砕け! 無限の壁!!
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フットボールフロンティア二回戦・雷門中対千羽山中の試合だが、雷門中サッカー部の監督・響木正剛の命令で雷門中は集合時間になってもベンチから動けなかった。サッカー部は全員そろっているのに、響木は『あと一人』をずっと待っている。
そして試合放棄と判定される時間ギリギリに現れたのは、雷門中のユニフォームをまとった帝国学園のキャプテン・鬼道有人だった。
「鬼道……」
「遅すぎだよ。どっかの誰かさんと同じ」
唖然とする円堂守とチラリと『どっかの誰か』を見る瑞貴。その本人である豪炎寺修也は腕を組んで目を閉じフッと笑う。
他校の生徒だった鬼道の登場に会場からは「どーいうことだ!?」や「いいのか!? そんなこと!」という文句の嵐が殺到する。実況者の角馬王将は慌てて大会規約書に目を通した。
《あ、ありました! 大会規定第64条・第2項『プレーヤーは試合開始前に転入手続きを完了していれば、大会中のチーム移籍は可能である』!》
鬼道は帝国学園から雷門中の生徒になったのだ。
「このままでは引き下がれない……世宇子には必ずリベンジする!」
「鬼道、俺にはわかってたぜ! お前があのままあきらめるような奴じゃないってことは!」
「なんて執念だ……」
円堂は喜び、染岡竜吾は鬼道の意志に驚いている。
それに鬼道という心強い味方ができて必殺技なしでも相手のディフェンスを崩せるのではないかと喜ぶ者もいる。しかし瑞貴の表情は少し曇っていた。
鬼道がフィールドに立つということは、誰かがベンチに下がるということだ。その選手とは――。
「少林寺、お前はベンチだ」
「えっ?」
「代わりに鬼道が入る」
少林寺歩がベンチ行きになった。少林寺が顔をうつむけると同じ一年組も眉を下げる。
「少林! 準備だけはしといてくれよ! いつお前の力が必要になるかわからないんだ!」
「あっ、はい!」
「仁、佐吉、欠流! あなたたちもそうだよ!」
「「「はい!」」」
円堂と瑞貴がベンチ組となった者たちを励ます。だが、半田真一だけは表情が豊かではないことを瑞貴は視界の端でとらえていた。
鬼道を少林寺のポジションに着き、雷門中サッカー部はフィールドに立つ。
《フットボールフロンティア全国大会。二回戦第一試合は鉄壁のディフェンスで未だ無失点を誇る千羽山中対、あの戦国伊賀島を逆転で降した雷門中! 果たして鬼道を加えた雷門オフェンス陣、千羽山の鉄壁のディフェンスを打ち崩すことができるのかー!?》
ホイッスルが鳴り試合開始。染岡からボールを渡された豪炎寺はバックパスを送る。
「攻めてけ攻めてけー!」
円堂の言葉通り染岡はいきなり敵陣の左サイトへ突っ込んだ。
「染岡!」
半田が染岡にパスを送るがうまく繋がらず、千羽山のDF・炭野詠輔にボールを取られてしまった。
「ドンマイドンマイ! しっかり繋いでいけー!」
(やっぱりみんな、昨日の練習を引きずっているんだ……)
なんとか励ます円堂に対し瑞貴は顔を歪める。
それから風丸一郎太が栗松鉄平にパスするも大きすぎたり、土門飛鳥が松野空介に贈るも強すぎたり、壁山塀吾郎が豪炎寺に渡そうとしても千羽山の芹沢和憲に取られたりなど、似たようなことの繰り返しだった。
《どうした雷門!? まったくパスが繋がらないぞー! その隙に千羽山がカウンター!》
育井庄児がどんどん攻め上がって行く。風丸は「任せろ!」と言って止めにかかった。
「モグラフェイント!」
空中から地面へと叩きつけたボールは、そのまま地面の中に入り風丸の足の間に通って出てきた。これで完全なフリー状態となりそのまま育井はシュートをするが、正面だったので円堂が止めた。
瑞貴はチラリと鬼道を見て昨日雷雷軒で起こった出来事を思い出す。
そして試合放棄と判定される時間ギリギリに現れたのは、雷門中のユニフォームをまとった帝国学園のキャプテン・鬼道有人だった。
「鬼道……」
「遅すぎだよ。どっかの誰かさんと同じ」
唖然とする円堂守とチラリと『どっかの誰か』を見る瑞貴。その本人である豪炎寺修也は腕を組んで目を閉じフッと笑う。
他校の生徒だった鬼道の登場に会場からは「どーいうことだ!?」や「いいのか!? そんなこと!」という文句の嵐が殺到する。実況者の角馬王将は慌てて大会規約書に目を通した。
《あ、ありました! 大会規定第64条・第2項『プレーヤーは試合開始前に転入手続きを完了していれば、大会中のチーム移籍は可能である』!》
鬼道は帝国学園から雷門中の生徒になったのだ。
「このままでは引き下がれない……世宇子には必ずリベンジする!」
「鬼道、俺にはわかってたぜ! お前があのままあきらめるような奴じゃないってことは!」
「なんて執念だ……」
円堂は喜び、染岡竜吾は鬼道の意志に驚いている。
それに鬼道という心強い味方ができて必殺技なしでも相手のディフェンスを崩せるのではないかと喜ぶ者もいる。しかし瑞貴の表情は少し曇っていた。
鬼道がフィールドに立つということは、誰かがベンチに下がるということだ。その選手とは――。
「少林寺、お前はベンチだ」
「えっ?」
「代わりに鬼道が入る」
少林寺歩がベンチ行きになった。少林寺が顔をうつむけると同じ一年組も眉を下げる。
「少林! 準備だけはしといてくれよ! いつお前の力が必要になるかわからないんだ!」
「あっ、はい!」
「仁、佐吉、欠流! あなたたちもそうだよ!」
「「「はい!」」」
円堂と瑞貴がベンチ組となった者たちを励ます。だが、半田真一だけは表情が豊かではないことを瑞貴は視界の端でとらえていた。
鬼道を少林寺のポジションに着き、雷門中サッカー部はフィールドに立つ。
《フットボールフロンティア全国大会。二回戦第一試合は鉄壁のディフェンスで未だ無失点を誇る千羽山中対、あの戦国伊賀島を逆転で降した雷門中! 果たして鬼道を加えた雷門オフェンス陣、千羽山の鉄壁のディフェンスを打ち崩すことができるのかー!?》
ホイッスルが鳴り試合開始。染岡からボールを渡された豪炎寺はバックパスを送る。
「攻めてけ攻めてけー!」
円堂の言葉通り染岡はいきなり敵陣の左サイトへ突っ込んだ。
「染岡!」
半田が染岡にパスを送るがうまく繋がらず、千羽山のDF・炭野詠輔にボールを取られてしまった。
「ドンマイドンマイ! しっかり繋いでいけー!」
(やっぱりみんな、昨日の練習を引きずっているんだ……)
なんとか励ます円堂に対し瑞貴は顔を歪める。
それから風丸一郎太が栗松鉄平にパスするも大きすぎたり、土門飛鳥が松野空介に贈るも強すぎたり、壁山塀吾郎が豪炎寺に渡そうとしても千羽山の芹沢和憲に取られたりなど、似たようなことの繰り返しだった。
《どうした雷門!? まったくパスが繋がらないぞー! その隙に千羽山がカウンター!》
育井庄児がどんどん攻め上がって行く。風丸は「任せろ!」と言って止めにかかった。
「モグラフェイント!」
空中から地面へと叩きつけたボールは、そのまま地面の中に入り風丸の足の間に通って出てきた。これで完全なフリー状態となりそのまま育井はシュートをするが、正面だったので円堂が止めた。
瑞貴はチラリと鬼道を見て昨日雷雷軒で起こった出来事を思い出す。