よみがえった天才!
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「よーし! 一之瀬! 今度は俺とPK対決だ!」
円堂は瑞貴の力をスゴいと思ったが、今は一之瀬と勝負したいという気持ちが勝っていた。
そんなこんなで始まった円堂と一之瀬とのPK対決――。一之瀬はボールを地面に置いて円堂を見る。
「いくよ」
「オウッ!」
一之瀬が撃ったシュートはゴールの左サイドギリギリへ思い切りカーブし、円堂はそれに反応するも止められずゴールに入った。
「スゴいっス! あんなギリギリに……!」
「奴の実力は本物だ」
見学している壁山塀吾郎は一之瀬のコントロールの良さに興奮し、鬼道は腕を組んで一之瀬の実力を褒め称える。
――それから一時間以上も円堂と一之瀬のPK対決が続く。外見は似てなくても二人とも負けず嫌いな部分は同じのようだ。一之瀬は一時休憩して秋と話していたが、円堂はまだやる気満々だったので練習を続けた。
「円堂、仲良くなった記念に一緒にやりたいことがあるんだ」
「いいぜ。やろう」
円堂は拳を手の平に打ち付けて一之瀬の申し出を快く承諾する。
「協力してくれ、土門」
「っ! まさか、あれか?」
「そう。――トライペガサスだ!」
それは千羽山戦の前日に話題となっていた一之瀬と土門ともう一人の友達が編み出した必殺技だ。土門もトライペガサスをやることに了承した。
「噂のトライペガサスかぁ……。クゥ~! なんかワクワクしてきたー!」
「がんばってね! 守、飛鳥、一哉」
――あれから何度挑戦するが成功しない。三人の体は汗まみれでボロボロだった。
「また失敗か……」
「三人の息がまだ合ってないんだ」
「どういうことだ、一之瀬?」
「この三角が失敗の証さ」
フィールドには三人が駆けた跡が残っており、その中心に線が混じらず自然と三角の形が作られている。
トライペガサスはトップスピードで走り出す三人が交差することで、その一点に力が集中しボールに強いパワーが注ぎ込まれる技だ。三つの直線が一つに交わったときが成功なのだ。
「よし、もう一度だ!」
「うん!」
「しゃーねぇ。やるか」
円堂と一之瀬と土門は再びチャレンジすることを決め、再び構える。
「GO!」
一之瀬の合図で三人は思いっきり走り出す。三人が交差すると青い炎が出てその中からペガサスが現れた。今度こそ成功かと思いきやペガサスは消え、その衝撃で円堂と一之瀬と土門は吹き飛ばされた。先ほどもこれの繰り返しだったのだ。
「惜しかったね」
「すまない。原因は俺だ。三人が一点で交差しなければならないのに、俺だけ微妙にポイントがズレてる……」
一之瀬と土門は経験があるせいかちゃんと交差しているが、円堂だけが交差せずにまた三角が作り出されていた。
「もう百回はチャレンジしてるぜ。このへんであきらめるって手も……ないか」
PK戦でも負けず嫌いだった幼馴染とチームのキャプテンだ。土門だってどう返事が来るのかわかっている。
「頼む、もう一度! なんかつかめそうな気がしたんだ」
「いいよ。俺もあきらめは悪いほうなんだ」
「そういうと思ったよ……。わかりました。俺もとことん付き合います」
円堂と一之瀬の頑固さにさすがの土門もあきらめた。
さらに何度も何度も続けているが失敗の連続。それでもあきらめずに三人はチャレンジし続けている。この光景に春奈は呆気に取られる。
「全国大会で使う技でもないのに、ここまでしてやる意味って……」
「意味なんて関係ないのよ。円堂くんたちは一緒にこの技を完成させたいだけ。ただそれだけなの」
「そうそう。ここまでしてやるからこそ、成功させたいんだよ」
秋と瑞貴が微笑みながらそう言うと、春奈は苦笑する。
「男の子って、訳わからないですよね……」
「だから応援したくなるんじゃないかな」
「必死な姿を見ると私たちまで熱くなるもんね」
「はい!」
三人は両手を口の横に当てメガホンのようにして応援の声を上げる。
「「「がんばれー!」」」
円堂は瑞貴の力をスゴいと思ったが、今は一之瀬と勝負したいという気持ちが勝っていた。
そんなこんなで始まった円堂と一之瀬とのPK対決――。一之瀬はボールを地面に置いて円堂を見る。
「いくよ」
「オウッ!」
一之瀬が撃ったシュートはゴールの左サイドギリギリへ思い切りカーブし、円堂はそれに反応するも止められずゴールに入った。
「スゴいっス! あんなギリギリに……!」
「奴の実力は本物だ」
見学している壁山塀吾郎は一之瀬のコントロールの良さに興奮し、鬼道は腕を組んで一之瀬の実力を褒め称える。
――それから一時間以上も円堂と一之瀬のPK対決が続く。外見は似てなくても二人とも負けず嫌いな部分は同じのようだ。一之瀬は一時休憩して秋と話していたが、円堂はまだやる気満々だったので練習を続けた。
「円堂、仲良くなった記念に一緒にやりたいことがあるんだ」
「いいぜ。やろう」
円堂は拳を手の平に打ち付けて一之瀬の申し出を快く承諾する。
「協力してくれ、土門」
「っ! まさか、あれか?」
「そう。――トライペガサスだ!」
それは千羽山戦の前日に話題となっていた一之瀬と土門ともう一人の友達が編み出した必殺技だ。土門もトライペガサスをやることに了承した。
「噂のトライペガサスかぁ……。クゥ~! なんかワクワクしてきたー!」
「がんばってね! 守、飛鳥、一哉」
――あれから何度挑戦するが成功しない。三人の体は汗まみれでボロボロだった。
「また失敗か……」
「三人の息がまだ合ってないんだ」
「どういうことだ、一之瀬?」
「この三角が失敗の証さ」
フィールドには三人が駆けた跡が残っており、その中心に線が混じらず自然と三角の形が作られている。
トライペガサスはトップスピードで走り出す三人が交差することで、その一点に力が集中しボールに強いパワーが注ぎ込まれる技だ。三つの直線が一つに交わったときが成功なのだ。
「よし、もう一度だ!」
「うん!」
「しゃーねぇ。やるか」
円堂と一之瀬と土門は再びチャレンジすることを決め、再び構える。
「GO!」
一之瀬の合図で三人は思いっきり走り出す。三人が交差すると青い炎が出てその中からペガサスが現れた。今度こそ成功かと思いきやペガサスは消え、その衝撃で円堂と一之瀬と土門は吹き飛ばされた。先ほどもこれの繰り返しだったのだ。
「惜しかったね」
「すまない。原因は俺だ。三人が一点で交差しなければならないのに、俺だけ微妙にポイントがズレてる……」
一之瀬と土門は経験があるせいかちゃんと交差しているが、円堂だけが交差せずにまた三角が作り出されていた。
「もう百回はチャレンジしてるぜ。このへんであきらめるって手も……ないか」
PK戦でも負けず嫌いだった幼馴染とチームのキャプテンだ。土門だってどう返事が来るのかわかっている。
「頼む、もう一度! なんかつかめそうな気がしたんだ」
「いいよ。俺もあきらめは悪いほうなんだ」
「そういうと思ったよ……。わかりました。俺もとことん付き合います」
円堂と一之瀬の頑固さにさすがの土門もあきらめた。
さらに何度も何度も続けているが失敗の連続。それでもあきらめずに三人はチャレンジし続けている。この光景に春奈は呆気に取られる。
「全国大会で使う技でもないのに、ここまでしてやる意味って……」
「意味なんて関係ないのよ。円堂くんたちは一緒にこの技を完成させたいだけ。ただそれだけなの」
「そうそう。ここまでしてやるからこそ、成功させたいんだよ」
秋と瑞貴が微笑みながらそう言うと、春奈は苦笑する。
「男の子って、訳わからないですよね……」
「だから応援したくなるんじゃないかな」
「必死な姿を見ると私たちまで熱くなるもんね」
「はい!」
三人は両手を口の横に当てメガホンのようにして応援の声を上げる。
「「「がんばれー!」」」