出撃! 雷門イレブン!!
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瑞貴たちは雷門中のサッカー部の部室へ向かう。そこも破壊されてフットボールフロンティアのポスターの切れ端やボールが散らばっていた。円堂は瓦礫の隙間から部室の中に入り、一つのボールを取って戻ってきた。
ガシャという物音が聞こえ、三人が振り向くとそこには豪炎寺がいた。別の方向を見れば音無春奈と鬼道有人もいる。
「やっぱりここにいた」
さらに別方向からも聞こえると、雷門夏未もいた。
「夏未さん……」
「めちゃくちゃとはわかっていても、気になるものね」
夏未は足元に落ちていたサッカー部の看板を拾うと、それについている埃を払う。秋も春奈も駆け寄ると夏未はだんだん悲しそうな顔をしていく。
「俺は、エイリア学園を許さない! サッカーは何かを壊したり、人を傷つけるためにやるんじゃない! 宇宙人に本当のサッカーが何か教えてやる!」
「うん。サッカーは仲間と一つになれる楽しいものだ! 私たちがそれを伝えよう!」
「俺もだ。やろう、円堂、瑞貴」
「俺もそのつもりでここに来た。もう一度奴らと戦おう。そして勝つんだ!」
瑞貴と円堂は豪炎寺と鬼道の顔を見て、さらにお互いの顔を見合わせて笑う。
「「よし、やろうぜ!」」
「――俺たちもやるぜ!」
その声に振り向くと、染岡や風丸、一之瀬や土門、栗松や壁山や目金、怪我をしたメンバー以外全員そろっている。
「まったくお前らは。相手は宇宙人だぞ? いつもの調子で『やろうぜ』はねぇだろうよ」
染岡の的確なツッコミに瑞貴と円堂はいつものように笑う。
「どんな相手でも一歩も引かない……それが円堂と瑞貴だよな。引かないぜ、俺も」
「雷門イレブンの新しい挑戦だね」
「入院しちまった、半田やマックスたちのためにもな!」
風丸も一之瀬も土門も瑞貴たちに賛同してくれる。
「うぅ……俺たちホントに宇宙人と戦うでヤンスね!」
「ううぅぅ……」
「なんだ? またトイレか?」
「こ、これは武者奮いっス! お、俺だって雷門イレブンっス。やるっス!」
「フーム。宇宙人に勝利するとなると、これは歴史に残りますねぇ……。僕も力をお貸ししましょう!」
栗松も壁山も目金も決意してくれた。……目金は少し邪念も入っているようだが。
「そうだ! やらねばならん!」
そう叫んだのは響木正剛で隣には火来伸蔵もいる。みんなは二人の登場に驚いた。
「着いてきなさい」
そうして二人に着いていくと、着いた場所はイナビカリ修練場だった。
「そうか! 次のエイリア学園との対戦に向けて特訓するんですね!」
「いや……」
響木は円堂の言葉を否定して、さらに中へみんなを案内するとエレベータに乗り込んだ。
不安を持つ者もいるがエレベータは止まった。そして扉が開くと見たこともない部屋にみんなは驚く。さらに大きな画面を前に人影が見えた。そこにいたのは――。
「理事長!」
夏未の父であり雷門中の理事長である、雷門総一郎だ。
「君たちだけでも無事でよかった……。もはや一刻の猶予もない。奴らはこれからも破壊活動を続けることだろう。なんとしても新たな仲間を集め、地上最強のサッカーチームを作らねばならんのだ!」
「新たな仲間……」
「地上最強のサッカーチーム……」
瑞貴と円堂が総一郎の言葉を復唱すると鬼道が瑞貴を、豪炎寺が円堂の肩をポンと叩きうしろへ向くように促して二人は振り向くと、ニッと笑う。
「理事長、俺たちにやらせてください! 俺たちがやります!」
「みんな、やろうよ。日本一の次は……」
「「宇宙一だ!」」
「「「「「オウッ!!」」」」」
瑞貴と円堂が人差し指を高らかに上げると、他のみんなも人差し指を上げたりニヤッと笑っていた。大人たちは彼らの勇気に嬉しく思う。