伝説のストライカーを探せ!
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「……しなかった、じゃなくて、できなかったんじゃないの?」
瑞貴がポツリと呟くと全員顔を向ける。
「あくまで可能性に過ぎないけど……監督がいないとか、チーム自体にはそれほどの実力を持っていなかったとか」
「なるほど。考えられるな」
「よーし! この目で確かめてやろうぜ! その吹雪って奴の実力を!」
それからキャラバンは北海道へ移動する。だが試合の疲れもあるせいか、選手のほとんどは眠っていた。
今回は一之瀬と土門の間に座っている瑞貴だが、同じように疲れて一之瀬の肩を借りて眠っている。まだ起きていた土門は瑞貴の頭を撫でると、前に座っている染岡に声をかける。
「なあ、伝説のエースストライカー・吹雪ってどんな奴だと思う?」
「うちのエースストライカーは豪炎寺に決まってるだろ!」
最初は敵視していた染岡が、いつしか豪炎寺を頼れるエースストライカーとして、ライバルとして、仲間として認めていた。だから瞳子が豪炎寺を追い出したことが気に入らなかった。
♪ピリリリ、ピリリリ♪
自分の携帯が鳴る音が聞こえた財前搭子はすぐに取った。
「あっ、角巣? ……えっ! パパが見つかった!?」
搭子の驚きの言葉で眠っていた雷門イレブンは目を覚ます。
総理大臣で搭子の父・財前宗助が見つかったということはニュースにもなっているはずなので、近くのサービスエリアに止め、春奈のパソコンでネット中継を見る。
〈謎の宇宙人たちにさらわれていた財前総理が解放され、無事に保護されました。しかし、この数日間どこにいたのかなどの詳細はあきらかになっていません〉
「よかったじゃない!」
「お父さんに会えますね!」
「東京には戻らないよ」
会えると喜ぶと思っていた秋と春奈だが、搭子はまったく逆のことを言ったのだ。
「あんな奴らは絶対許せない。だから、みんなと一緒にサッカーで戦う! 瑞貴、円堂、一緒に戦おう!」
「うん! 搭子ちゃんがいてくれて心強いよ」
「よし、地上最強のチームになろうぜ!」
拳をぶつけて笑い合う三人に、マネージャーたちは苦笑するしかなかった。
円堂はチラッと瑞貴を見ると、その視線の意味がわかった瑞貴は頷いて瞳子の元へ向かう。
「瞳子監督、お願いがあります」
「何かしら?」
「キャラバンを東京の国会議事堂へ向かわせてください。搭子ちゃんを財前総理と会わせてあげたいんです」
「構わないわ。彼女がキャラバンに参加するなら保護者の許可は必要だもの」
案外アッサリ了承したことに驚いたが同時にホッとする。搭子と話している円堂に顔を向けると向こうも気づき、瑞貴は笑顔で親指を立てた。
☆☆☆☆☆
次の日。キャラバンは国会議事堂前に止まり、秋は未だに眠っている搭子に呼びかける。
「起きて」
「ん……? えっ!?」
搭子は起き上がり、窓の外へ顔を向けると国会議事堂が見えた。
どうして、という表情で秋を見ると、秋は微笑んで搭子のうしろの席にいる円堂を見る。
「お父さんに会わせてやってくれって、円堂くんと瑞貴ちゃんが」
搭子も秋と同じように円堂を見ると、彼は大きな口を開けてまだ眠っている。そして窓の端で見えた軽く欠伸をしている瑞貴の姿を見る。
「わかったよ。円堂、瑞貴」
そのまま搭子は財前に会いにキャラバンから出て行く。その出口で瑞貴と目を合わすと微笑んで国会議事堂の中に入って行った。それを見送った瑞貴はキャラバンの中に入ると、円堂を起こそうと秋が声をかけたり体を揺さぶっている。
「まだ起きないの?」
「うん。瑞貴ちゃん、円堂くんを起こして」
「わかった。ほら守、起きて」
「ん~……母ちゃんあと5分……」
「……誰が母ちゃんだ。第一このことは自分が提案したことでしょうが。――起きんかい!」
ボカッ!
「イッテェ!」
容赦のない起こし方に秋は苦笑し、円堂は飛び上がらんばかりに起きる。状況を把握するために周りを見ると国会議事堂が見えたので、自分が東京にいるということがわかったようだ。
瑞貴がポツリと呟くと全員顔を向ける。
「あくまで可能性に過ぎないけど……監督がいないとか、チーム自体にはそれほどの実力を持っていなかったとか」
「なるほど。考えられるな」
「よーし! この目で確かめてやろうぜ! その吹雪って奴の実力を!」
それからキャラバンは北海道へ移動する。だが試合の疲れもあるせいか、選手のほとんどは眠っていた。
今回は一之瀬と土門の間に座っている瑞貴だが、同じように疲れて一之瀬の肩を借りて眠っている。まだ起きていた土門は瑞貴の頭を撫でると、前に座っている染岡に声をかける。
「なあ、伝説のエースストライカー・吹雪ってどんな奴だと思う?」
「うちのエースストライカーは豪炎寺に決まってるだろ!」
最初は敵視していた染岡が、いつしか豪炎寺を頼れるエースストライカーとして、ライバルとして、仲間として認めていた。だから瞳子が豪炎寺を追い出したことが気に入らなかった。
♪ピリリリ、ピリリリ♪
自分の携帯が鳴る音が聞こえた財前搭子はすぐに取った。
「あっ、角巣? ……えっ! パパが見つかった!?」
搭子の驚きの言葉で眠っていた雷門イレブンは目を覚ます。
総理大臣で搭子の父・財前宗助が見つかったということはニュースにもなっているはずなので、近くのサービスエリアに止め、春奈のパソコンでネット中継を見る。
〈謎の宇宙人たちにさらわれていた財前総理が解放され、無事に保護されました。しかし、この数日間どこにいたのかなどの詳細はあきらかになっていません〉
「よかったじゃない!」
「お父さんに会えますね!」
「東京には戻らないよ」
会えると喜ぶと思っていた秋と春奈だが、搭子はまったく逆のことを言ったのだ。
「あんな奴らは絶対許せない。だから、みんなと一緒にサッカーで戦う! 瑞貴、円堂、一緒に戦おう!」
「うん! 搭子ちゃんがいてくれて心強いよ」
「よし、地上最強のチームになろうぜ!」
拳をぶつけて笑い合う三人に、マネージャーたちは苦笑するしかなかった。
円堂はチラッと瑞貴を見ると、その視線の意味がわかった瑞貴は頷いて瞳子の元へ向かう。
「瞳子監督、お願いがあります」
「何かしら?」
「キャラバンを東京の国会議事堂へ向かわせてください。搭子ちゃんを財前総理と会わせてあげたいんです」
「構わないわ。彼女がキャラバンに参加するなら保護者の許可は必要だもの」
案外アッサリ了承したことに驚いたが同時にホッとする。搭子と話している円堂に顔を向けると向こうも気づき、瑞貴は笑顔で親指を立てた。
☆☆☆☆☆
次の日。キャラバンは国会議事堂前に止まり、秋は未だに眠っている搭子に呼びかける。
「起きて」
「ん……? えっ!?」
搭子は起き上がり、窓の外へ顔を向けると国会議事堂が見えた。
どうして、という表情で秋を見ると、秋は微笑んで搭子のうしろの席にいる円堂を見る。
「お父さんに会わせてやってくれって、円堂くんと瑞貴ちゃんが」
搭子も秋と同じように円堂を見ると、彼は大きな口を開けてまだ眠っている。そして窓の端で見えた軽く欠伸をしている瑞貴の姿を見る。
「わかったよ。円堂、瑞貴」
そのまま搭子は財前に会いにキャラバンから出て行く。その出口で瑞貴と目を合わすと微笑んで国会議事堂の中に入って行った。それを見送った瑞貴はキャラバンの中に入ると、円堂を起こそうと秋が声をかけたり体を揺さぶっている。
「まだ起きないの?」
「うん。瑞貴ちゃん、円堂くんを起こして」
「わかった。ほら守、起きて」
「ん~……母ちゃんあと5分……」
「……誰が母ちゃんだ。第一このことは自分が提案したことでしょうが。――起きんかい!」
ボカッ!
「イッテェ!」
容赦のない起こし方に秋は苦笑し、円堂は飛び上がらんばかりに起きる。状況を把握するために周りを見ると国会議事堂が見えたので、自分が東京にいるということがわかったようだ。