破れ! 忍者サッカー!!
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「「それじゃあ!」」
「ああ。俺が今日ここにいるのはサッカーをするためだ」
「そうか、そう決めたんだな!」
「一郎太、自分のベストの気持ちに気づいたんだね」
「……何故サッカーをやるのか、俺自身が答えを探しているのかもしれないな」
「よーし。その答え見つけようぜ!」
「思いっきりボールを追いかけてね!」
「ああ!」
円堂と瑞貴は片目を閉じ、良い笑顔で親指を立てる。それを返す風丸には、もう一寸の迷いもなかった。
――試合前のアップのため、雷門中サッカー部は半分のコートを使って練習をする。
瑞貴も練習をしているとき、ふと視線を感じて顔を見上げる。目を向けた先には、両校の校章と校名の表示された得点掲示板の上に人影がある。風にたなびくのは、淡紅色の髪と紫紺色のユニフォームだ。
(戦国伊賀島のキャプテン、霧隠……?)
瑞貴は霧隠才次をジッと見ていると、視線に気づいたのかこちらに視線を向けてくる。パチリと合い瑞貴はニコッと微笑むと彼はポカンとした顔をするが、次いでニヤリと笑った。……まるで何かを見つけたように。
半田真一がパスしたボールを少林寺歩が受け取り、シュートすると円堂に止められる。次に松野が壁山の前で染岡にパスを送り、染岡はそのまま突破しようとしたが寸前で松野にボールを戻した。
「どうした染岡?」
「今、壁山が巨大に見えた……」
「デカいのは元からっス」
少しズレた答えだが、瑞貴もはっきり見た。あれは必殺技が現れる片鱗に間違いない。
「壁山! 今のディフェンス、スゴい気迫だったぞ!」
「ええ? そうっスか」
「試合もその気迫で頼むぜ!」
円堂もそれを感じ取ったらしく壁山を賞賛する。褒められた壁山は頬を染めて照れていた。
「よし! 次、来い!」
「豪炎寺!」
半田が次は豪炎寺にパスを送り豪炎寺はそれを受けようとジャンプすると、何者かがゴールポストの横に降りて物凄いスピードであっという間に豪炎寺からボールを奪い去った。
「見つけた」
「みぎゃ!」
瑞貴の目の前に霧隠が着地したので瑞貴は驚いてしまい、バランスが崩れて腰を落とす。
「ああ、すまないな」
「あ、ありがとうございます」
霧隠が手を差しのべたので瑞貴はその手を取って立ち上がった。
「誰だ!」
「お前に名乗る名はない」
「何!?」
チラリと円堂を見て答えるが興味がないようだ。霧隠は取ったボールを豪炎寺に向けて軽く蹴る。豪炎寺がそれを受けとると霧隠はビシッと指差した。
「豪炎寺修也! 俺と勝負しろ」
「何?」
「噂は聞いてるぞ。天才ストライカーなんだってな」
「お前は?」
「俺は戦国伊賀島の霧隠才次!」
「って、思いっきり名乗ってるっス」
「塀吾郎ナイスツッコミ」
瑞貴がグッと親指を立てると霧隠がジロッと睨んだのですぐさま口をつぐんだ。
「戦国伊賀島……」
「今日の対戦相手か」
豪炎寺と風丸が、霧隠が名乗った学校名で対戦校と確認する。
「俺も足には自信がある……どっちが上か決めようじゃないか。ここからフィールドをドリブルで往復して速さを競う。簡単だろ?」
「断る。迷惑だ」
「何? 逃げるのか!?」
豪炎寺がボールを霧隠に投げると、霧隠はそれを胸で受けて片手に治める。
「そしてとっとと瑞貴から離れろ」
ビシッと豪炎寺は霧隠を指差して言う。何故なら霧隠のもう片方の手は未だに瑞貴の手をつかんだままだ。
「俺はこいつにも用があるんでね」
「わ、私ですか!?」
「ああ。今大会初の女子選手――井上瑞貴。人呼んで自然(ナチュラル)のプレーヤーにね」
「ナ、ナチュラルプレーヤー?」
「知らなかったのか?」
霧隠が言う今まで聞いたことのない異名に瑞貴は目を白黒させた。それに対して霧隠はキョトンとする。
「ああ。俺が今日ここにいるのはサッカーをするためだ」
「そうか、そう決めたんだな!」
「一郎太、自分のベストの気持ちに気づいたんだね」
「……何故サッカーをやるのか、俺自身が答えを探しているのかもしれないな」
「よーし。その答え見つけようぜ!」
「思いっきりボールを追いかけてね!」
「ああ!」
円堂と瑞貴は片目を閉じ、良い笑顔で親指を立てる。それを返す風丸には、もう一寸の迷いもなかった。
――試合前のアップのため、雷門中サッカー部は半分のコートを使って練習をする。
瑞貴も練習をしているとき、ふと視線を感じて顔を見上げる。目を向けた先には、両校の校章と校名の表示された得点掲示板の上に人影がある。風にたなびくのは、淡紅色の髪と紫紺色のユニフォームだ。
(戦国伊賀島のキャプテン、霧隠……?)
瑞貴は霧隠才次をジッと見ていると、視線に気づいたのかこちらに視線を向けてくる。パチリと合い瑞貴はニコッと微笑むと彼はポカンとした顔をするが、次いでニヤリと笑った。……まるで何かを見つけたように。
半田真一がパスしたボールを少林寺歩が受け取り、シュートすると円堂に止められる。次に松野が壁山の前で染岡にパスを送り、染岡はそのまま突破しようとしたが寸前で松野にボールを戻した。
「どうした染岡?」
「今、壁山が巨大に見えた……」
「デカいのは元からっス」
少しズレた答えだが、瑞貴もはっきり見た。あれは必殺技が現れる片鱗に間違いない。
「壁山! 今のディフェンス、スゴい気迫だったぞ!」
「ええ? そうっスか」
「試合もその気迫で頼むぜ!」
円堂もそれを感じ取ったらしく壁山を賞賛する。褒められた壁山は頬を染めて照れていた。
「よし! 次、来い!」
「豪炎寺!」
半田が次は豪炎寺にパスを送り豪炎寺はそれを受けようとジャンプすると、何者かがゴールポストの横に降りて物凄いスピードであっという間に豪炎寺からボールを奪い去った。
「見つけた」
「みぎゃ!」
瑞貴の目の前に霧隠が着地したので瑞貴は驚いてしまい、バランスが崩れて腰を落とす。
「ああ、すまないな」
「あ、ありがとうございます」
霧隠が手を差しのべたので瑞貴はその手を取って立ち上がった。
「誰だ!」
「お前に名乗る名はない」
「何!?」
チラリと円堂を見て答えるが興味がないようだ。霧隠は取ったボールを豪炎寺に向けて軽く蹴る。豪炎寺がそれを受けとると霧隠はビシッと指差した。
「豪炎寺修也! 俺と勝負しろ」
「何?」
「噂は聞いてるぞ。天才ストライカーなんだってな」
「お前は?」
「俺は戦国伊賀島の霧隠才次!」
「って、思いっきり名乗ってるっス」
「塀吾郎ナイスツッコミ」
瑞貴がグッと親指を立てると霧隠がジロッと睨んだのですぐさま口をつぐんだ。
「戦国伊賀島……」
「今日の対戦相手か」
豪炎寺と風丸が、霧隠が名乗った学校名で対戦校と確認する。
「俺も足には自信がある……どっちが上か決めようじゃないか。ここからフィールドをドリブルで往復して速さを競う。簡単だろ?」
「断る。迷惑だ」
「何? 逃げるのか!?」
豪炎寺がボールを霧隠に投げると、霧隠はそれを胸で受けて片手に治める。
「そしてとっとと瑞貴から離れろ」
ビシッと豪炎寺は霧隠を指差して言う。何故なら霧隠のもう片方の手は未だに瑞貴の手をつかんだままだ。
「俺はこいつにも用があるんでね」
「わ、私ですか!?」
「ああ。今大会初の女子選手――井上瑞貴。人呼んで自然(ナチュラル)のプレーヤーにね」
「ナ、ナチュラルプレーヤー?」
「知らなかったのか?」
霧隠が言う今まで聞いたことのない異名に瑞貴は目を白黒させた。それに対して霧隠はキョトンとする。