破れ! 忍者サッカー!!
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フットボールフロンティア全国大会の開会式が終わり、雷門イレブンが部室に集まったのは夕方だった。
「俺たちの一回戦は明日に決まった。対戦相手は――戦国伊賀島だ」
「開会式で最初に入場したチームか」
「確か近畿ブロックの優勝校だったね」
響木正剛が告げた対戦相手に円堂守と井上瑞貴が思い返すように言った。
「みんな、今日はゆっくり休め。ベストコンディションで試合に臨むんだ!」
「「「「「はい!!」」」」」
☆☆☆☆☆
翌日。天気も雲ひとつない快晴であり、雷門対戦国伊賀島の絶好の試合日和だった。
「戦国伊賀島中の監督、伊賀島仙一校長は忍者の末裔と言われています」
「「忍者?」」
音無春奈が手に入れた戦国伊賀島の情報だが、『忍者』という言葉に全員の心情を代表するかのように円堂と瑞貴が声を上げた。
確かに戦国伊賀島のユニフォームはどことなく忍者がモチーフになっている。
「ええ。秘伝の忍術を使って選手を鍛えているという噂です」
「忍術で鍛えるって……」
「いったい、どんなサッカーをするんスかねぇ」
土門飛鳥と壁山塀吾郎は戦国伊賀島の訓練を想像できないようだ。
「それが…よくわからなくて……」
「いいさ! どんなチームだってサッカーすることには変わりない」
「だね。今まで通り真正面からぶつかっていこう!」
どんな特訓をしたって結果的にはサッカーなので円堂も瑞貴も気にせず意気込む。
「炎の風見鶏、チャンスがあればバッチリ決めていけよ!」
「ああ」
円堂の言葉に豪炎寺修也は答え、風丸一郎太も頷く。
「みんな。練習時間よ」
控え室の扉が開き、木野秋が時間を知らせに入ってきた。すると着メロが聞こえて秋が携帯電話をポケットから取り出す。
「夏未さんからのメールだわ」
秋が雷門夏未から送られたメールをみんなにわかるように読み上げる。
『雷門イレブンのみんなへ。大事な全国大会の最初の試合なのにマネージャーの役目を果たせなくてごめんなさい。でも私は勝利を信じています。必ず勝ちなさい。これは理事長の言葉と思ってもらえて構いません』
「……応援なのか、命令しているのか、わからないでヤンスねぇ」
「まっ、いかにも『雷門夏未』ってメッセージじゃない?」
栗松鉄平と松野空介が夏未のメッセージに呆れるように言う。少し素直じゃないところがあるせいか、どうしてもこんな風になるかもしれない。円堂と瑞貴は顔を合わせ、みんなに体を振り向く。
「「よーし! 絶対に、勝つぞー!」」
「「「「「オ――ッ!!」」」」」
やる気満々に拳を上げる部員の中、風丸がスパイクの紐を直し神妙な面差しで居た。
「――やるぞ」
この試合は彼にとって特別な試合でもあるのだから……。
☆☆☆☆☆
「一郎太!」
「風丸!」
グラウンドへ向けて足を運ぶ風丸に二つの呼び声が聞こえたので、風丸は足を止めて振り向くと、そこには瑞貴と円堂の姿があった。
「なんだ?」
「あの陸上部の後輩のことなんだけど……」
「宮坂か……あいつはたぶん言葉じゃ納得しないだろう」
風丸に一番陸上部に戻ってきてほしいのは、同じ陸上部の一年・宮坂了――。今回の試合は風丸がサッカーを続けるか、陸上に戻るかの答えを見せるときだった。
「だから――サッカーで答えを見せてやるつもりなんだ」
円堂と瑞貴は目を見開き、次いで嬉しそうな顔をする。その言葉を意味することそれは陸上ではなくサッカーを続けるということだ。
「俺たちの一回戦は明日に決まった。対戦相手は――戦国伊賀島だ」
「開会式で最初に入場したチームか」
「確か近畿ブロックの優勝校だったね」
響木正剛が告げた対戦相手に円堂守と井上瑞貴が思い返すように言った。
「みんな、今日はゆっくり休め。ベストコンディションで試合に臨むんだ!」
「「「「「はい!!」」」」」
☆☆☆☆☆
翌日。天気も雲ひとつない快晴であり、雷門対戦国伊賀島の絶好の試合日和だった。
「戦国伊賀島中の監督、伊賀島仙一校長は忍者の末裔と言われています」
「「忍者?」」
音無春奈が手に入れた戦国伊賀島の情報だが、『忍者』という言葉に全員の心情を代表するかのように円堂と瑞貴が声を上げた。
確かに戦国伊賀島のユニフォームはどことなく忍者がモチーフになっている。
「ええ。秘伝の忍術を使って選手を鍛えているという噂です」
「忍術で鍛えるって……」
「いったい、どんなサッカーをするんスかねぇ」
土門飛鳥と壁山塀吾郎は戦国伊賀島の訓練を想像できないようだ。
「それが…よくわからなくて……」
「いいさ! どんなチームだってサッカーすることには変わりない」
「だね。今まで通り真正面からぶつかっていこう!」
どんな特訓をしたって結果的にはサッカーなので円堂も瑞貴も気にせず意気込む。
「炎の風見鶏、チャンスがあればバッチリ決めていけよ!」
「ああ」
円堂の言葉に豪炎寺修也は答え、風丸一郎太も頷く。
「みんな。練習時間よ」
控え室の扉が開き、木野秋が時間を知らせに入ってきた。すると着メロが聞こえて秋が携帯電話をポケットから取り出す。
「夏未さんからのメールだわ」
秋が雷門夏未から送られたメールをみんなにわかるように読み上げる。
『雷門イレブンのみんなへ。大事な全国大会の最初の試合なのにマネージャーの役目を果たせなくてごめんなさい。でも私は勝利を信じています。必ず勝ちなさい。これは理事長の言葉と思ってもらえて構いません』
「……応援なのか、命令しているのか、わからないでヤンスねぇ」
「まっ、いかにも『雷門夏未』ってメッセージじゃない?」
栗松鉄平と松野空介が夏未のメッセージに呆れるように言う。少し素直じゃないところがあるせいか、どうしてもこんな風になるかもしれない。円堂と瑞貴は顔を合わせ、みんなに体を振り向く。
「「よーし! 絶対に、勝つぞー!」」
「「「「「オ――ッ!!」」」」」
やる気満々に拳を上げる部員の中、風丸がスパイクの紐を直し神妙な面差しで居た。
「――やるぞ」
この試合は彼にとって特別な試合でもあるのだから……。
☆☆☆☆☆
「一郎太!」
「風丸!」
グラウンドへ向けて足を運ぶ風丸に二つの呼び声が聞こえたので、風丸は足を止めて振り向くと、そこには瑞貴と円堂の姿があった。
「なんだ?」
「あの陸上部の後輩のことなんだけど……」
「宮坂か……あいつはたぶん言葉じゃ納得しないだろう」
風丸に一番陸上部に戻ってきてほしいのは、同じ陸上部の一年・宮坂了――。今回の試合は風丸がサッカーを続けるか、陸上に戻るかの答えを見せるときだった。
「だから――サッカーで答えを見せてやるつもりなんだ」
円堂と瑞貴は目を見開き、次いで嬉しそうな顔をする。その言葉を意味することそれは陸上ではなくサッカーを続けるということだ。