砕け! 無限の壁!!
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「スゴいよね、鬼道くん。レベルアップしすぎて感覚がつかめなかった雷門を見事に修正させたんだよ」
「そうだろうそうだろう!」
「なんでお前が誇らしげなんだよ、佐久間」
まるで自分のことのように自慢げに頷く佐久間に源田は苦笑した。
「鬼道くん、雷門に転校して来たけど……二人はよかったの?」
瑞貴がそう聞くと二人は顔をうつむけた。
「世宇子との試合で一番屈辱を感じていたのは鬼道さんだ」
「昨日、それが痛いほどわかった」
佐久間と源田の話によると、鬼道は雷門に行くべきかどうか迷い、一番信頼感が厚い二人に相談しに来たらしい。世宇子は倒したい、だが帝国を離れることが心に引っ掛かっていた。
「だが、俺たちは鬼道さんに俺たちの思いを託した」
「鬼道なら――いや、雷門なら世宇子に勝ってくれる」
二人の真剣な瞳に瑞貴は息を飲んだ。鬼道だけでなく、雷門にも期待してくれることが嬉しかった。
瑞貴は二人の手を片手ずつそれぞれ握る。佐久間と源田はいきなりのことに頬を染めると、瑞貴はゆっくり口を開く。
「……鬼道くんは、雷門に行ってもどこに行っても、ずっと二人の――帝国学園サッカー部の仲間だから!」
これから二人に起きることを瑞貴は知っている。だが、どうにかしてそれを回避しわかってほしいと心から思っているのだ。
佐久間と源田は瑞貴が握った手を逆の手で握り返す。
「当たり前だろ!」
「ああ。鬼道はずっと俺たちの仲間だ」
笑顔で言ってくれた二人に瑞貴も微笑みを浮かべ「ありがとう」と伝えた。
「そうだ。二人にお土産があるの」
瑞貴は佐久間と源田の手を離し持ってきたものを取り出す。その間に二人が名残惜しそうな表情をしていたことは知らない。
「ジャーン!」
取り出したのはフルーツとナッツのパウンドケーキだった。
「スゴいな! うまそうだ!」
「佐久間落ち着け。これ、瑞貴が作ったのか?」
「そうだよ。口に合うといいんだけど……」
瑞貴が照れるように頬をかき持ってきた皿に盛り付けていく。佐久間がフルーツを、源田がナッツをひと口食べる。すると――。
「うまい!」
開口一番に佐久間がそう言うと源田も笑って頷いた。
「ああ。スゴくおいしいぞ瑞貴!」
「よかったぁ~」
それから瑞貴は二人に「また何か持ってくる」と約束して病室を出る。目指す先は鉄塔広場だ。あそこにはムチャな特訓を続けている我らがキャプテンがいるのだから。
――鉄塔広場に着くと予想通り円堂がいつものタイヤを迎え撃つ特訓をしていた。
「ぐっ!」
「守!」
瑞貴は吹っ飛ばされた円堂の元へ駆けつける。
「イテテ……あれ? 瑞貴じゃんか。帰ったんじゃなかったのか?」
「守が気になって来てみたの」
「えっ!?」
瑞貴がそう言うと円堂は不意を突かれたように顔が赤くなってきた。
「――やっぱり来てたか」
第三者の声に二人が振り向くと、そこには豪炎寺と鬼道がいた。
「鬼道!」
「修也!」
「そうだろうそうだろう!」
「なんでお前が誇らしげなんだよ、佐久間」
まるで自分のことのように自慢げに頷く佐久間に源田は苦笑した。
「鬼道くん、雷門に転校して来たけど……二人はよかったの?」
瑞貴がそう聞くと二人は顔をうつむけた。
「世宇子との試合で一番屈辱を感じていたのは鬼道さんだ」
「昨日、それが痛いほどわかった」
佐久間と源田の話によると、鬼道は雷門に行くべきかどうか迷い、一番信頼感が厚い二人に相談しに来たらしい。世宇子は倒したい、だが帝国を離れることが心に引っ掛かっていた。
「だが、俺たちは鬼道さんに俺たちの思いを託した」
「鬼道なら――いや、雷門なら世宇子に勝ってくれる」
二人の真剣な瞳に瑞貴は息を飲んだ。鬼道だけでなく、雷門にも期待してくれることが嬉しかった。
瑞貴は二人の手を片手ずつそれぞれ握る。佐久間と源田はいきなりのことに頬を染めると、瑞貴はゆっくり口を開く。
「……鬼道くんは、雷門に行ってもどこに行っても、ずっと二人の――帝国学園サッカー部の仲間だから!」
これから二人に起きることを瑞貴は知っている。だが、どうにかしてそれを回避しわかってほしいと心から思っているのだ。
佐久間と源田は瑞貴が握った手を逆の手で握り返す。
「当たり前だろ!」
「ああ。鬼道はずっと俺たちの仲間だ」
笑顔で言ってくれた二人に瑞貴も微笑みを浮かべ「ありがとう」と伝えた。
「そうだ。二人にお土産があるの」
瑞貴は佐久間と源田の手を離し持ってきたものを取り出す。その間に二人が名残惜しそうな表情をしていたことは知らない。
「ジャーン!」
取り出したのはフルーツとナッツのパウンドケーキだった。
「スゴいな! うまそうだ!」
「佐久間落ち着け。これ、瑞貴が作ったのか?」
「そうだよ。口に合うといいんだけど……」
瑞貴が照れるように頬をかき持ってきた皿に盛り付けていく。佐久間がフルーツを、源田がナッツをひと口食べる。すると――。
「うまい!」
開口一番に佐久間がそう言うと源田も笑って頷いた。
「ああ。スゴくおいしいぞ瑞貴!」
「よかったぁ~」
それから瑞貴は二人に「また何か持ってくる」と約束して病室を出る。目指す先は鉄塔広場だ。あそこにはムチャな特訓を続けている我らがキャプテンがいるのだから。
――鉄塔広場に着くと予想通り円堂がいつものタイヤを迎え撃つ特訓をしていた。
「ぐっ!」
「守!」
瑞貴は吹っ飛ばされた円堂の元へ駆けつける。
「イテテ……あれ? 瑞貴じゃんか。帰ったんじゃなかったのか?」
「守が気になって来てみたの」
「えっ!?」
瑞貴がそう言うと円堂は不意を突かれたように顔が赤くなってきた。
「――やっぱり来てたか」
第三者の声に二人が振り向くと、そこには豪炎寺と鬼道がいた。
「鬼道!」
「修也!」