合宿やろうぜ!
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「ほら、守も早く荷物を置いて寝る場所を決めて。じゃないと余った場所になっちゃうよ」
「ああ。瑞貴はもう決めたのか?」
「うん。あそこにね」
瑞貴は自分の荷物が置いてある寝床を指差す。
「「「「瑞貴さん/先輩、助けて~!」」」」
「まったく、もう。はいはい」
一年生の叫び声が聞こえたので、そろそろ助けてやるかと足を運んだ。その場に残った円堂はコッソリと瑞貴の隣の寝床に荷物を置いた。
――夕食は定番のカレーライス。役割分担をして調理を開始することにした。
「スゴーい! 豪炎寺先輩って料理もできるんですねー!」
「よく妹に作ってやってたからな」
豪炎寺の手際の良さに春奈は感心する。
「ダメですよ先輩! ちゃんと角を落とさなきゃ。じゃないと煮崩れするんですから!」
「いーだろ別に」
「ダメです! いくら先輩でもそれだけは譲れません!」
少林寺は土門にジャガイモを切りかたに注意をする。
「うぅ…うぅぅ……。染みるで、ヤンス……」
タマネギの作用で目に涙が溜まる栗松は、隣で黙々と切り続ける鬼道を見る。
「やっぱりそれやると、涙が出ないでヤンスかね?」
「まあな」
「ホラ」
宍戸が渡したのは水中用のゴーグル。見れば壁山も少林寺もつけていた。
「瑞貴さんもよかったら……えっ?」
壁山が瑞貴にも渡そうとすれば、瑞貴は平気そうにトトトとリズミカルにタマネギを切っていた。しかも速いし切ったタマネギの厚さは全部同じだった。
「瑞貴さんは目に染みないでヤンスか?」
「いつも家でやってるからね。慣れたらこれぐらいどうってことないよ」
分担されたタマネギを誰よりも早く切り終わった瑞貴に、一年組と鬼道が尊敬の眼差しで見ていたことを本人は知らない。
瑞貴はチラッと円堂を見ると、円堂は離れた場所で特訓ノートを読んでいた。
「ここがポイント、あとはヘソと尻! あぁ! もうどうすりゃできんだよ!」
「コラコラ。一人だけサボらないの」
円堂が顔を振り向くと、そこには腰に両手を当てる瑞貴の姿があった。
『君たちは彼女の正体を知らないだろう?』
脳裏に浮かんだアフロディの言葉。それが気になってしょうがない。
(瑞貴はいったい何者なんだ? まだ俺たちに隠していることがあるのか?)
「守?」
「あ、ああ。すまない。すぐ行くよ」
円堂はノートを閉じてみんなの元へ向かったが、その顔はいつもとは違っていた。
それからもうすぐカレーが出来始める頃、壁山がトントンと指で半田の肩を叩いた。
「なんだよさっきから!」
「だから、トイレ……」
「トイレ? だったら行けばいいだろ」
「ひ、一人でですかぁ?」
「ハァ!? 一人でって当たり前――」
「だって、オバケとか出たら!」
「オバ…ってお前いくつだよ! そんなオバケなんてなぁ――」
「あの~……」
壁山と半田がそんなやりとりをしていると、目まで長い髪で隠された男が現れた。
「「うわあ!! 出た/っス~~!!」」
普段ではありえないのに、恐怖心のせいか半田は壁山を持ち上げた。
「俺でよかったら付き合うけど」
「「えっ?」」
「なんだ影野さんスか。びっくりしたっス」
「いいから、早く、降りろ~!」
我に返って重さを感じた半田は沈みかける前に壁山に降りるように言った。
「じゃあ私も行くよ」
実際瑞貴もオバケは苦手なのだが原作を知っているので平気で申し出たのだ。
「瑞貴さんがキレたらオバケも恐れて逃げ出すっス!」
「どういう意味よそれ」
「な、なんでもないっス!」
瑞貴が思いっきり睨むと、壁山はビビッて謝ってきた。
それから懐中電灯を持つ影野を先頭にして廊下を歩く。ちなみに壁山は瑞貴を盾にして怯えていた。とはいえさすがの瑞貴も夜の学校は不気味なので顔を引き攣らせている。
「大丈夫ですか~? 何も出ないっスか~?」
「落ち着いて塀吾郎。肩を強くつかまないでよ」
逆に何か出ないと心配すると本当に出そうだ。すると壁山は急に瑞貴の肩から手を離し、うしろを振り向いて何か注意深そうに見ている。
「ああ。瑞貴はもう決めたのか?」
「うん。あそこにね」
瑞貴は自分の荷物が置いてある寝床を指差す。
「「「「瑞貴さん/先輩、助けて~!」」」」
「まったく、もう。はいはい」
一年生の叫び声が聞こえたので、そろそろ助けてやるかと足を運んだ。その場に残った円堂はコッソリと瑞貴の隣の寝床に荷物を置いた。
――夕食は定番のカレーライス。役割分担をして調理を開始することにした。
「スゴーい! 豪炎寺先輩って料理もできるんですねー!」
「よく妹に作ってやってたからな」
豪炎寺の手際の良さに春奈は感心する。
「ダメですよ先輩! ちゃんと角を落とさなきゃ。じゃないと煮崩れするんですから!」
「いーだろ別に」
「ダメです! いくら先輩でもそれだけは譲れません!」
少林寺は土門にジャガイモを切りかたに注意をする。
「うぅ…うぅぅ……。染みるで、ヤンス……」
タマネギの作用で目に涙が溜まる栗松は、隣で黙々と切り続ける鬼道を見る。
「やっぱりそれやると、涙が出ないでヤンスかね?」
「まあな」
「ホラ」
宍戸が渡したのは水中用のゴーグル。見れば壁山も少林寺もつけていた。
「瑞貴さんもよかったら……えっ?」
壁山が瑞貴にも渡そうとすれば、瑞貴は平気そうにトトトとリズミカルにタマネギを切っていた。しかも速いし切ったタマネギの厚さは全部同じだった。
「瑞貴さんは目に染みないでヤンスか?」
「いつも家でやってるからね。慣れたらこれぐらいどうってことないよ」
分担されたタマネギを誰よりも早く切り終わった瑞貴に、一年組と鬼道が尊敬の眼差しで見ていたことを本人は知らない。
瑞貴はチラッと円堂を見ると、円堂は離れた場所で特訓ノートを読んでいた。
「ここがポイント、あとはヘソと尻! あぁ! もうどうすりゃできんだよ!」
「コラコラ。一人だけサボらないの」
円堂が顔を振り向くと、そこには腰に両手を当てる瑞貴の姿があった。
『君たちは彼女の正体を知らないだろう?』
脳裏に浮かんだアフロディの言葉。それが気になってしょうがない。
(瑞貴はいったい何者なんだ? まだ俺たちに隠していることがあるのか?)
「守?」
「あ、ああ。すまない。すぐ行くよ」
円堂はノートを閉じてみんなの元へ向かったが、その顔はいつもとは違っていた。
それからもうすぐカレーが出来始める頃、壁山がトントンと指で半田の肩を叩いた。
「なんだよさっきから!」
「だから、トイレ……」
「トイレ? だったら行けばいいだろ」
「ひ、一人でですかぁ?」
「ハァ!? 一人でって当たり前――」
「だって、オバケとか出たら!」
「オバ…ってお前いくつだよ! そんなオバケなんてなぁ――」
「あの~……」
壁山と半田がそんなやりとりをしていると、目まで長い髪で隠された男が現れた。
「「うわあ!! 出た/っス~~!!」」
普段ではありえないのに、恐怖心のせいか半田は壁山を持ち上げた。
「俺でよかったら付き合うけど」
「「えっ?」」
「なんだ影野さんスか。びっくりしたっス」
「いいから、早く、降りろ~!」
我に返って重さを感じた半田は沈みかける前に壁山に降りるように言った。
「じゃあ私も行くよ」
実際瑞貴もオバケは苦手なのだが原作を知っているので平気で申し出たのだ。
「瑞貴さんがキレたらオバケも恐れて逃げ出すっス!」
「どういう意味よそれ」
「な、なんでもないっス!」
瑞貴が思いっきり睨むと、壁山はビビッて謝ってきた。
それから懐中電灯を持つ影野を先頭にして廊下を歩く。ちなみに壁山は瑞貴を盾にして怯えていた。とはいえさすがの瑞貴も夜の学校は不気味なので顔を引き攣らせている。
「大丈夫ですか~? 何も出ないっスか~?」
「落ち着いて塀吾郎。肩を強くつかまないでよ」
逆に何か出ないと心配すると本当に出そうだ。すると壁山は急に瑞貴の肩から手を離し、うしろを振り向いて何か注意深そうに見ている。