ゴッドハンドを超えろ!
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「私、先に行くね」
そう言って瑞貴も校舎の中へ向かった。円堂と同じくらい明るい瑞貴の様子にもみんなは驚くばかりだ。
「一之瀬、瑞貴の奴どうしたんだ?」
「わからない。いつもの朝のランニングも、今日はやらなかったみたいだし……」
キャプテンと副キャプテンの二人はおかしかった。円堂は授業中に先生に当てられても気づかないし、瑞貴も壁に顔をぶつかってしまうくらいボーッとしていた。同じクラスの秋と豪炎寺と風丸は特に一緒にいるので心配で仕方なかった。
――それから部活の時間になると、一之瀬と土門飛鳥は慌てながら部室に着いた。
「ごめん! 遅くなった!」
ズーン――……。
部室に入った二人が目にしたのは、円堂と瑞貴と豪炎寺と鬼道がノートが置いてある一つの机を囲って重苦しい雰囲気を漂わせていた。
「うわっ、珍しい空気だな……」
「練習は?」
「竜吾と一郎太に任せてる」
「一之瀬から聞いたぞ。だいぶ根が深そうだな。ゴッドハンドのこと」
ゴンッ!
「うわっ! ホントに深いな……」
円堂はノートごと机に顔を突っ伏し、その様子に言った本人の土門は若干引いた。
「鬼道、瑞貴。雷門で世宇子の力を目の当たりにしているのはお前たちだけだ。奴らのシュートにゴッドハンドが通用すると思うか?」
「わからない、としか言えない。今はな。世宇子の力だって俺は完全に把握しているわけじゃない」
帝国対世宇子の試合では鬼道はベンチにいるだけで、彼らと直接対決したわけじゃなかった。
「ただ――世宇子のシュートは武方三兄弟のトライアングルZより遥かに強く恐ろしい。それだけはハッキリと言える」
「その恐ろしいシュートを止める自信がない。そういうことか……。瑞貴はどう思う?」
一之瀬は瑞貴に声をかけると、彼女も真剣な表情をしていた。瑞貴は観客席にいたので鬼道より遠目からだが、世宇子の力は実際に見た。
「正直言ったらゴッドハンドじゃ止められない」
トライアングルZも栗松鉄平と壁山塀吾郎に支えられて、やっと止められたくらいだ。それ以上に力がある世宇子のシュートを円堂一人じゃ止めるのはムリだ。だからといって壁山と栗松も一緒で止められるとも限らない。
「……昨日は栗松と壁山に支えられてどうにか止めることができたけど、きっと世宇子戦は今までにない激しい試合になる。壁山たちだって俺のフォローにばかり入ってはいられないよ」
「確かに。いつも三人でキーパーをやるわけにはいかないよな」
「このままじゃキャプテンとしてもキーパーとしても、俺、全然ダメだ」
「それは? お前のおじいさんの特訓ノートは。ゴッドハンドよりもスゴいキーパー技のヒントはないのか?」
円堂がノートを広げる。その横から覗き込んだ一之瀬は初めて見る特訓ノートに驚いた。
そう言って瑞貴も校舎の中へ向かった。円堂と同じくらい明るい瑞貴の様子にもみんなは驚くばかりだ。
「一之瀬、瑞貴の奴どうしたんだ?」
「わからない。いつもの朝のランニングも、今日はやらなかったみたいだし……」
キャプテンと副キャプテンの二人はおかしかった。円堂は授業中に先生に当てられても気づかないし、瑞貴も壁に顔をぶつかってしまうくらいボーッとしていた。同じクラスの秋と豪炎寺と風丸は特に一緒にいるので心配で仕方なかった。
――それから部活の時間になると、一之瀬と土門飛鳥は慌てながら部室に着いた。
「ごめん! 遅くなった!」
ズーン――……。
部室に入った二人が目にしたのは、円堂と瑞貴と豪炎寺と鬼道がノートが置いてある一つの机を囲って重苦しい雰囲気を漂わせていた。
「うわっ、珍しい空気だな……」
「練習は?」
「竜吾と一郎太に任せてる」
「一之瀬から聞いたぞ。だいぶ根が深そうだな。ゴッドハンドのこと」
ゴンッ!
「うわっ! ホントに深いな……」
円堂はノートごと机に顔を突っ伏し、その様子に言った本人の土門は若干引いた。
「鬼道、瑞貴。雷門で世宇子の力を目の当たりにしているのはお前たちだけだ。奴らのシュートにゴッドハンドが通用すると思うか?」
「わからない、としか言えない。今はな。世宇子の力だって俺は完全に把握しているわけじゃない」
帝国対世宇子の試合では鬼道はベンチにいるだけで、彼らと直接対決したわけじゃなかった。
「ただ――世宇子のシュートは武方三兄弟のトライアングルZより遥かに強く恐ろしい。それだけはハッキリと言える」
「その恐ろしいシュートを止める自信がない。そういうことか……。瑞貴はどう思う?」
一之瀬は瑞貴に声をかけると、彼女も真剣な表情をしていた。瑞貴は観客席にいたので鬼道より遠目からだが、世宇子の力は実際に見た。
「正直言ったらゴッドハンドじゃ止められない」
トライアングルZも栗松鉄平と壁山塀吾郎に支えられて、やっと止められたくらいだ。それ以上に力がある世宇子のシュートを円堂一人じゃ止めるのはムリだ。だからといって壁山と栗松も一緒で止められるとも限らない。
「……昨日は栗松と壁山に支えられてどうにか止めることができたけど、きっと世宇子戦は今までにない激しい試合になる。壁山たちだって俺のフォローにばかり入ってはいられないよ」
「確かに。いつも三人でキーパーをやるわけにはいかないよな」
「このままじゃキャプテンとしてもキーパーとしても、俺、全然ダメだ」
「それは? お前のおじいさんの特訓ノートは。ゴッドハンドよりもスゴいキーパー技のヒントはないのか?」
円堂がノートを広げる。その横から覗き込んだ一之瀬は初めて見る特訓ノートに驚いた。