イプシロン来襲!
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「お、おい! お前ら話聞いてたのかよ!? そんな話が通じる相手じゃねぇって言ってんだろ!」
「それはあなたの心に邪念があるからです」
「じゃ、邪念?」
影田の言葉に瑞貴は眉を動かす。
「心を無にして語りかければ、伝わらぬことはありません」
「な、なんだよこいつら……」
漫遊寺イレブンは立ち上がると、先ほど垣田と同じく拳をつくように手のひらに当てて礼をする。
「では、失礼いたします。修行の時間ですので」
「あっ、おい。ちょっと――」
「待ってください!」
叫んだのは瑞貴だった。彼女に漫遊寺イレブンも雷門イレブンも目を向ける。
「邪念があるから話が通じない……それはおかしいです。あなたたちは今までエイリア学園に破壊された学校をご存じですか?」
「それが何か?」
「あの中には、彼らの強さに敵わないとわかっているから、学校を守るために戦うのを拒否したサッカー部もあるんです。それでも戦うしかありませんでした。いえ……戦うしかなかったんです」
円堂たちは目を見開いた。初めてエイリア学園と戦うために向かった先は傘美野中。彼らはエイリア学園の力に恐れ、学校を守るためにあえて試合を棄権した。だが、それは受け入れてもらえなかった。
「心を無にして語りかければわかってくれる……それで引き取ってくれれば、私たちはここまで戦ってきませんよ。恐れて、苦しんで、悔しくて、そんな感情に溢れた人たちの思いがわかりますか!?」
「……失礼いたします」
影田たちはもう一度礼をしてから、今度こそ道場を去って行った。
伝わらなかったことに、瑞貴は悔しそうに両手を強く握って顔を歪める。円堂はそんな瑞貴の片手に手を置き、落ち着かせようと頭を撫でるのだった。
☆☆☆☆☆
雷門イレブンは漫遊寺のとある一角を貸してもらった。キャラバンの中で秋が目金と栗松の手当てをする。軽いに捻挫だが、しばらくサッカーするのはムリと言うことだ。
夕食に向けて夏未と春奈と古株が支度を始め、選手は夕食を待ちながらエイリア学園のことについて話し合っていた。その中で瑞貴はというと――。
「気持ちはわかるけど、もうあんなことしないように」
「はい。すみませんでした……」
先ほどの漫遊寺イレブンに対しての発言について、瞳子に説教されていた。ヘタをすれば協力どころか学校から追い出される確率もあったからだ。それが終わると、瑞貴は瞳子に礼をすると円堂たちと合流する。
「で、どうする?」
「どうするって言われても、漫遊寺があれじゃあな……」
「全然わかってないんだもんなぁ。瑞貴が怒るのもムリないよ」
風丸と染岡と搭子が言う中、円堂は同じことを悩んでいたが顔を上げる。
「考えても仕方ないさ。俺たちは俺たちで、今できることをするだけだ!」
「できること?」
円堂の言葉に一之瀬が訊ねると、言いたいことがわかった風丸は笑う。
「特訓だな」
「ああ! 相手はエイリア学園のファーストランクチーム……こっちももっと特訓して、強くなんないとな!」
「「「「「ああ!」」」」
「…………」
他のみんなは声を上げる。瑞貴だけはまだ顔をうつむけていると、円堂がバシッと強く背中を叩いた。
「守……」
「落ち込んでたままじゃ、前に進めないぞ? お前は胸を張って俺たちの思いを伝えてくれたんだから自信持てよ!」
その言葉に、少し心が軽くなった瑞貴は「ありがとう」と微笑んでお礼を言う。不意を突かれた円堂が顔を赤くすると、それに気づいた一之瀬が話を変える。
「そうと決まれば、さっそく練習場所を探そう!」
「練習場所ならあるよ」
「「「「「ん?」」」」」
今度は全員が振り向くと、吹雪が最初と違う女子生徒に囲まれていた。
「この向こうに川があって、その河川敷ならサッカーできるって。ね?」
「「はい!」」
「また何かあったらよろしくね」
「「はーい!」」
情報を入手するのが早いのはいいが、ここまでモテると呆れるしか他になかった。
「それはあなたの心に邪念があるからです」
「じゃ、邪念?」
影田の言葉に瑞貴は眉を動かす。
「心を無にして語りかければ、伝わらぬことはありません」
「な、なんだよこいつら……」
漫遊寺イレブンは立ち上がると、先ほど垣田と同じく拳をつくように手のひらに当てて礼をする。
「では、失礼いたします。修行の時間ですので」
「あっ、おい。ちょっと――」
「待ってください!」
叫んだのは瑞貴だった。彼女に漫遊寺イレブンも雷門イレブンも目を向ける。
「邪念があるから話が通じない……それはおかしいです。あなたたちは今までエイリア学園に破壊された学校をご存じですか?」
「それが何か?」
「あの中には、彼らの強さに敵わないとわかっているから、学校を守るために戦うのを拒否したサッカー部もあるんです。それでも戦うしかありませんでした。いえ……戦うしかなかったんです」
円堂たちは目を見開いた。初めてエイリア学園と戦うために向かった先は傘美野中。彼らはエイリア学園の力に恐れ、学校を守るためにあえて試合を棄権した。だが、それは受け入れてもらえなかった。
「心を無にして語りかければわかってくれる……それで引き取ってくれれば、私たちはここまで戦ってきませんよ。恐れて、苦しんで、悔しくて、そんな感情に溢れた人たちの思いがわかりますか!?」
「……失礼いたします」
影田たちはもう一度礼をしてから、今度こそ道場を去って行った。
伝わらなかったことに、瑞貴は悔しそうに両手を強く握って顔を歪める。円堂はそんな瑞貴の片手に手を置き、落ち着かせようと頭を撫でるのだった。
☆☆☆☆☆
雷門イレブンは漫遊寺のとある一角を貸してもらった。キャラバンの中で秋が目金と栗松の手当てをする。軽いに捻挫だが、しばらくサッカーするのはムリと言うことだ。
夕食に向けて夏未と春奈と古株が支度を始め、選手は夕食を待ちながらエイリア学園のことについて話し合っていた。その中で瑞貴はというと――。
「気持ちはわかるけど、もうあんなことしないように」
「はい。すみませんでした……」
先ほどの漫遊寺イレブンに対しての発言について、瞳子に説教されていた。ヘタをすれば協力どころか学校から追い出される確率もあったからだ。それが終わると、瑞貴は瞳子に礼をすると円堂たちと合流する。
「で、どうする?」
「どうするって言われても、漫遊寺があれじゃあな……」
「全然わかってないんだもんなぁ。瑞貴が怒るのもムリないよ」
風丸と染岡と搭子が言う中、円堂は同じことを悩んでいたが顔を上げる。
「考えても仕方ないさ。俺たちは俺たちで、今できることをするだけだ!」
「できること?」
円堂の言葉に一之瀬が訊ねると、言いたいことがわかった風丸は笑う。
「特訓だな」
「ああ! 相手はエイリア学園のファーストランクチーム……こっちももっと特訓して、強くなんないとな!」
「「「「「ああ!」」」」
「…………」
他のみんなは声を上げる。瑞貴だけはまだ顔をうつむけていると、円堂がバシッと強く背中を叩いた。
「守……」
「落ち込んでたままじゃ、前に進めないぞ? お前は胸を張って俺たちの思いを伝えてくれたんだから自信持てよ!」
その言葉に、少し心が軽くなった瑞貴は「ありがとう」と微笑んでお礼を言う。不意を突かれた円堂が顔を赤くすると、それに気づいた一之瀬が話を変える。
「そうと決まれば、さっそく練習場所を探そう!」
「練習場所ならあるよ」
「「「「「ん?」」」」」
今度は全員が振り向くと、吹雪が最初と違う女子生徒に囲まれていた。
「この向こうに川があって、その河川敷ならサッカーできるって。ね?」
「「はい!」」
「また何かあったらよろしくね」
「「はーい!」」
情報を入手するのが早いのはいいが、ここまでモテると呆れるしか他になかった。