来たぜ! 全国大会!!
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そうして始まったフットボールフロンティア全国大会開会式――フットボールフロンティアスタジアムは会場全体が歓声の嵐に包まれていた。
《全国中学サッカーファンの皆様! ついにこの日を迎えました! 今ここ激闘の殿堂フットボールフロンティアスタジアムは、かつてないバトルの予感に早くも興奮のなる壺と化しております! ――フットボールフロンティア開幕!!》
熱い実況に合わせるかのように花火が何発も空に打ち上げられた。
《各地域より激戦を勝ち抜いてきた強豪チームが、今日より日本一の座をかけてさらなる激闘に望みます! 一番強いイレブンはどのチームだ!? ではご紹介しましょう。近畿ブロック代表、戦国伊賀島中学!》
実況者・角馬王将の合図でプラカードを持った女子を先頭に戦国伊賀島中サッカー部が入場してきた。その間に雷門中サッカー部は控え室で準備をして待っている。
「とうとう来たぞ! 今日までいろんなことがあったけど、ここまできたら思いっきり暴れてやろうぜ!」
「目指すは全国優勝! 全員力を最大限尽くしてがんばろう!」
「「「「「オ――ッ!!」」」」」
円堂と瑞貴を筆頭に全員威勢のいい声とともに拳を高く上げた。
「壁山! トイレは大丈夫か!?」
「さっき行ってきたっス!」
「みんながんばってね! 理事長さんのためにも!」
「もちろん!」
円堂と壁山と秋と瑞貴が意気込む間にも、数々の学校の名前が上がっていく声がスピーカーから聞こえてくる。
《続いて関東ブロック代表、雷門中学!》
「よし、行ってこい!」
響木の合図に全員が頷き、瑞貴と円堂を先頭にして二列に並びプラカードを持つ女子のあとについて会場に入る。
《この雷門中学は地区予選大会において、あの帝国学園を降した恐るべきチーム! 伝説のイナズマイレブン再びと注目が集まっております!!》
王将の煽り文句に瑞貴も胸を張って進むが、それは次の言葉で崩れそうになる。
《なお、このチームには数々の活躍をした、今大会初出場の女子選手――井上瑞貴選手にも期待がかかっております!》
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
「ええっ!?」
その途端、会場の歓声がさらに上がった。予想もしない言葉に瑞貴は肩がビクリと跳ねる。
「スッゲーな瑞貴! 注目されてるじゃないか!」
「やめて、恥ずかしい…………」
円堂のさらなる追い打ちに瑞貴は耳まで赤くして穴があったら入りたい気分でいっぱいだった。
《さらに昨年の優勝校、帝国学園が特別出場枠にて参戦! 関東ブロックで地区予選決勝において、雷門中との殊勝をくり広げながらも惜敗(セキハイ)した超名門帝国! 特別枠において王者復活を願います!!》
ゲートからキャプテン・鬼道有人とGKの源田幸次郎を筆頭に現れた帝国学園は、雷門中の円堂側の横に並ぶ。瑞貴は源田と佐久間次郎と目が合って笑うと、源田は手を振り返し佐久間は不敵に笑った。
円堂は隣に並ぶ帝国学園サッカー部キャプテン・鬼道に声をかける。
「足の怪我はもういいのか?」
「人のことより自分の心配をしろ。全国には今までとは違うんだぞ」
「だから燃えるんだろ?」
「俺たちに勝っておきながら、このスタジアムで無様に負けたら許さんからな」
「オウッ。帝国こそ負けるなよ」
意気込む二人だが、瑞貴は陰で少し暗い顔をする。これから帝国学園がどうなるのか、瑞貴は全て知っているからだ。……その表情に気づいた者は誰もいない。
《そして残る最後の一校。推薦招待校として、世宇子中学の参戦が承認されております!》
「世宇子? 聞いたことあるか?」
知らない学校名に円堂は瑞貴に問いかける。もちろん瑞貴はそれがどんな学校かは知っているが、あえて言わずに首を振った。
雷門と帝国がゲートに注目するが、現れたのはプラカードを持つ女子だけだった。
《えー……世宇子中学は本日調整中につき開会式には欠場とのこと》
恥ずかしそうに顔を赤らめる女子は雷門とは反対側の帝国の隣に並び、『世宇子』と書かれたプラカードを下ろす。
《以上の強豪たちによって中学サッカー大会日本一が決められるのです!!》
フットボールフロンティア全国大会、ついに開幕――!
☆副キャプテン 今日の格言☆
全員力を最大限に尽くしてがんばろう!
以上!!