合宿やろうぜ!
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前回、世宇子のアフロディが雷門中にやってきた。彼は神である自分たちに勝つのは不可能だと、井上瑞貴は雷門にいるべき存在ではないと言った。
円堂守はイナビカリ修練場で体を痛めつけるかのように何度も特訓をする。
(何が絶対に不可能だ……そんなことあるもんか! マジン・ザ・ハンドは必ず完成させてやる! そして瑞貴は絶対に俺が守るんだ!)
マシンが作動してボールが撃ち出されると円堂は手を前に出す。
「マジン・ザ・ハンド!」
しかし何も起こらずに円堂の体にぶつかってしまった。
瑞貴や豪炎寺修也や鬼道有人は真剣な表情をして円堂の様子を見て、アフロディの圧倒的な力に自身を失くした一年組と目金欠流が落ち込んでいる。
「ほらほら。俺たちも練習だ!」
「座ってたって点は取れないぞ」
「それはそうでヤンスが……」
「相手が相手ですからねぇ……」
「だから練習するんだろ」
土門飛鳥や風丸一郎太や半田真一や松野空介は、勝とうという気持ちはあった。その間にも特訓している円堂の体にボールがぶつかる。
「円堂くん!」
「来るな!」
駆け出そうとした木野秋を円堂は制し、秋も思わず足を止めた。
「みんな集まれ!」
響木正剛が声をかけると全員響木と雷門夏未の前に立つ。そして響木の口から放たれた言葉とは――。
「合宿……?」
「ああ。学校に泊まってみんなでメシでも作ってな」
「えっ!?」
「許可は、私が取っておきました」
円堂は驚くが、まだ子供らしさがある一年組は顔を綻ばせていた。
「合宿かぁ」
「そういえば、俺たち合宿なんかしたことなかったもんな」
「学校に泊まれるなんてなんか楽しそうでヤンスね」
「――待ってください、監督」
笑い合う一年組の中、円堂は重い声で響木に声をかけた。その体は怒りのせいか、または他のせいか震えている。
「メシでも作るって…そんなノンキなことを言ってる場合じゃ……世宇子との試合は明後日なんですよ。それまでマジン・ザ・ハンドを完成させないと……瑞貴もあいつらに……」
「――できるのか?」
響木の問いかけに円堂は目を見開き少し迷ったような顔をする。
「今の練習で、必殺技を完成させることが」
「だ、だから! それはやってみないと――」
「ムリだ」
「えっ……ムリ?」
迷いもなく響木は答えた。今まで練習をしたおかげで様々な必殺技を編み出すことができたが、響木はそれを否定する。
「マジン・ザ・ハンドは、大介さんが血の滲むような努力で作り上げた幻の必殺技……。闇雲に練習して完成するほど甘い技ではない。それに今のお前は必殺技のことで頭が凝り固まっている。そんな状態で完成させることは不可能だ」
円堂は自覚しているのか、響木から顔を反らした。
「確かに、一度マジン・ザ・ハンドのことを忘れてみるのもいいかもしれないな」
鬼道が言うと一之瀬も一歩前に出る。
「俺も賛成だな。アメリカでも言うしさ、『ゴキブリを取るとき以外は急ぐな』って」
「ゴキブリ? それって『ノミを取るとき以外は急ぐな』じゃなかった?」
「えっ……あっ……そ、そうとも言うよね。ハハハッ」
「一哉、そうしか言わないから」
秋と瑞貴の正確なツッコミに一之瀬は誤魔化すように笑った。
「それじゃあ、合宿ということで決まりね」
「みんな用意をして五時に集合だ」
「「「「はーい!!」」」」
元気よく挨拶する一年組と少し楽しみなのか笑い合う二年組。その中で円堂はずっと顔を顰めていた。
円堂守はイナビカリ修練場で体を痛めつけるかのように何度も特訓をする。
(何が絶対に不可能だ……そんなことあるもんか! マジン・ザ・ハンドは必ず完成させてやる! そして瑞貴は絶対に俺が守るんだ!)
マシンが作動してボールが撃ち出されると円堂は手を前に出す。
「マジン・ザ・ハンド!」
しかし何も起こらずに円堂の体にぶつかってしまった。
瑞貴や豪炎寺修也や鬼道有人は真剣な表情をして円堂の様子を見て、アフロディの圧倒的な力に自身を失くした一年組と目金欠流が落ち込んでいる。
「ほらほら。俺たちも練習だ!」
「座ってたって点は取れないぞ」
「それはそうでヤンスが……」
「相手が相手ですからねぇ……」
「だから練習するんだろ」
土門飛鳥や風丸一郎太や半田真一や松野空介は、勝とうという気持ちはあった。その間にも特訓している円堂の体にボールがぶつかる。
「円堂くん!」
「来るな!」
駆け出そうとした木野秋を円堂は制し、秋も思わず足を止めた。
「みんな集まれ!」
響木正剛が声をかけると全員響木と雷門夏未の前に立つ。そして響木の口から放たれた言葉とは――。
「合宿……?」
「ああ。学校に泊まってみんなでメシでも作ってな」
「えっ!?」
「許可は、私が取っておきました」
円堂は驚くが、まだ子供らしさがある一年組は顔を綻ばせていた。
「合宿かぁ」
「そういえば、俺たち合宿なんかしたことなかったもんな」
「学校に泊まれるなんてなんか楽しそうでヤンスね」
「――待ってください、監督」
笑い合う一年組の中、円堂は重い声で響木に声をかけた。その体は怒りのせいか、または他のせいか震えている。
「メシでも作るって…そんなノンキなことを言ってる場合じゃ……世宇子との試合は明後日なんですよ。それまでマジン・ザ・ハンドを完成させないと……瑞貴もあいつらに……」
「――できるのか?」
響木の問いかけに円堂は目を見開き少し迷ったような顔をする。
「今の練習で、必殺技を完成させることが」
「だ、だから! それはやってみないと――」
「ムリだ」
「えっ……ムリ?」
迷いもなく響木は答えた。今まで練習をしたおかげで様々な必殺技を編み出すことができたが、響木はそれを否定する。
「マジン・ザ・ハンドは、大介さんが血の滲むような努力で作り上げた幻の必殺技……。闇雲に練習して完成するほど甘い技ではない。それに今のお前は必殺技のことで頭が凝り固まっている。そんな状態で完成させることは不可能だ」
円堂は自覚しているのか、響木から顔を反らした。
「確かに、一度マジン・ザ・ハンドのことを忘れてみるのもいいかもしれないな」
鬼道が言うと一之瀬も一歩前に出る。
「俺も賛成だな。アメリカでも言うしさ、『ゴキブリを取るとき以外は急ぐな』って」
「ゴキブリ? それって『ノミを取るとき以外は急ぐな』じゃなかった?」
「えっ……あっ……そ、そうとも言うよね。ハハハッ」
「一哉、そうしか言わないから」
秋と瑞貴の正確なツッコミに一之瀬は誤魔化すように笑った。
「それじゃあ、合宿ということで決まりね」
「みんな用意をして五時に集合だ」
「「「「はーい!!」」」」
元気よく挨拶する一年組と少し楽しみなのか笑い合う二年組。その中で円堂はずっと顔を顰めていた。