イプシロン来襲!
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「大丈夫ですか?」
「ん? だーいじょうぶ大丈夫。これぐらい」
その返事にホッとすると、垣田は拳を手の平に突くように当てて搭子に一礼をし、廊下にいる雷門イレブンにも礼をする。
「申し訳ございませんでした。うちの部員が、とんでもないことをいたしまして……」
「うちの部員?」
「てことは、あいつ……」
少年と垣田は同じ部員。円堂や一之瀬、そして搭子が視線を落としたのは、彼が持ってきたサッカーボール。ということは――。
「「「「「サッカー部ぅ!?」」」」」
「あいつがかよ!?」
「ええ。木暮と言うんですが、それが困った奴でして……。周りは全て敵だと思っていると言うか……?」
「敵?」
「ええ……」
少年の名前は木暮夕弥。彼はよくチームメイトに突っかかったりしているので、垣田たちは練習させるより、まずは精神を鍛え直すのが良いのかと一から修行させている。
だが、いくら説明しても、木暮は自分だけがいじめられていると決め付けているようだ。彼にとっては仕返しのつもりでイタズラをしているらしい。
「かなり性格歪んでんな……」
「同じサッカーをする者として恥ずかしい限りですねぇ。あぁ壁山くん。もう少し右です」
「はい」
土門は一之瀬と木暮ついて苦笑するが、目金はさっきのお詫びとして壁山に肩揉みをしてもらっている。それにみんなは苦笑した。
「でも、どうしてそんなにみんなのことが信じられないのかしら……」
「木暮は小さい頃、親に裏切られたようで……」
「えっ、親に……?」
「…………」
「裏切られた……」
「っ!」
「ええ。それ以来、人を信じることができなくなったみたいなんです……」
垣田の言葉に反応したのは、春奈と鬼道と瑞貴と円堂だ。
鬼道は春奈に、円堂は瑞貴に目を向ける。彼女たちは木暮が去った方向を見つめていた。
「で、何か私たちに御用でも?」
「あ、そうそう!」
「実はこちらに、エイリア学園から襲撃予告が来たと聞きまして」
垣田が訊くまで木暮の話をして、本題を忘れていた搭子が声を上げると、瞳子が言葉を紡ぐ。
「襲撃予告? ああ、そのことですか……」
「俺たちも、一緒に戦おうと思ってさ」
「……そうですか。では、どうぞ。ご案内いたします」
垣田を先頭に、雷門イレブンは蹴球道場へ向かう。目金は壁山におんぶしてもらい、栗松は風丸に肩を貸してもらっている。途中の渡り橋で春奈が急に立ち止まった。
「春奈ちゃん、どうしたの?」
「あれ……」
春奈が指した先には、雑巾を足で自在に操って、天井や廊下を掃除をする木暮がいた。
「瑞貴、音無さん」
「「あっ、うん/はい!」」
木暮を見ていた二人は夏未に呼ばれたので、追いつくために走り出した。そのうしろで瞳子も木暮の様子を見ていたことは知らずに……。
道場の中で、漫遊寺イレブンと雷門イレブンが対面する。やはり道場ということなのか、両者とも正座で座っている。
円堂は漫遊寺中キャプテン・影田巡に、エイリア学園のことを話した。
「――なるほど。お話はよくわかりました」
「それじゃあ、俺たちと一緒に戦ってくれるんだな?」
「……いえ」
まさかの拒否に円堂たちは目を見開く。
「私たちは戦うつもりはありません」
「戦うつもりがない?」
「はい。私たちがサッカーをしているのは、あくまで心と体を鍛えるため……争うためではないので。彼らには、私たちに戦う意志のないことを話して、お引き取りいただきます」
「お引き取り……?」
風丸と円堂はエイリア学園に対しての彼らの行動に驚くが、染岡は立ち上がる。
「ん? だーいじょうぶ大丈夫。これぐらい」
その返事にホッとすると、垣田は拳を手の平に突くように当てて搭子に一礼をし、廊下にいる雷門イレブンにも礼をする。
「申し訳ございませんでした。うちの部員が、とんでもないことをいたしまして……」
「うちの部員?」
「てことは、あいつ……」
少年と垣田は同じ部員。円堂や一之瀬、そして搭子が視線を落としたのは、彼が持ってきたサッカーボール。ということは――。
「「「「「サッカー部ぅ!?」」」」」
「あいつがかよ!?」
「ええ。木暮と言うんですが、それが困った奴でして……。周りは全て敵だと思っていると言うか……?」
「敵?」
「ええ……」
少年の名前は木暮夕弥。彼はよくチームメイトに突っかかったりしているので、垣田たちは練習させるより、まずは精神を鍛え直すのが良いのかと一から修行させている。
だが、いくら説明しても、木暮は自分だけがいじめられていると決め付けているようだ。彼にとっては仕返しのつもりでイタズラをしているらしい。
「かなり性格歪んでんな……」
「同じサッカーをする者として恥ずかしい限りですねぇ。あぁ壁山くん。もう少し右です」
「はい」
土門は一之瀬と木暮ついて苦笑するが、目金はさっきのお詫びとして壁山に肩揉みをしてもらっている。それにみんなは苦笑した。
「でも、どうしてそんなにみんなのことが信じられないのかしら……」
「木暮は小さい頃、親に裏切られたようで……」
「えっ、親に……?」
「…………」
「裏切られた……」
「っ!」
「ええ。それ以来、人を信じることができなくなったみたいなんです……」
垣田の言葉に反応したのは、春奈と鬼道と瑞貴と円堂だ。
鬼道は春奈に、円堂は瑞貴に目を向ける。彼女たちは木暮が去った方向を見つめていた。
「で、何か私たちに御用でも?」
「あ、そうそう!」
「実はこちらに、エイリア学園から襲撃予告が来たと聞きまして」
垣田が訊くまで木暮の話をして、本題を忘れていた搭子が声を上げると、瞳子が言葉を紡ぐ。
「襲撃予告? ああ、そのことですか……」
「俺たちも、一緒に戦おうと思ってさ」
「……そうですか。では、どうぞ。ご案内いたします」
垣田を先頭に、雷門イレブンは蹴球道場へ向かう。目金は壁山におんぶしてもらい、栗松は風丸に肩を貸してもらっている。途中の渡り橋で春奈が急に立ち止まった。
「春奈ちゃん、どうしたの?」
「あれ……」
春奈が指した先には、雑巾を足で自在に操って、天井や廊下を掃除をする木暮がいた。
「瑞貴、音無さん」
「「あっ、うん/はい!」」
木暮を見ていた二人は夏未に呼ばれたので、追いつくために走り出した。そのうしろで瞳子も木暮の様子を見ていたことは知らずに……。
道場の中で、漫遊寺イレブンと雷門イレブンが対面する。やはり道場ということなのか、両者とも正座で座っている。
円堂は漫遊寺中キャプテン・影田巡に、エイリア学園のことを話した。
「――なるほど。お話はよくわかりました」
「それじゃあ、俺たちと一緒に戦ってくれるんだな?」
「……いえ」
まさかの拒否に円堂たちは目を見開く。
「私たちは戦うつもりはありません」
「戦うつもりがない?」
「はい。私たちがサッカーをしているのは、あくまで心と体を鍛えるため……争うためではないので。彼らには、私たちに戦う意志のないことを話して、お引き取りいただきます」
「お引き取り……?」
風丸と円堂はエイリア学園に対しての彼らの行動に驚くが、染岡は立ち上がる。