帝国が来た!
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謎の神・シンという男の力でイナズマイレブンの世界にトリップしてきた井上瑞貴は、雷門中に通うことになり、サッカー部に入部した。
最初の試合はもちろんあの帝国学園。雷門中のサッカー部のキャプテン・円堂守は、相手のサッカー部キャプテン・鬼道有人のシュートを受け取ると嬉しそうな叫び声を上げた。
「燃えてきたぁ! みんな、一週間の成果をこいつらに見せてやろうぜ!」
「「「ええぇぇえええ!!」」」
宍戸佐吉と栗松鉄平が驚いたように声を上げる。帝国学園の実力や鬼道のシュートに圧倒されたのだろう。
「あの! ちょっとキャプテン」
「なんだ?」
「俺……トイレ行ってくるっス!」
「えっ? おい! 壁山!」
(この頃の鬼道って、確か……)
円堂が止める暇もなく壁山塀吾郎がトイレに走る。瑞貴は嫌な予感がしてチラリと鬼道を見るが、案の定腕を組んで言葉を発する。
「どうするんだ? あいつが抜けたら十人しかいないようだが。あとの一人、いるのかな?」
鬼道の視線はうしろの木に向けられた。その木の陰には豪炎寺修也がいた。円堂たちは気づかなかったようだが瑞貴だけは気づいていた。
ほとんどの部員(主に一年)は先程の脅しという名の帝国学園のウォーミングアップにすっかり落胆しているし、瑞貴は額に手を当てて溜息を吐く。
「大丈夫かな……」
「円堂くーん!」
ふと聞こえた声に全員が目を向けると、マネージャーである木野秋が一人の男子生徒がやってきた。
「彼、サッカー部に入ってくれるって!」
秋は嬉しそうに言うが、隣にいるのは勧誘のとき、武勇伝を開こうとしていた目金欠流だった。
「彼、確か運動は……」
「あ、ああ……」
目金の運動神経能力を知っているため、松野空介と染岡竜吾と風丸一郎太は苦笑する。
「目金くんって言うのよ」
「うわっ」
秋が軽く目金を押したので目金はよろけながらも眼鏡を上げる。
「目金欠流だ。よろしく」
「よろしくな! ん?」
円堂が握手をしようと手を差し出すが、目金は部員全体を見渡している。
「どうやら僕は最後の一人ではなかったようだね。でも入るって言いましたし。それで入部するにあたって条件があるんだけど」
「条件?」
「僕さぁ、10番のユニフォームしか着たくないんだよね~」
「「「「えぇ~~」」」」
栗松、宍戸、少林寺歩、半田真一は座り込んで呆れている。
「どうするでヤンスか?」
「枯れ木も山の賑わいって言うしね」
「どういう意味かな?」
少林寺の言葉に正にその通りだ、と瑞貴は思った。目金は眼鏡を上げながら言って瑞貴をチラッと見る。
「大体、なんで女の子が10番を着てるんですかぁ?」
現在10番を着ているのは瑞貴だ。最初は遠慮していたが円堂だけでなく他の部員も(染岡まで!)了承したので、ユニフォームはとりあえず『今は』ということで着ている。このユニフォームは他に着るべき人がいるからだ。
しかし目金の『女の子』という言葉には、帝国にもバカにされてイライラしている瑞貴には火に油だった。
「じゃあ女子がサッカーやってはいけない決まりでもあるのか」
「少なくとも瑞貴はお前より出来ると思うぞ」
「ヒィッ!」
半田と風丸の言葉に続いて、ギロリと睨むと、目金は悲鳴を青冷めながら上げた。……しかし、その空気を見事にぶち壊した者がいる。
「よしわかった。それでいいよ」
「「「ええぇぇえええ!?」」」
しかし円堂は目金の提案を受け入れた。これに壁山を除く一年組が声を上げ、瑞貴以外の他の部員も驚いたように円堂を見る。
「キャプテン! マジでヤンスかー!?」
「マジだ!」
「「「「だあっ!!」」」」
宍戸、少林寺、栗松の言葉に真顔で答える円堂。その言葉に半田を含めた四人がズッコケた。
「損はさせないよ。絶対にね」
自信満々の目金だが、この後を知る瑞貴は絶対に損する、と思いながら溜息をついた。
「と、いうわけだ! 瑞貴!」
円堂は満面の笑みを浮かべて瑞貴の肩にポンッと手を置く。嫌な予感……と思っていたら案の定――。
「脱げ!」
「「「「「円堂おおぉぉおおお!!」」」」」
二年組の叫びと顔をうつむけてプルプルと肩を震わせる瑞貴。
ボカッ!!
次にグラウンドに鈍い音が響いたのだった――……。
最初の試合はもちろんあの帝国学園。雷門中のサッカー部のキャプテン・円堂守は、相手のサッカー部キャプテン・鬼道有人のシュートを受け取ると嬉しそうな叫び声を上げた。
「燃えてきたぁ! みんな、一週間の成果をこいつらに見せてやろうぜ!」
「「「ええぇぇえええ!!」」」
宍戸佐吉と栗松鉄平が驚いたように声を上げる。帝国学園の実力や鬼道のシュートに圧倒されたのだろう。
「あの! ちょっとキャプテン」
「なんだ?」
「俺……トイレ行ってくるっス!」
「えっ? おい! 壁山!」
(この頃の鬼道って、確か……)
円堂が止める暇もなく壁山塀吾郎がトイレに走る。瑞貴は嫌な予感がしてチラリと鬼道を見るが、案の定腕を組んで言葉を発する。
「どうするんだ? あいつが抜けたら十人しかいないようだが。あとの一人、いるのかな?」
鬼道の視線はうしろの木に向けられた。その木の陰には豪炎寺修也がいた。円堂たちは気づかなかったようだが瑞貴だけは気づいていた。
ほとんどの部員(主に一年)は先程の脅しという名の帝国学園のウォーミングアップにすっかり落胆しているし、瑞貴は額に手を当てて溜息を吐く。
「大丈夫かな……」
「円堂くーん!」
ふと聞こえた声に全員が目を向けると、マネージャーである木野秋が一人の男子生徒がやってきた。
「彼、サッカー部に入ってくれるって!」
秋は嬉しそうに言うが、隣にいるのは勧誘のとき、武勇伝を開こうとしていた目金欠流だった。
「彼、確か運動は……」
「あ、ああ……」
目金の運動神経能力を知っているため、松野空介と染岡竜吾と風丸一郎太は苦笑する。
「目金くんって言うのよ」
「うわっ」
秋が軽く目金を押したので目金はよろけながらも眼鏡を上げる。
「目金欠流だ。よろしく」
「よろしくな! ん?」
円堂が握手をしようと手を差し出すが、目金は部員全体を見渡している。
「どうやら僕は最後の一人ではなかったようだね。でも入るって言いましたし。それで入部するにあたって条件があるんだけど」
「条件?」
「僕さぁ、10番のユニフォームしか着たくないんだよね~」
「「「「えぇ~~」」」」
栗松、宍戸、少林寺歩、半田真一は座り込んで呆れている。
「どうするでヤンスか?」
「枯れ木も山の賑わいって言うしね」
「どういう意味かな?」
少林寺の言葉に正にその通りだ、と瑞貴は思った。目金は眼鏡を上げながら言って瑞貴をチラッと見る。
「大体、なんで女の子が10番を着てるんですかぁ?」
現在10番を着ているのは瑞貴だ。最初は遠慮していたが円堂だけでなく他の部員も(染岡まで!)了承したので、ユニフォームはとりあえず『今は』ということで着ている。このユニフォームは他に着るべき人がいるからだ。
しかし目金の『女の子』という言葉には、帝国にもバカにされてイライラしている瑞貴には火に油だった。
「じゃあ女子がサッカーやってはいけない決まりでもあるのか」
「少なくとも瑞貴はお前より出来ると思うぞ」
「ヒィッ!」
半田と風丸の言葉に続いて、ギロリと睨むと、目金は悲鳴を青冷めながら上げた。……しかし、その空気を見事にぶち壊した者がいる。
「よしわかった。それでいいよ」
「「「ええぇぇえええ!?」」」
しかし円堂は目金の提案を受け入れた。これに壁山を除く一年組が声を上げ、瑞貴以外の他の部員も驚いたように円堂を見る。
「キャプテン! マジでヤンスかー!?」
「マジだ!」
「「「「だあっ!!」」」」
宍戸、少林寺、栗松の言葉に真顔で答える円堂。その言葉に半田を含めた四人がズッコケた。
「損はさせないよ。絶対にね」
自信満々の目金だが、この後を知る瑞貴は絶対に損する、と思いながら溜息をついた。
「と、いうわけだ! 瑞貴!」
円堂は満面の笑みを浮かべて瑞貴の肩にポンッと手を置く。嫌な予感……と思っていたら案の定――。
「脱げ!」
「「「「「円堂おおぉぉおおお!!」」」」」
二年組の叫びと顔をうつむけてプルプルと肩を震わせる瑞貴。
ボカッ!!
次にグラウンドに鈍い音が響いたのだった――……。