伝説のイレブン!
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「だけど、イナズマイレブンが強かったということに、変わりはないよ!」
「あんな事故さえなかったら、もっともっと勝ち続けたはずです」
「俺たちも、もっと強くなりたいんです! イナズマイレブンみたいに!」
「……やっぱり、来るんじゃなかったな」
浮島はそう言って立ち上がり、そのまま雷雷軒を出て行った。円堂が呼びかけるも止まらず、そのうしろ姿を響木と瑞貴が眉を寄せて見ていた。
――町の角で『稲妻KFCメンバー募集!』という貼り紙を浮島は何かを思うように立ち止まって見る。
「おじさん!」
「浮島さん!」
円堂と瑞貴の声に浮島は振り向くと、二人は慌てて走ってきた。
「なんで急に帰っちゃうんですか!?」
「響木監督に会いに来られたんでしょう?」
「あんまり英雄視するな」
「「えっ?」」
突然の言葉に円堂と瑞貴はキョトンとした顔をする。
「イナズマイレブンは英雄なんかじゃない。お前らが言うほど大したモンじゃあない」
「どうしてですか!?」
「おじさんだって、その一人だったんでしょ。じいちゃんのイレブンの!」
「イナズマイレブンはあきらめちまったんだ。――サッカーを」
「「あきらめた……?」」
浮島は当時のことを悲しそうに話し出す。
「俺たちは、誰一人もう一度立ち上がろうとはしなかった。みんなサッカーを捨てちまった」
その言葉に円堂は目を見開く。伝説と呼ばれし彼らがサッカーを捨てたことに信じられなかったからだ。瑞貴はギュッと拳を握る。
「表舞台がダメでも、草サッカーでだって続けることができたはずだ……。それなのに、俺たちは……」
「おじさん……」
「浮島さん……」
見るだけでサッカーが大好きだとわかる子供たちが写っている稲妻KFCのポスターを見る浮島に、円堂も瑞貴も先ほどの熱さが冷めたようだ。浮島は再び二人と顔を見合わせる。
「これが伝説の正体だよ。イナズマイレブンはサッカーを捨てた負け犬、というわけだ」
「だったら!」
踵を返して歩き出した浮島。すると円堂の声が上がる。
「なんで雷雷軒に来たの!?」
「っ!」
図星を突かれたようで浮島の足が止まる。瑞貴も頷いて言葉を発す。
「浮島さん、今でもサッカーが好きなんです。だから響木監督に会いに来られたんでしょう。――だったらもう一度サッカーやりましょう!」
「何……?」
「おっ! それいい考えだな!」
瑞貴の提案に浮島は驚き、円堂はナイスアイディアという顔をしている。瑞貴と円堂は顔を見合わせて頷き、再び浮島を見る。
「響木さんは――監督は帰ってきました。サッカーに!」
「一緒にやろうよ! あの河川敷でさ!」
「――やるぞ。浮島」
突如の第三者の声に全員が振り向くと、響木が現れた。まさか追ってくると思わなかったらしく、浮島も円堂も驚いている。展開をわかっている瑞貴は微笑みを浮かべていた。
「響木……」
「日曜の朝、イナズマイレブンは河川敷に集合だ。いいな!」
「集合って……」
続いて出される響木の言葉に浮島は戸惑いを隠せない。
しかしそれに対して円堂は気になる単語に食いついて興奮し始める。
「今、イナズマイレブンって言ったよね」
「ああ」
「ホント? 本当にイナズマイレブンが!?」
「守、私もしっかり聞き取ったから間違いないって」
「もう決めた。雷門中イレブンと練習試合だ」
「タハ――ッ!! スッゲ――ッ!!」
「ちょっ!」
円堂は感極まって瑞貴に抱きついた。彼に尻尾がついていたらブンブンと左右に大きく振っているに違いない。実際瑞貴もイナズマイレブンと試合できることが嬉しかったので別段抵抗することもなく円堂の背中をポンポンと叩く。
「見せてやろうぜ。――伝説を」
響木がそう言うが浮島は浮かない顔だった。
「イナズマイレブンと戦える……戦えるんだ! 本当に試合ができるんだ!」
「伝説でも負けられない!」
「いやったぁ――っ!! やったぜ――っ!!」
喜び合う円堂と瑞貴。だが、浮島がそれを見ながら複雑そうな表情を浮かべて顔をうつむいた。
「じゃあ審判は私が呼びます! 喜んで引き受けてくれますよ!」
「へっ? 誰だ?」
円堂の疑問にも答えず瑞貴はすかさず携帯を取り出す。数回コールが鳴り響くと繋がった。
「あんな事故さえなかったら、もっともっと勝ち続けたはずです」
「俺たちも、もっと強くなりたいんです! イナズマイレブンみたいに!」
「……やっぱり、来るんじゃなかったな」
浮島はそう言って立ち上がり、そのまま雷雷軒を出て行った。円堂が呼びかけるも止まらず、そのうしろ姿を響木と瑞貴が眉を寄せて見ていた。
――町の角で『稲妻KFCメンバー募集!』という貼り紙を浮島は何かを思うように立ち止まって見る。
「おじさん!」
「浮島さん!」
円堂と瑞貴の声に浮島は振り向くと、二人は慌てて走ってきた。
「なんで急に帰っちゃうんですか!?」
「響木監督に会いに来られたんでしょう?」
「あんまり英雄視するな」
「「えっ?」」
突然の言葉に円堂と瑞貴はキョトンとした顔をする。
「イナズマイレブンは英雄なんかじゃない。お前らが言うほど大したモンじゃあない」
「どうしてですか!?」
「おじさんだって、その一人だったんでしょ。じいちゃんのイレブンの!」
「イナズマイレブンはあきらめちまったんだ。――サッカーを」
「「あきらめた……?」」
浮島は当時のことを悲しそうに話し出す。
「俺たちは、誰一人もう一度立ち上がろうとはしなかった。みんなサッカーを捨てちまった」
その言葉に円堂は目を見開く。伝説と呼ばれし彼らがサッカーを捨てたことに信じられなかったからだ。瑞貴はギュッと拳を握る。
「表舞台がダメでも、草サッカーでだって続けることができたはずだ……。それなのに、俺たちは……」
「おじさん……」
「浮島さん……」
見るだけでサッカーが大好きだとわかる子供たちが写っている稲妻KFCのポスターを見る浮島に、円堂も瑞貴も先ほどの熱さが冷めたようだ。浮島は再び二人と顔を見合わせる。
「これが伝説の正体だよ。イナズマイレブンはサッカーを捨てた負け犬、というわけだ」
「だったら!」
踵を返して歩き出した浮島。すると円堂の声が上がる。
「なんで雷雷軒に来たの!?」
「っ!」
図星を突かれたようで浮島の足が止まる。瑞貴も頷いて言葉を発す。
「浮島さん、今でもサッカーが好きなんです。だから響木監督に会いに来られたんでしょう。――だったらもう一度サッカーやりましょう!」
「何……?」
「おっ! それいい考えだな!」
瑞貴の提案に浮島は驚き、円堂はナイスアイディアという顔をしている。瑞貴と円堂は顔を見合わせて頷き、再び浮島を見る。
「響木さんは――監督は帰ってきました。サッカーに!」
「一緒にやろうよ! あの河川敷でさ!」
「――やるぞ。浮島」
突如の第三者の声に全員が振り向くと、響木が現れた。まさか追ってくると思わなかったらしく、浮島も円堂も驚いている。展開をわかっている瑞貴は微笑みを浮かべていた。
「響木……」
「日曜の朝、イナズマイレブンは河川敷に集合だ。いいな!」
「集合って……」
続いて出される響木の言葉に浮島は戸惑いを隠せない。
しかしそれに対して円堂は気になる単語に食いついて興奮し始める。
「今、イナズマイレブンって言ったよね」
「ああ」
「ホント? 本当にイナズマイレブンが!?」
「守、私もしっかり聞き取ったから間違いないって」
「もう決めた。雷門中イレブンと練習試合だ」
「タハ――ッ!! スッゲ――ッ!!」
「ちょっ!」
円堂は感極まって瑞貴に抱きついた。彼に尻尾がついていたらブンブンと左右に大きく振っているに違いない。実際瑞貴もイナズマイレブンと試合できることが嬉しかったので別段抵抗することもなく円堂の背中をポンポンと叩く。
「見せてやろうぜ。――伝説を」
響木がそう言うが浮島は浮かない顔だった。
「イナズマイレブンと戦える……戦えるんだ! 本当に試合ができるんだ!」
「伝説でも負けられない!」
「いやったぁ――っ!! やったぜ――っ!!」
喜び合う円堂と瑞貴。だが、浮島がそれを見ながら複雑そうな表情を浮かべて顔をうつむいた。
「じゃあ審判は私が呼びます! 喜んで引き受けてくれますよ!」
「へっ? 誰だ?」
円堂の疑問にも答えず瑞貴はすかさず携帯を取り出す。数回コールが鳴り響くと繋がった。