神の挑戦状!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それからとある中学校との練習試合で、両者とも激しい攻防を繰り広げて0対0のまま試合が進んでいった。
『選手交代!』
すると監督は選手交代を申し出た。ベンチから出たのは瑞貴だった。これには仲間も相手選手も驚き、瑞貴は緊張したがサッカーが好きということと、試合に出れた喜びが強かったので、誰もが驚くほどのプレーを繰り広げ、相手から1点を奪った。
……これが引き金になったのか次の日から瑞貴のいじめは始まった。女子に点を決められたことに悔しかったのか、サッカー部を中心として瑞貴に悪口を言ってきたり、練習中にわざとボールを当てるなどの繰り返しだ。
『お前のせいで俺がレギュラーを落とされたんだぞ!』
『一回試合に出られたからって調子のんな!』
『監督に媚売って試合に出たらしいよ』
『うっそー! 最悪ー』
『女なんかがサッカーするんじゃねぇ!』
さらに全校に広がってありえないことまで噂になり学校中が瑞貴をいじめ出した。そしてついに瑞貴はサッカー部を退部することになった。
「それからサッカーのせいでこんな目にあった、なんて思い始めちゃってね。私はサッカーをやめることにした。頭ではサッカーは悪くないとわかっていても、心がそれを拒絶した」
「瑞貴……」
彼女の表情を見た円堂は、そのときどれほど辛い思いをしたのか伝わってきた。
「ヒドいでヤンス!」
「瑞貴さんの実力は本物っス!」
「ありがとう。でもね、犯人はちゃんとわかったんだ」
犯人はなんと自分の部の監督だった。練習試合のあと、相手チームの会話を偶然聞いてしまったのだ。
『他の奴らはうまく押さえられたのに、あの女子だけ飛び抜けてうまいなんてありえなくね?』
『実はあの監督が個人指導でもしてたんじゃねぇか? あの女子、顔は可愛いほうだし』
『ってことは、あの監督ロリコンかよー!』
考えれば『女子に負けた言い訳』と捉えられるが、監督のプライドが傷ついたらしく、その後の部活で瑞貴がいない隙に『瑞貴に媚びを売られて一軍にさせるしかなかった』と部のキャプテンにこぼすように言ったのだ。
一年の瑞貴と何年も前から監督をやってる彼、どちらをとるかと聞かれれば長年の信頼の差で自然と監督を取った。そして監督の思惑通りキャプテンは他の選手に伝え、さらに学校中に伝わったのだ。
「なんて卑劣な奴らだ……!」
「だが、どうしてそれがわかったんだ? お前が突き止めたのか?」
「ううん。突き止めたのは――私の親友の加藤綾香ちゃん」
瑞貴のいじめの原因に疑問に思い、独自に調べて学校に証拠を提出した。ヘタをすれば自分にも火の粉が来るのにと瑞貴が言えば、綾香はニコッと笑った。
『だって瑞貴は何も悪いことしてないじゃん。その実力は努力の賜物。それに私たちを出会わせてくれたサッカーへの侮辱行為じゃん!』
真っ直ぐな目と笑顔で言った加藤綾香の姿は、今でもハッキリ覚えている。
そして監督は辞めさせられ、真実を知ったサッカー部は瑞貴に謝罪して部に戻るよう説得したが、当然瑞貴は部に戻ることはなかった。
「彼女のおかげで、今は心からサッカーがやりたい、サッカーが大好きって思える。この間その出来事が夢になって出てきたから、メンタル面が弱くなっちゃったみたい。心配かけてごめんね」
「瑞貴」
瑞貴の前に出た円堂は手をギュッと握る。
「話してくれてありがとうな。そして、俺たちはお前のことを裏切ったりしない。絶対だ」
「「「「「ああ/うん/はい/っス!!」」」」」
ニカッと笑う円堂に同意してくれる仲間たち。瑞貴は目を見開き、瞳を潤ませてながらもニコッと笑う。
「ありがとう……!」
――グラウンドに移動して練習を始めることになり、円堂をキーパーにして鬼道と一之瀬、豪炎寺と染岡、そして瑞貴がその前に立つ。
「よし!」
円堂が深呼吸をして構えると、それを確認した五人は一気に走り出す。
「ドラゴン……」
「トルネード!」
「「ツインブースト!」」
「シューティングアロー!」
三つのシュートがゴールに襲い掛かるとき、円堂の前に突然人が現れた。その人物は一つのボールを蹴り返し、残りの二つのボールはその手に治まった。
「スッゲ――ッ!! ドラゴントルネードとツインブーストとシューティングアローを止めるなんて! お前、スゴいキーパーだな!」
「いや、私はキーパーではない。我がチームのキーパーなら、こんなもの指一本で止めて見せるだろうね」
「そのチームというのは世宇子中のことだろう。――アフロディ」
「「「「「ええっ!?」」」」」
鬼道から発せられたチーム名に全員が驚いた。決勝戦で戦う相手がここにいるのだから。
『選手交代!』
すると監督は選手交代を申し出た。ベンチから出たのは瑞貴だった。これには仲間も相手選手も驚き、瑞貴は緊張したがサッカーが好きということと、試合に出れた喜びが強かったので、誰もが驚くほどのプレーを繰り広げ、相手から1点を奪った。
……これが引き金になったのか次の日から瑞貴のいじめは始まった。女子に点を決められたことに悔しかったのか、サッカー部を中心として瑞貴に悪口を言ってきたり、練習中にわざとボールを当てるなどの繰り返しだ。
『お前のせいで俺がレギュラーを落とされたんだぞ!』
『一回試合に出られたからって調子のんな!』
『監督に媚売って試合に出たらしいよ』
『うっそー! 最悪ー』
『女なんかがサッカーするんじゃねぇ!』
さらに全校に広がってありえないことまで噂になり学校中が瑞貴をいじめ出した。そしてついに瑞貴はサッカー部を退部することになった。
「それからサッカーのせいでこんな目にあった、なんて思い始めちゃってね。私はサッカーをやめることにした。頭ではサッカーは悪くないとわかっていても、心がそれを拒絶した」
「瑞貴……」
彼女の表情を見た円堂は、そのときどれほど辛い思いをしたのか伝わってきた。
「ヒドいでヤンス!」
「瑞貴さんの実力は本物っス!」
「ありがとう。でもね、犯人はちゃんとわかったんだ」
犯人はなんと自分の部の監督だった。練習試合のあと、相手チームの会話を偶然聞いてしまったのだ。
『他の奴らはうまく押さえられたのに、あの女子だけ飛び抜けてうまいなんてありえなくね?』
『実はあの監督が個人指導でもしてたんじゃねぇか? あの女子、顔は可愛いほうだし』
『ってことは、あの監督ロリコンかよー!』
考えれば『女子に負けた言い訳』と捉えられるが、監督のプライドが傷ついたらしく、その後の部活で瑞貴がいない隙に『瑞貴に媚びを売られて一軍にさせるしかなかった』と部のキャプテンにこぼすように言ったのだ。
一年の瑞貴と何年も前から監督をやってる彼、どちらをとるかと聞かれれば長年の信頼の差で自然と監督を取った。そして監督の思惑通りキャプテンは他の選手に伝え、さらに学校中に伝わったのだ。
「なんて卑劣な奴らだ……!」
「だが、どうしてそれがわかったんだ? お前が突き止めたのか?」
「ううん。突き止めたのは――私の親友の加藤綾香ちゃん」
瑞貴のいじめの原因に疑問に思い、独自に調べて学校に証拠を提出した。ヘタをすれば自分にも火の粉が来るのにと瑞貴が言えば、綾香はニコッと笑った。
『だって瑞貴は何も悪いことしてないじゃん。その実力は努力の賜物。それに私たちを出会わせてくれたサッカーへの侮辱行為じゃん!』
真っ直ぐな目と笑顔で言った加藤綾香の姿は、今でもハッキリ覚えている。
そして監督は辞めさせられ、真実を知ったサッカー部は瑞貴に謝罪して部に戻るよう説得したが、当然瑞貴は部に戻ることはなかった。
「彼女のおかげで、今は心からサッカーがやりたい、サッカーが大好きって思える。この間その出来事が夢になって出てきたから、メンタル面が弱くなっちゃったみたい。心配かけてごめんね」
「瑞貴」
瑞貴の前に出た円堂は手をギュッと握る。
「話してくれてありがとうな。そして、俺たちはお前のことを裏切ったりしない。絶対だ」
「「「「「ああ/うん/はい/っス!!」」」」」
ニカッと笑う円堂に同意してくれる仲間たち。瑞貴は目を見開き、瞳を潤ませてながらもニコッと笑う。
「ありがとう……!」
――グラウンドに移動して練習を始めることになり、円堂をキーパーにして鬼道と一之瀬、豪炎寺と染岡、そして瑞貴がその前に立つ。
「よし!」
円堂が深呼吸をして構えると、それを確認した五人は一気に走り出す。
「ドラゴン……」
「トルネード!」
「「ツインブースト!」」
「シューティングアロー!」
三つのシュートがゴールに襲い掛かるとき、円堂の前に突然人が現れた。その人物は一つのボールを蹴り返し、残りの二つのボールはその手に治まった。
「スッゲ――ッ!! ドラゴントルネードとツインブーストとシューティングアローを止めるなんて! お前、スゴいキーパーだな!」
「いや、私はキーパーではない。我がチームのキーパーなら、こんなもの指一本で止めて見せるだろうね」
「そのチームというのは世宇子中のことだろう。――アフロディ」
「「「「「ええっ!?」」」」」
鬼道から発せられたチーム名に全員が驚いた。決勝戦で戦う相手がここにいるのだから。