のサッカーチーム……。たったそれだけのことで我らに勝てると思うとは……我らイプシロンの選手もずいぶんナメられたものよ」
雷門イレブンだって彼らの実力は先ほど確認した。それでもみんなしっかりウォーミングアップして試合に備えている。
「なんだよ、コイツらも瑞貴姉も……。本気で宇宙人に勝つ気かよ……信じられねぇ! 俺、ここで何してんだ……?」
木暮は襟を立てて身を守るようにする。ピッチに立ったことに後悔してきたのだ。
観戦していた雷門イレブンも、イプシロンの力に恐れていたが、円堂守と井上瑞貴が彼らに試合をすると宣言した。しかし、栗松鉄平と目金欠流が負傷したことで、十一人そろっていない。そこで音無春奈が漫遊寺中サッカー部の問題児・木暮夕弥を推薦した。
果たして、木暮を加入した雷門イレブンはイプシロンに勝てるのだろうか……。
「がんばってね、木暮君」
雷門のユニフォームをまとった木暮は、春奈に応援されても嬉しそうな顔をしなかった。
「木暮くん。君にはDFをお願いするわ」
「俺がDF……」
「適任だと思うけど、不服かしら?」
「別に。地味だなあって思って」
「じゃあどこがいいって言うの?」
「こだわっていないので、DFでいいです」
木暮は吉良瞳子にも雷門夏未にも態度が悪かった。
「まっ、せいぜいケガしないことですね」
目金欠流が挑発気味に言うと木暮は睨んだ。もちろん目金は物ともしていない。
「大丈夫。木暮くんならやれるよ! 私、信じてるから!」
「……あのさ、『信じてる』って、そんな簡単に言うなよ」
木暮は春奈にそう言うとピッチに入る。
彼は幼い頃に親に裏切られたことがあるので、それ以来人を信じることができなくなったのだ。現在唯一信じられるのは、同じようにチームメイトに裏切られた過去を、精神を傷つけてまで自分に話してくれて、義姉となってくれた瑞貴だけ。
「どうなんですかねぇ、あの態度!」
「ムカツクでヤンス!」
「ちょっと心配かな……」
「木暮くんはやればできるんです!」
目金や栗松や木野秋が心配の声を上げる中、春奈だけは違った。彼女と瑞貴と古株はイプシロンが来る前、木暮の実力を知ったのだ。他のみんなはそれを知らない。
「ねぇ、あんたホントに大丈夫なわけ?」
「どう思う?」
「俺は春奈の言うあいつを信じる……」
「そんなこと言って、実力には疑問を持ってるんだろ?」
「まあな」
「実力のわからない奴が入るってのは、意外性があって面白いかもよ」
「確か、漫遊寺の補欠っスよね。宇宙人相手の試合なのに、そんな奴に頼っていいんスか?」
財前搭子も土門飛鳥も鬼道有人も風丸一郎太も壁山塀吾郎も、木暮の実力に疑わしく思っている。一之瀬一哉は意外性がありそうで面白がっていた。
「木暮く~ん。楽しんでいこうよ~」
「お前そればっかりだな」
「木暮ー! 楽しんでいこうぜー!」
吹雪士郎の言葉に染岡竜吾がツッコミ、円堂も木暮を励ますが、木暮は唇を噛みしめていた。
「夕弥」
「瑞貴姉……」
「うしろは任せたよ。私も前線でがんばるから」
瑞貴は木暮の頭を撫でるとポジションに着く。とはいえ木暮も不安な表情は変わらなかった。
「雷門中――ジェミニストームを撃ち破った唯一のサッカーチーム……。たったそれだけのことで我らに勝てると思うとは……我らイプシロンの選手もずいぶんナメられたものよ」
雷門イレブンだって彼らの実力は先ほど確認した。それでもみんなしっかりウォーミングアップして試合に備えている。
「なんだよ、コイツらも瑞貴姉も……。本気で宇宙人に勝つ気かよ……信じられねぇ! 俺、ここで何してんだ……?」
木暮は襟を立てて身を守るようにする。ピッチに立ったことに後悔してきたのだ。