必殺のトライアングルZ!
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先日アメリカから来た一之瀬一哉をチームに加え、雷門中サッカー部は準決勝をがんばろうと意気込んでいたが、サッカー部の部室は重苦しい雰囲気に包まれていた。
「ハァ~。よりによって木戸川清修と準決勝とはなぁ~……」
「修也が前にいた学校だもんね。まああそこはサッカーの名門だから勝ち進んでもおかしくはないけど……」
「もし俺が転校して違うチームに入ったとして雷門中と戦うときがあったとしたら、やっぱりやだなぁ……」
「どこが相手だろうと関係ない。サッカーはサッカーだ」
円堂守と井上瑞貴と染岡竜吾は豪炎寺修也が前に通っていた学校と対戦することになって心境が穏やかではなかった。しかしスパイクの靴紐を直していた豪炎寺は椅子から立ち上がり、そう言って部室から出て行った。
「そうだな! サッカーはサッカーだ!」
「ここまで勝ち進んできた以上、引き下がるわけにはいかないもんね!」
円堂と瑞貴はやる気を取り戻し、豪炎寺に続いて部室を出た。そして準決勝に向けて練習を始める。
「有人!」
円堂がいるゴールに向けて走る鬼道有人のそばに瑞貴がボールを送る。
「よしっ。ダイレクトで裏に通してシュートだ! いくぞ!」
鬼道はボールを取って一之瀬にパスを送る。シュートを防ごうと土門飛鳥が一之瀬の前に立ちはだかると一之瀬がループを仕掛ける。円堂はそれに反応して取ろうと勢いよくジャンプしたが、それはシュートではなくパスであり、染岡が前に出た。
「ヤバい、染岡か! クッソー!」
円堂はすぐに体勢を立て直して逆方向にジャンプすると、染岡のシュートが己の手を弾いてゴールに入った。
「やったー!」
「OK。ナイスシュートだ」
「それより今のダイレクト! バッチリだったぜ!」
「やっぱりスゴいや。一之瀬のボールコントロールは」
「サンキュ」
土門が褒めると一之瀬はお決まりのポーズをする。
「よーし! この調子でどんどん精度を上げていこうぜ!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
それからしばらく練習を続け、休憩時間になり木野秋と音無春奈からドリンクとタオルを受け取る。
「ちょっと聞いて!」
第三者の声に全員が振り向くと、現れたのは同じマネージャーの雷門夏未だった。
「Aブロック、準決勝の結果が届いたわ。決勝進出は――世宇子中よ!」
「世宇子中か……」
「やはり来たか……」
円堂と鬼道が全員の心境を代表するように呟く。帝国学園からも圧倒的に勝利し、ここまで勝ち進んできた強い実力を持つチームだ。
「有人、決勝ではもう一度世宇子中と戦うんでしょ? 準決勝は絶対に負けられないね!」
「ああ! もちろんだ!」
「「よーしみんな! がんばろうぜ!」」
「「「「「オウッ!!」」」」」
☆☆☆☆☆
部活も終えて制服に着替えた瑞貴と円堂と鬼道と豪炎寺は、近くの公園で鬼道のデータを元に木戸川戦へ向けて作戦会議をしていた。
「円堂は守備の確認を徹底してくれ。相手はオフェンス重視で攻めてくるはずだ」
「オウッ。ディフェンスは忙しくなりそうだな~。燃えてきたぜ!」
「こちらの攻撃はカウンター主体になるだろうな……。瑞貴、豪炎寺、攻守の切り替えのタイミングに注意してくれ」
「OK!」
「ああ……」
元気よく返事をした瑞貴と違い、豪炎寺の返事には活気がなかった。
「よーし、作戦会議は一端休憩だ! 来いよ!」
「ちょ、守!?」
「おい! どこに行く気だ!」
円堂はそう言って駆け出したので瑞貴も慌てて追いかけ、鬼道も声をかけるが円堂は何も言わずに走って行く。残った二人もとりあえずそれに続いた。
――円堂を追って着いた場所は、商店街にある駄菓子屋だった。
「ここだよ」
「二人とも、来たことないの?」
「「ああ……」」
お坊ちゃま二人組はあまり縁がないのだろう。目をパチクリさせている。
「ハァ~。よりによって木戸川清修と準決勝とはなぁ~……」
「修也が前にいた学校だもんね。まああそこはサッカーの名門だから勝ち進んでもおかしくはないけど……」
「もし俺が転校して違うチームに入ったとして雷門中と戦うときがあったとしたら、やっぱりやだなぁ……」
「どこが相手だろうと関係ない。サッカーはサッカーだ」
円堂守と井上瑞貴と染岡竜吾は豪炎寺修也が前に通っていた学校と対戦することになって心境が穏やかではなかった。しかしスパイクの靴紐を直していた豪炎寺は椅子から立ち上がり、そう言って部室から出て行った。
「そうだな! サッカーはサッカーだ!」
「ここまで勝ち進んできた以上、引き下がるわけにはいかないもんね!」
円堂と瑞貴はやる気を取り戻し、豪炎寺に続いて部室を出た。そして準決勝に向けて練習を始める。
「有人!」
円堂がいるゴールに向けて走る鬼道有人のそばに瑞貴がボールを送る。
「よしっ。ダイレクトで裏に通してシュートだ! いくぞ!」
鬼道はボールを取って一之瀬にパスを送る。シュートを防ごうと土門飛鳥が一之瀬の前に立ちはだかると一之瀬がループを仕掛ける。円堂はそれに反応して取ろうと勢いよくジャンプしたが、それはシュートではなくパスであり、染岡が前に出た。
「ヤバい、染岡か! クッソー!」
円堂はすぐに体勢を立て直して逆方向にジャンプすると、染岡のシュートが己の手を弾いてゴールに入った。
「やったー!」
「OK。ナイスシュートだ」
「それより今のダイレクト! バッチリだったぜ!」
「やっぱりスゴいや。一之瀬のボールコントロールは」
「サンキュ」
土門が褒めると一之瀬はお決まりのポーズをする。
「よーし! この調子でどんどん精度を上げていこうぜ!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
それからしばらく練習を続け、休憩時間になり木野秋と音無春奈からドリンクとタオルを受け取る。
「ちょっと聞いて!」
第三者の声に全員が振り向くと、現れたのは同じマネージャーの雷門夏未だった。
「Aブロック、準決勝の結果が届いたわ。決勝進出は――世宇子中よ!」
「世宇子中か……」
「やはり来たか……」
円堂と鬼道が全員の心境を代表するように呟く。帝国学園からも圧倒的に勝利し、ここまで勝ち進んできた強い実力を持つチームだ。
「有人、決勝ではもう一度世宇子中と戦うんでしょ? 準決勝は絶対に負けられないね!」
「ああ! もちろんだ!」
「「よーしみんな! がんばろうぜ!」」
「「「「「オウッ!!」」」」」
☆☆☆☆☆
部活も終えて制服に着替えた瑞貴と円堂と鬼道と豪炎寺は、近くの公園で鬼道のデータを元に木戸川戦へ向けて作戦会議をしていた。
「円堂は守備の確認を徹底してくれ。相手はオフェンス重視で攻めてくるはずだ」
「オウッ。ディフェンスは忙しくなりそうだな~。燃えてきたぜ!」
「こちらの攻撃はカウンター主体になるだろうな……。瑞貴、豪炎寺、攻守の切り替えのタイミングに注意してくれ」
「OK!」
「ああ……」
元気よく返事をした瑞貴と違い、豪炎寺の返事には活気がなかった。
「よーし、作戦会議は一端休憩だ! 来いよ!」
「ちょ、守!?」
「おい! どこに行く気だ!」
円堂はそう言って駆け出したので瑞貴も慌てて追いかけ、鬼道も声をかけるが円堂は何も言わずに走って行く。残った二人もとりあえずそれに続いた。
――円堂を追って着いた場所は、商店街にある駄菓子屋だった。
「ここだよ」
「二人とも、来たことないの?」
「「ああ……」」
お坊ちゃま二人組はあまり縁がないのだろう。目をパチクリさせている。